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田舎にて(2) 田舎にて(2) 美姉妹といっしょ♥~番外編
 
「……ん、これで良し。こっちは――様子見ね」

 パソコンのマルチモニターの前で何やら数字を打ち込み、頷いている優。
 と、そこへ仕事から帰って来た晶が部屋の入り口で声を掛ける。
 晶の会社は外資系の為、時差の関係で日曜日でも仕事があるのだ。

「あら、優。株のチェック?」

「……あ、おかえり、お姉ちゃん。そうだよ♪ ……今日は早かったね」

「うん。今日は大した仕事じゃなかったしね。それより、どう? 調子は」

 晶は優の部屋に入って来ると腰を屈め、優と顔を並べてモニター画面を見つめる。
 優は左手でマウスを操作し、画面を切り替えながら淡々と説明する。

「……うん、悪くない。先週からだと少しプラス程度」

「どの位?」

「……ん、約二億」

「そう♪ まずまずね」

「……もう少し利益が出るかと読んだけど、社長が逮捕されて株価が急落したから」

「ああ、例のドコデモドアね」

 優はドコデモドアの株価一覧を画面に出す。
 そこには、ある日付を境に急激な右肩下がりのグラフが示されている。

「……ガサ入れが判った段階で全て売ったから、大した損失にはならなかった」

「マイナス幾ら?」

「……約一億」

「一億で済んだか。でも危なかったものね。あの時売らずに持っていたら……」

「……五十億以上の損失。今までの儲けが全て飛んじゃう」

 優は最安値の所にあるグラフの線を指し示す。

「関連のブジテレビ株は?」

 優は次にメディア一覧のグラフを表示させ、マウスポインタで示しながら話す。

「……それも同時に売った。ドコデモドアと共倒れの恐れがあったし、経営者も利口じゃないからこの先も危ない」

「その損失は?」

「……約マイナス三千万」

「結構痛いわね。メディアは安全牌だと思ったのに……。ジャパン航空は? 最近特にキナ臭いけど」

 優は既にジャパン航空の株価グラフを画面に表示させている。

「……そこも売った。経営者に危機管理能力が無さ過ぎ。理不尽な合理化やトップが内輪揉めしてる様じゃ、今に飛行機が墜落して株価も暴落する」

「そうね。あそこは二年前の春にシステムエアと経営統合してからおかしくなったものね」

 晶は画面の一点を指し示すと、優も頷く。
 そこには二年前の春に急上昇したものの、その後徐々に右肩下がりになっているグラフがあり、所々大きく下がっている所がある。
 それはインシデント(小事故)のあった日付と一致している。

「……うん。株価上昇を期待しないで、もっと早く売っとけば良かった。そうすればマイナス五千万までいかなかったのに」

「ん~~~、計マイナス一億八千万か……。最近損失額が大きいわね」

「……それはこちら側の責任。株価そのものに罪は無い」

「まぁ、そうだけど……。最近は株価よりも経営者を見て売買する傾向がするのは、何だか情け無いわねぇ~」

「……ううん、馬鹿なCEOだと企業価値も下がる。強(あなが)ち間違いでも無い」

「好調なのは……電器系と……自動車系ね」

 晶は画面を指差すと、優は詳細データを呼び出す。

「……電器では……ナトナルが伸びてる。自動車は……ホンマが好調」

 優がグラフを示しながら晶の顔を見る。

「ナトナルは……オリンピックが控えているから大型ディスプレイの需要が今後も伸びるわね」

 晶は独りごちると、モニターから目を外さずに優に尋ねる。

「これで損失分をカバー出来る?」

 優はコクンと頷く。

「ホンマもアメリカでの受けが良いから……優?」

「……うん、判った。任せて♪」

「宜しくね♪」

 晶はニッコリと微笑む。

「それでは……こっちの……収支のトータルではプラスなんでしょ?」

 晶は四年前からの分と、今月分、今週分のバランスシートを目で追いながら優に確認する。
 優は表情も変えずに淡々と話す。

「……もちろん。外貨取引の分を合わせると今週だけで約二億五千万のプラス」

「外貨で結構儲けが出たのね」

 画面は為替レートの変動グラフに切り替わっている。
 こちらは徐々に右肩上がりになっている。

「……うん。ユーロの値が上がってる」

「オリンピック景気?」

「……今年の冬にイタリアで行われるから需要が伸びてる」

「判ったわ。お疲れ様。そろそろ夕御飯だってお母さんが言ってたわ」

「……ん、判った。すぐに行く」

「それじゃ、あたしは着替えてくるわ」

 晶はモニターから顔を離すと隣の自室へと向かう。
 優はパソコンをスタンバイ状態にすると一階のダイニングへ降りていった。


     ☆     ☆     ☆


「そうそう。あんた達、宏君が同棲始めたってよ。知ってた?」

 夕餉(ゆうげ)の席で、美女姉妹(しまい)の母親の爆弾発言が晶と優を直撃した。
 晶は飲みかけていたビールを危うく正面に座る父親の顔に噴き掛けそうになり、優は目を見開き、箸で摘んでいた里芋の煮っ転がしをビールの入ったグラスの中にダイブさせたまま固まってしまう。

「な、なんですって!? 同棲!? ヒロが?? いつ!? 誰と!!」

 柳眉を逆立てた晶が勢い良く立ち上ると、椅子が大きな悲鳴を上げて後ろに倒れる。
 優は固まったまま正面に座る母親の顔を凝視する。
 母親はそんな二人の態度を面白そうに眺めながら続ける。

「なんでも、千恵ちゃんと若菜ちゃんが今日の午後、宏君の元へ生活道具一式持って新幹線で向かったって、あちらのお母さんが笑いながら言ってたわよ。特に若菜ちゃんなんてスキップしながら家を出たって。なんだい、あんた達はとっくに知ってるのかと思ったわ」

「しっ、知らないわっ! そっ、そんな話、今、初めて聞いたわよっ!!」

 千恵と若菜というキーワードに晶は目を剥いて口から泡を飛ばす。

「みたいだねぇ~。知ってたら、あんた達も今頃は東京にいるもんねぇ~♪」

 美女姉妹の母親は楽しそうに笑い声を上げる。
 母親は美女姉妹が宏を好きな事や千恵と若菜の美姉妹(しまい)とも仲が良い事、その美姉妹も宏が好きな事も全て知っているのだった。
 母親自身も宏を気に入っていて、いずれは婿にと思っていたのだ。

「あたしゃてっきり、あんた達が身を引いたのかと思ったわよ」

「じょ、冗談じゃ無いわっ! 誰が身を引くですって~~っ! ヒロの童貞はあたしのモノよっ!!」

 晶は母親の台詞にカッとなり、酔いも手伝って両親の前で思わず本心を暴露してしまう。

「あ~~、晶。嫁入り前の娘が人前で童貞、とか言わない様に……」

「お父さんは黙っててっ!」

「……」

 娘に睨まれた父は首を竦めて淋しく晩酌を続けるのであった。
 母親は笑いながら更に晶を煽る台詞を投げつける。

「あちらのお父さんなんか、箪笥とか姿見とか新品の布団なんかを送ってやった、新しく息子が出来た、なんて嬉しそうに話してたわよ? これって完全に新婚生活よね~♪ となると、今夜が……初夜?」

 完全に愉しんでいる母親の姿がもはや目に入らなくなった晶は、持っていたグラスをテーブルに叩きつける。
 グラスは悲鳴を上げ、粉々に砕け散る。
 普通なら砕ける訳無いのだが、晶の握力で既にひびが入っていたのだ。

「優っ! いらっしゃいっ! 対策を立てるわよっ」

 晶は食事もそのままに席を立ち、ドスドスと足音を立てて自室へ戻ってゆく。
 優も半分フリーズしたまま、ふらつく足取りで階段を登る。
 そんな二人の娘を見つめていた父親が母親にポツリと言う。

「宏君はどう出るかな? 出来れば我が家自慢の娘達を選んで欲しいものだが」

「そうね~♪ でも、甲乙付け難いからみ~んな一緒にお嫁さんにしそうだわ。宏君、包容力あるから」

「私は娘達が幸せなら何でもいいさ。たとえ一夫多妻でもね。宏君なら娘達を任せても大丈夫だろうよ」

 あくまでほのぼのとした両親である。
 一方、収まらないのが晶と優の美女姉妹だ。
 晶は部屋に入るなり、開口一番雄叫びを上げる。

「完全に抜け駆けじゃないっ! くっそ~~~っっ! あの美姉妹にしてやられた~~~っっ!!」

 酔っているとは言え、妙齢の美女からとは思えない罵詈雑言に優は一瞬眉をしかめるが、気持ちは姉と一緒だ。

(……せめてひと言(世間ではそれを宣戦布告と言う)位知らせてくれても良さそうなのに。きっと……若菜さんが淋しくて耐え切れなくなったんだろうな、千恵さんも)

 優の核心を突いた推理に、自分達美女姉妹を重ねる。
 宏が帰って来ないで淋しい思いをしているのは自分達も一緒なのだ。

「これからじゃ、最終の新幹線どころか夜行列車と夜行バスにも間に合わないっ! ビール呑んじゃったから車も駄目っ! タクシーは……ん~~っ、予算的に無理っ! あ゛~~っ! 移動手段が無いっ!!」

 株で儲けた金は宏の金なので、勝手に手を付ける訳にはいかないのだ。
 般若の様な表情になった晶は部屋の中を動物園の熊みたく右に左にうろつく。

「あの二人に好意を持っているヒロなら、若菜ちゃんに迫られでもしたら簡単に身体を許しちゃうわっ!」

 数年前の約束~あたし達と結婚するまで童貞でいなさい~など、目の前の裸体には何の意味も無いだろう。
 晶は宏の貞操の危機にイラついたままベッドに勢い良く腰掛けると、優も隣に静かに腰を下ろして慰める。

「……今夜は大丈夫。ヒロクン、清い身のまま」

「どうして? 飢えた若菜ちゃんなら、今夜中に無抵抗なヒロを縛り付けて手篭めにしても、ちっとも不思議じゃ無いわよ?」

 何気に酷い事を言う晶。
 酔っ払いは無敵だ。

「……明日は月曜日。ヒロクンは仕事があるから夜更かししないし、今夜は同居初日だからみんな緊張して大人しくしてる。危ないのはむしろ明日の夜。覚悟も準備も万端整ってる」

 少し酔っているとはいえ優の冷静な分析に晶は落ち着きを取り戻し、母親が言った事を思い出す。

「今日荷物を送ったのなら届くのは明日の昼過ぎ。つまり、今夜は布団も何も無い状態ね。そんな状況で初心だけどしっかり者の千恵ちゃんが若菜ちゃんだけに初夜を許すとは思えないわ」

 晶は優をチラッ、と見ると、優はその通りとばかり頷く。
 言葉に出さなくても、目線やちょっとした表情、仕種で意思疎通出来るのがこの双子姉妹なのだ。

「ただ、ひとつの布団で三人が眠るというシチュエーションになった時、ヒロがどう出るかね。うら若き美姉妹に挟まれて、喰わないだけの意思がヒロにあるのかしら?」

 晶の頭の中に、据え膳食わぬは男の恥、というフレーズが浮かぶ。
 最悪、宏から手を出すのでは無いか、と思い悩む晶の憂いを優が払拭してくれる。

「……大丈夫。ヒロクン、ああ見えて硬派。ヒロクンから迫る事はしないし、約束も守ってくれる」

 優の励ましに晶は苦笑する。
 優の方がよっぽど宏の事が判って信じているではないか。

「ええっ、信じるっ! あたしはヒロを信じるわ♥ ……優もね♪」

 恋敵(ライバル)の動向よりも、愛する男性(ひと)を信じる女の強さがここにあった。
 晶は素早く思考を切替えると、優とこれからの段取りを組み立てる。
 どのみち今夜はもう動けないのだから、ここで今後の事を詰めておく必要がある。

「明日は午前中の会議が外せないから……出発は昼過ぎになるわ。駅で落ち合いましょう。会社を出る時に連絡するから、列車の手配宜しくね。その時あたしの手荷物も一緒に持って来てくれると助かるんだけど?」

 晶はシステム手帳を捲りながら優に指示(作戦とも言う)を出す。
 優は黙ったまま頷く。

「取り敢えず、一泊分の着替えがあれば足りるわ。あとは……」

 パソコンに入れたスケジュールを確認しながら晶はテキパキと指示を出す。

「向うには夜……いえ、夕方前に着けるとベストね。となると、こっちを遅くとも十五時には出たいわね」

「……判った。家の事は任せて。その他気付いたら手配しとく」

「ん♪ 有能な秘書がいて助かるわ♪」

 ようやく晶の表情に余裕が生まれ、笑顔が見られる様になった。
 優はこれで一安心、とばかりに微笑む。

「……秘書はお姉ちゃん。ボクは経理担当」

 その実、晶は外資系企業の社長室付けの秘書だったりする才女なのだ。
 宏には外資系に勤めるOLとしか言っておらず、細かい事まで教えていない。
 何故なら、『だってその方がヒロが知った時にビックリする顔が見られるから楽しいモン♪』という事らしい。
 優も、宏に自分の仕事(?)はネットトレーダーだとは言っていない。
 あくまで趣味の範囲で株をチョットいじっている、としか言っていないのだ。
 何故なら、『だってその方がヒロクンが本当の事を知った時の驚く顔を見られるから嬉しい♪』という事だ。
 さすが双子、考える事が一緒なのだった。

「ふふ♪ そうだったわね。元々はヒロのお金だもんね。優が株を始めたのは」

「……うん。ヒロクンから預かった十万円が全ての始まり。それが今では……」

 優は四年前、宏がバイトで稼いだ金を元手に株取引の世界に本格的に参入したのだ。
 それまで株や経済を大学で勉強していた事もあって、宏が稼いだお金をどうしても増やしてあげたくなったのだ。

『……ヒロクン、ボクがこのお金を何倍にもして見せるね♪』

 自信満々の優に、宏は高校生としては大金の十万円を何の迷いも無くポン、と快く預けたのだ。
 以来、優は宏の経理担当という意識を持ち、持ち前の冷静な判断と的確な分析で少しずつお金を増やして来た。
 ただひとつ、『愛する男性(ひと)の喜んでくれる顔が見たい』という想いの基で。
 その後、宏は預けた金がどうなっているのか全然聞いて来ないし、知ろうともしない。
 何時だったか、利益を宏に報告するつもりで電話を掛けたら開口一番、笑いながら言ってくれた。

『優姉に全部任せたから♪』

 優は宏からの信頼が心から嬉しく、より張り切った結果、今では億単位までお金を増やす事が出来たのだ。
 晶はパソコンに地図を表示させながら優と打ち合わせを続けてゆく。

「よし! 今日明日はこんなものね。あと、向こうでの住まいは……」


 宏が千恵と若菜と川の字で眠りに付いている頃、晶の部屋の明かりは夜遅くまで消える事は無かった。


                         (番外編~ 田舎にて・了)

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