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メヌエット(5) メヌエット(5) 美姉妹といっしょ♪~新婚編
 
 クリスマス・イブの夜を暖炉の前でロマンチック(エロチック♥)に過ごした宏達一行は時差ボケする事無く、翌日はクリスマスで賑わうストックホルムの市内観光に精を出していた。
 市庁舎の塔に昇っては、

「ここからの眺めも懐かしいわね。ホラ、ここから見渡せる範囲が旧市街よ。で、向こうに見えるのが――」

 一年半前にハネム~ンで訪れた晶が初海外組の四人――多恵子、夏穂、飛鳥、美優樹に説明し、海と陸とが織り成す街並みを一望出来るミレスゴーデンでは、ほのかが地元出身者ならではの零れ話を面白可笑しく披露する。
 宏達はオールドタウンをそぞろ歩きしながらホワイトクリスマスの街を心から楽しんだ。

「宏。そろそろランチにしようぜ! 好い店、知ってるんだ」

 昼食に立ち寄った、ほのかお薦めのレストランではちょっとしたサービスを受けた。
 なんでも、オーナーの計らいでノーベル賞受賞者が出た国から来たお客に特別サービスをしているのだとか。

「ホレ、今年も三人の日本人が物理学賞取っただろ? だから宏達も恩恵、受けられるぜ」

「で、晩餐会に出されたメニューと同じコース料理を破格な値段で食べられた、と。ほのかさんは前々から知ってたんだね、この割引サービス」

「まぁな。昔っから続いてる粋な恒例行事みたいなモンだからな。但し、安くなるのは授賞式当日から大晦日までだけどな♪」

 薦めた店が気に入って貰えたほのかは満面の笑顔でサムズアップし、ひとり千五百円程度で豪華メニューを堪能出来た皆もホクホク顔になっていた。
 しかも、この手のサービスはランチを摂ったレストランに限った事では無く、土産物屋でも会計の段になって、

『おや、あんた達、日本人かい? だったらサービスして上げる!』

 と、店番のオバチャンからノーベル賞のメダルを象った小さなキーホルダーを貰ったりスェーデン国旗や国内の市章シールをおまけして貰ったりも。
 クリスマス当日で街中がお祝いムード一色だった所為もあるのだろうが、日本人の宏達は行く先々で注目を浴び、そして優遇されたのだった。


 その日の夜。
 宏達十一人は、ほのかの祖父母の家――本宅で夕食を摂ったり親族と団欒を楽しんだりした後、別荘であるバンガローに移動していた。

「ほのかさん、スノーモービルの運転お疲れ様。これで、やっとお酒が呑めるね♪」

 各自が部屋着に着替え、リビングの暖炉前に自然と集まってすぐ、宏はほのかに缶ビールを勧めながら笑い掛けた。

「あはは! 気にしなくて好いぜ! 高校時代から毎年乗ってたし、昔に戻ったみたいで楽しいからさ♪」

 缶ビールを受け取ったほのかはウィンクして応え、他の奥さん達と乾杯のゼスチャーをしてから喉を鳴らし一気に呑み干してゆく。
 夕食の(今夜も大宴会となった)席では他の面々が美味しそうに酒を呷るのを横目で見ていただけに、余程アルコールに餓えていたらしい。
 ほのかは本宅と別荘の往復にスノーモービルを運転するので、寝る前にならないと呑めないのだ。
 宏も晶や多恵子達に向けて缶ビールを小さく掲げ、スェーデン産のエールビールをほのかと一緒に味わう。

「プハ~♪ こっちの地ビールはコクがあって旨いなぁ。持って帰りたい位だ」

「ホントね。帰国したらスェーデン産の地ビールを売ってるトコ、早速、探してみるわ♪」

 目元を赤らめた千恵が頼もしい事を言い、ほのかと夏穂を筆頭に一同を沸かせてくれる。
 どうやら千恵も、ここのビールがお気に召したらしい。

(そう言えば今夜の宴会でも、みんなしてここの地ビールばかり呑んでたっけ。確かに旨いし飽きないもんなー)

 宏の視線が旨そうに喉を鳴らし缶ビールを呷る夏穂、若菜、ほのかと晶に向き、静かに呑む多恵子や千恵、優と真奈美に移ってゆく。
 因みに、まだ酒に強いとは言えない飛鳥はアップルティー、酒に弱い美優樹はミルクティーを啜っている。

「それにしても、夜の雪道を車以外で移動するのって楽しいモンだね。今朝とは打って変わって星空が綺麗だったし、北斗七星があんなにも輝いて見えるとは知らなかったよ」

「あたい、小さい頃にナイターゲレンデでソリ遊びしたの、思い出したわ」

 宏の言葉に、千恵が肴(スモークサーモンだ)を摘みつつ満面の笑みを零し、他の妻達も一斉に首肯する。
 全員、雪国で生まれ育った環境なので例外無くソリ遊びの経験者でもあるのだ。

「でも、ほのかさん家(ち)のソリは、夏は湖で使うゴムボートだけどね。しかも、冬は荷物運搬用としてソリ代わりに使われる位に頑丈で大型サイズだもんね」

 莞爾と笑う宏に、一同笑みを零す。
 この別荘は本宅と徒歩十五分の距離があるものの、車道と歩道は綺麗に除雪されているので歩く分には何ら支障は無い(それでも圧雪路面だが)。
 しかし、外気温がマイナス十度以下にもなる夜間の雪道移動は少々難儀(ぶっちゃけ面倒)な面もある。
 特に風が強かったり地吹雪になったりすると完璧な防寒対策が必要となる。

(朝はともかく、夜、宴会で深酒した後に歩くと危険なんだよなー。下手したら道端で遭難するかもしんないし)

 だからと言って車を使うとなると十一人全員を運ぶには三往復必要だし、しかも夜の圧雪道路(鏡のようにピカピカ、ツルツルなのだ)を誰かに運転させるのはどうかと思う。

(そこで地元出身の、ほのかさんの出番と相成った訳なんだよね)

 昨夜の事だ。
 帰省初日の宴会後、ほのかから切り出したのだ。

「みんな聞いてくれ。別荘まで歩くのメンドイから、オレがみんなを引っ張ってってやるよ♪ その為に今まで酒、呑まんかったんだ」

 最初は何を言っているのか誰も判らなかったが(ほのかの祖父母や親族達は頷きながらニヤニヤしていた)、準備完了の言を受けて玄関を出たら、妻達から一斉に歓声が上がった。

「おっきなスノーモービルと広いゴムボートだぁ♪」

「な、成る程! 犬ゾリや馬ゾリの進化形か!」

 はしゃぐ若菜と手を打つ宏に、大きく頷くほのか。

「こっちにいる時は、オレが本宅と別荘間を運んでやるよ。何たって、本物の輸送屋(パイロット)、してるからな♪ ……あ、晶はフライトアテンダント経験者なんだから、ここでもドリンクやミールサービス、頼むな♪」

 冗談(本気?)を交えつつ満面の笑みでサムズアップし、ほのかは全員(ブー垂れる晶を除く)から拍手喝采を浴びたのだった。

「ほのかさん、すっげ~。流石、地元出身だけはあるな。もしかして、最初から考えてくれてたの?」

「当たり前だのクラッカ~♪ じいちゃんばぁちゃんもオレが帰ってすぐに、そうしろって強く勧めてくれたしな♪」

 宏はこの時程、妻であるほのかが頼もしく思えた事は無かった――。

(お陰で労せず快適にお祖父さんトコと行き来出来るから、ありがたいよなぁ♪)

 地ビールをチビチビ味わいつつ、見目麗しい金髪碧眼ハーフ美女を見つめる宏。
 実際、ほのか運転の大型スノーモービルに牽引されたゴムボートに乗って森を抜けると、ものの十分と掛からずドア・トゥー・ドアの移動が可能になった。
 これならば手脚が冷たくなる前に暖を取れるし、誰か(夏穂)が酔い潰れて歩けなくなってもボートに放り込めばそのまま運べるし、何より一度の牽引で十一人全員が一緒に移動出来るメリットが大きかった。

(ただ、今回は牽引するから普段の倍、時間が掛かってる、ってほのかさん言ってたけど、その十分弱の時間がまた絶妙なんだよなー。今朝なんて、ほのかさんがハンドル切る度に遠心力でボートが左右に振られるから、ちょっとしたアトラクションと化したし。まぁ、みんな楽しそうにキャッキャはしゃいでるから好いけどさ)

 ほのかの祖父母と一緒に朝食を摂る、との事で、本宅へ向かう途中でほのかがサービス精神を発揮し、わざわざ森の中を遠回りして自然の景色――朝日に白く輝く峰々を眺めたり野生のトナカイの足跡を見つけたり、凍った湖の上で高速ターンしてボートを大きく揺らしたりして北欧二日目の朝を存分に楽しませてくれたのだ。

(雪上ではスノーモービルの機動力に勝るものは無いもんなー)

 ほのかの祖父によると、積雪時は車よりもスノーモービルの方が遥かに小回りが利いて使い勝手が好く、隣近所や近場のスーパーへ買い物に行く際は森を抜けたり凍った湖の上を近道(ショートカット)したりしているとの由。
 宏も、実家にいた頃はリュックを背負い、スキーを履いて雪に深く覆われた田畑や法面(のりめん)を横切り、近所の店に買い物に出た経験が毎年のようにあったので大いに共感したのだった。

「さて、夜も更け寝酒も尽きたし、明日は早起きしての移動日だから、みんな、そろそろ寝ようか。羽田を発ってからの寝不足も今夜で解消させないとね」

 ――ムフ♥――

 当たり前の様に発したひと言が、妻十人の雰囲気をガラリと変えた事に宏は全く気付けなかった――。


     ☆     ☆     ☆


「えへへ~宏ちゃん~。今夜も明るく楽しいエッチ、みんなでしようね~♥」

「ま、今日一日観光して歩き疲れたでしょうから、あたし達が癒して上げるわ。感謝なさい」

 声を弾ませ、純白のスキャンティ一枚でスキップしながら迫る若菜と、声のトーンを落とし、素肌に真っ赤なスケスケのベビードールだけを纏った晶が切れ長の瞳を潤ませながらにじり寄って来た。

(うっわー、二人共、いつの間に脱いだんだ? 今さっきまで澄ました顔して隣でビール呑んでたのに。でもまぁ美女二人に迫られて悪い気しないもんなー)

 相変わらずエッチに積極的な若菜と、相手が誰であろうと後れを取るまいと躍起になる晶。
 リビングの灯りが落とされ、暖炉の炎に朱(あか)く照らされている所為もあるだろうが、二人共、妙に色っぽく見えてしまう。

(若姉の、腰まで届く濡れ羽色のストレートヘアと、肌の白さのコントラストはいつ見ても綺麗だ)

(晶姉の、ヴィーナスが降臨したかのようなボディーラインは至高の逸品だな。腰のくびれなんか、芸術的だし)

 当然(?)、今までおとなしかった肉棒に血液が集まり始め、パンツの中でムクムクと鎌首が持ち上がってゆく。

「――って、その前に」

「「?」」

 ズボンの前を大きく膨らませ雄を強調させながら一歩踏み止まる宏に、妻達の訝しむ目が集まる。
 晶なぞ、明らかに不満気な視線を投げ掛け、口をへの字にし頬も膨らませている。

「若姉、エッチするのは好いけど、今日はベッドルームでしない? ここだと絨毯汚しそうで恐いんだけど? これ、本物のペルシャ絨毯だよ? 昨日は急遽みんなのパンツ並べてその場凌ぎで済ませたけど、もし汚しでもしたら――」

「大丈夫だよ~。汚さないように、ちゃ~んとシーツとバスタオル、い~っぱい、用意してあるから~♪」

「用意? あ……」

 夫の言葉を最後まで聞かない若菜が目線で示す方向には、きちんと畳まれた純白のシーツと毛足の長いバスタオル、そしてフェイスタオルが色取り取りなLED電球で飾られたクリスマスツリーの横に山と積まれていた。
 いつ誰が用意したのかは問わないが、誰も反対しない所を見ると、どうやらみんなしてここでスル気満々らしい。

(暖炉の前には四畳半の大きさのペルシャ絨毯が三つ――か。これ、クリーニングに出せるのか? 弁償したら、いったい幾らになるんだろう? 俺の口座の残高で足りるか? 下手したら滅茶苦茶高いエッチになりそうだなぁ。だったら今宵は静かに交るしかないか。何たって、今日はクリスマスだし、今は聖なる夜だし)

 宏が半分呆れ、半分諦めて二歳上の幼馴染を見ると。

「だって~、暖炉の前でエッチすると身体が妙~に火照ってくるんだも~ん♪ これって~、宏ちゃんとのエッチに燃えてる証拠だよ~♥」

「エッチ自体は否定せんが……身体の火照りは、単に暖炉の遠赤外線効果で体温が上がっただけだろ」

「……若菜さんの場合、『萌えて』が正しい」

 頬を朱(あか)く染め、くねくねと身体を蠢かす若菜に、瞳を眇めた千恵とニコニコ顔の優の冷静な突っ込み。
 しかし、千恵も水色の紐パンのみ纏い、優も蒼と白の縞パンのみ穿いているので、こちらも犯(や)る気満々だ。

「千恵姉と優姉も突っ込む前に若姉を止めるとか――って、そうこうしてるうちにみんな扇情的な格好で並んでるし」

 視線を前に向ければ、暖炉の炎に朱(あか)く染まる妻達の艶姿が。
 宏はゴクリと唾を呑み、視線が外せなくなってしまった。

(夏穂先生は紫色のガーターベルトにお揃いの透けショーツ、 美優樹ちゃんは美脚を強調する黒パンストと白ショーツ、飛鳥ちゃんはピンクのスキャンティで、ほのかさんは豪快にスッポンポン、真奈美さんはベージュのスリップ一枚だけで乳首のピンクとワレメの縦筋が薄っすら透けて見えてるし♥ けど……)

 そして、宏の視線がひとりだけ異彩を放つ者へと移る。

「なして多恵子さんだけ白のハイレグレオタード!? どんだけマニアックなんだよっ。しかも地肌が透けて胸のポッチや股間の縦筋が丸判りだしっ! 誰だ、多恵子さんに要らぬ知識、吹き込んだのはっ」

 突っ込まずにはいられない宏に、応えたのは意外にも――。

「宏さん、似合いませんか? わたくし、これが一番映えて、しかも宏さんのストライクゾーンに最も合ってると思って選んだのですが」

「い゛っ!? これって、多恵子さん自ら選んだんですが? いやまぁ、確かに似合い過ぎてて恐い位、ですが」

「うふふ♪ お気に召して戴いて何よりですわ。飛鳥のレディコミに、殿方はこーゆー格好の方が萌える、って載ってましたの。おほほのほ♪」

「――ってお母さん! また私の漫画、勝手に読んで!」

「た、多恵子さん……」

 泡を食って母親に猛抗議する飛鳥を尻目に、宏は再婚するまで性に対して全くの初心だった多恵子の変わり様に複雑な心境に陥ってしまった。

(エッチに貪欲になってアクメに乱れる多恵子さんも好いけど、初心なままの多恵子さんも好いんだよなぁ)

 外見はティーンエイジな多恵子の昼夜で違う色っぽい姿を想い浮かべただけで、カウパー汁がチビリ出てしまう。
 しかも目の前で展開される光景にも心奪われ、宏の肉棒は完全にいきり勃ってジャージを大きく突き上げ、染みまで浮かべていた。

(くぅ~、ガマン汁噴き出てパンツ濡れ濡れになってるしチンポも疼いて……早く鎮めてぇ~)

 暖炉の前で、ソファーに座る宏を中心に半円状に並ぶ艶姿を順に眺めて行くと、まるで月の満ち欠けを見ているように思えてしまう。
 なにせ、女性陣には天空に浮かぶ満月にも勝る、端麗な膨らみを二つも持ち合わせているのだから。

(上弦の月、新月、下弦の月、なんちって♪)

 宏の正面にいる妻は黒のシルエットになり、炎を横に見る位置にいる妻達は暖炉側が朱(あか)く照らされているので普段以上に胸の膨らみと乳首の高さ(容積?)が強調され、妖艶な事、甚だしい。
 天井からの明かりと違い、炎の揺らめきに合わせて影が動くので妖しく映るのだ。

「みんな……凄く綺麗だ。いつ何度見ても、本当に綺麗だ」

 嘘偽りの無い、心からの言葉が自然と口から漏れ出るのも当然だろう。

「~~~~♥」

 妻達も夫からの賛辞を受けて決めポーズを取ったり恥ずかし気に俯き胸と股間を手で隠したりと、夫婦性活を続けていても性格が表れるから面白い。
 しかも十人の視線は夫の下半身で聳えるトーテムポールに集まってもいる。

「ヒロ! いつまでも鼻の下伸ばして惚けてないで、今夜の一番槍を決めなさいって。後がつかえてるんだからっ」

 急かす晶に視線を向けると、ベビードールの胸元で膨らんだ頂点には遠目からでもハッキリと判る程に尖ったモノが揺れているし、内腿には薄っすらと光る筋も見え隠れしている。

「晶姉?」

 鼻息を荒くし、瞳の潤みも増している事から、我慢ならないのは晶の方らしい。
 暖炉の炎でよくよく見れば、光る筋は溢れ出た愛液が幾筋も滴った跡だ。

「晶姉、いつにも増して発情してるね。まだなんも、キスすらしてないのに」

「う、うるさいわねっ! 能書きは好いから、さっさとその滾ったモノ、出しなさいよっ」

 言われるまでも無く宏はパンツを下ろしながら笑い掛けるが、当の本人はジョークを受ける余裕も無いらしい。
 血走った切れ長の瞳は夫の張り詰めた勃起肉を捉えて離さず、暖炉の炎を爛々と映し出してもいる。

「それじゃ、今日の一番槍は晶姉だね。俺もこれ以上の我慢、出来そうも無いし」

「~~~♥」

 晶を揶揄する宏だが、自身も美女十人の色香にはどう足掻いても抗えない。
 立ち上がり、本日最初の果報者へと向き直るや、両手で腰をそっと抱く。

「晶姉、愛してるよ。――チュッ♥」

「あん♥ ヒロったら硬くて熱いオチンチンをあたしのお腹にゴリゴリ押し当てちゃって、しょうが無い坊やね♪ ん、ヒロ、あたしも愛してる♥ ンチュ~~~~♥」

 夫の無難な(?)采配と晶の満足気な笑顔、そして硬く抱き合い熱々なディープキスを交わす二人に異を唱える者はいなかった。


     ☆     ☆     ☆


「晶さん、今日はいつにも増して昂ぶっていますわね? 夕食に戴いたサーモンのグラヴラックスが原因かしら?」

「あ、いや、それは違うかと。鮭の塩漬けで酔う人、いませんし。でも、ホントに何でああまで発情したんだろ? もしかして……今日一日、宏と肩を並べて街歩きしてたから気分的に昂ぶった……とか? 普段はそんなコト、滅多に無いから」

「……千恵さんの推察通りだと思う。我が姉ながら恥ずかしい。みんな、ゴメン」

 目を見張る多恵子に、小声で囁く千恵が肩を竦め、眉を下げた優がみんなに頭を下げる。

「でしたら今宵は――」

 何か思うところがあったのか、多恵子が女性陣に顔を向ける。

「まず晶さんにご満足して戴いて、その後、わたくし達四人が中心となって宏さんにご奉仕する、と言う段取りで如何でしょう?」

 お屋敷最年長による思い遣りは満場一致ですぐに可決された――のだが。

「それは好いけど、私達四人、ってダレ? なんでご奉仕? 昨日みたく、みんな好きなようにスレば好いじゃん?」

 ただひとりだけ両腕で胸を隠していた長身のツインテール娘が、のほほんと曰(のたま)った。
 そんな、まるで他人事(ひとごと)のように放った言葉に、多恵子の額に青筋が一本、瞬時に浮かぶ。

「!! 飛鳥……、初めての海外旅行に連れて来て戴いたのは……『どこのどなた』、かしら?」

 普段よりずっと低い声で娘に詰め寄る多恵子。
 アルトの美声が今は地の底から這うよう部屋に重く響き、聞く者全ての産毛を逆立てさせた(部屋の隅に積んである薪が一束、音を立てて床に落ちた)。

「「ヒッ!?」」

 表情こそニコ目のままだが全身から発する怒りのオーラは凄まじく、すぐ隣にいた千恵や優が息を呑み一歩退いた程だ。
 流石に飛鳥も母親の尋常ならざる気配に気付いたらしく、慌てて背筋をピンと伸ばし、直立不動で敬礼のポーズを取って畏まる。

「は、ハイッ! ぜ、全身全霊を捧げ、よ、悦んでご奉仕致しますっ!」

 その表情は誰の目にも明らかな程に蒼く、そして引き攣ってもいた。

「判れば好いのよ、判れば。おほほほほ♪」

「「た、多恵子さんは絶対に怒らせないようにしよう」」

 それまでの般若顔を一転、仏のようににこやかに笑う多恵子と、震えつつ互いに抱き合う千恵と優だった。


     ☆     ☆     ☆


「た、多恵子さん、こえ~~~。流石、二児の母。飛鳥ちゃんと美優樹ちゃんを立派に育て上げた貫禄、あるな」

「ホントですね、ほのか先輩。飛鳥ちゃんはリラックスしててすっかり油断してたのね。ちょっと可哀想」

「いいえ、真奈美さん。お姉ちゃんに同情は禁物です。そんなコトしたら付け上がります。天狗になります」

「おいおい、美優樹ちゃんも可愛い顔して言う事はシビアだな」

「いいえ、ほのかさん。シビアに接するのはお姉ちゃんと夏穂お姉さんだけです」

「――って、なんでよっ!?」

「ホラ、こうして自覚も無しに、いつも呑んだくれて宏さんにご迷惑をお掛けしているのは『どこのどなた』、でしょう?」

「ぐっ! ……うぅぅ、美優樹ちゃんのイジメっ娘ぉ。ぐっすん」

「幸い、夏穂お姉さんはこうして自覚している部分があるので、まだ救いようがあります。夏穂お姉さんも、くれぐれも宏さんに捨てられないようにして下さいね。あ、呑み干した缶ビールはきちんと潰して捨てて下さいね」

「ぐはぁ! み、美優樹ちゃん、そ、それ以上言わないで……ウチの心が挫ける~」

「うふふ♪ 夏穂さんも立派な姪御さんを持って幸せですね。美優樹ちゃんの将来が楽しみだわ」

「恐れ入ります。真奈美さんにそう言って戴けて嬉しいです♪」

「み、美優樹ちゃんは確実に多恵子さん似だな。絶対、敵にはしたくないな」

 多恵子と飛鳥の母娘(おやこ)バトルを微笑ましく見つめ、あられもない姿のまま鳩首会談に耽る真奈美と美優樹、やさぐれる夏穂と冷や汗を浮かべるほのかだった。


     ☆     ☆     ☆


「ひ、ヒロ! じ、焦らさないでっ! もっと強く……もっと膣奥(おく)まで突き入れてぇ!」

「ムフフ♥ 晶姉がおねだりする姿は何度見ても萌えるな~。もっと啼かせたい位に♪ しかも入口のトコでヌポヌポ亀頭だけ出し入れすると晶姉の入口が喰い付いて来るから俺がメチャ気持ち好いモ~ン♪」

「お、鬼~~~~っ!!」

(な、なんでもっと激しく求めてくれないのよっ! このあたしが! こんなにも! ご奉仕してるのにぃっ!)

 従弟でもある宏と対面騎乗位で繋がる晶だが、この四歳下の夫は両手で妻の腰を掴み、わざと浅い部分での抜き差しを延々と続けているのだ。
 しかも、こちらが強引に腰を落とすと向こうは腰を退き、こっちが腰を上げると追随するよう肉棒を押し上げるから小憎らしい。

(こ、これじゃ単に挿れただけと変わらないじゃないっ! ヒロの熱くて硬いのを感じてる分、膣内(なか)で動かないから余計切なくなるじゃないっ!)

 二人の媚粘膜同士の摩擦は殆ど無く、しかも竿の半分も挿れてくれないので晶にとっては、もどかしいのひと言に尽きるのだ。

(あぁもうっ! アソコが疼いて仕方無いじゃない! 子宮がヒロのオチンチン欲しがってずっと下がってるのにっ……なのにコイツと来たらっ!)

「ふふ♪ 晶姉の悶える姿、萌える~♥」

 ありったけの想い(怨念?)を込めて横たわる宏の瞳を睨むも、あっさりと返されてしまった。

(こ、このままじゃ歳上女房の貫禄はおろか、筆頭妻としての沽券にも係わっちゃうじゃないぃぃぃぃ――ぃっ!)

 直後、雷に打たれたかのような強烈な電流が全身を貫き、目の前で光りが弾けて脳内が真っ白になった。
 腰を両手で強く掴まれたと思った矢先に不意打ちで子宮口が激しく突き上げられ、溜まりに溜まっていたモノが一気に弾けてしまったのだ。

「そんじゃ晶姉。お望みとあらば、ガンガン! イクからね♪」

 仰向けの夫からの宣戦布告なのだと頭の片隅では理解したものの、性の悦びに打ち震える身体がもはや言う事を聞かなかった。
 夫の突き上げに身体が好いように翻弄され、自分の意志で動く事すらままならない。
 だのに膣肉だけは夫の滾るモノを離すまいと勝手に締まり、腰を強く落とす度に今までの鬱憤を晴らすよう子宮口を自ら抉(えぐ)る動きも加えてしまう。

「あぁ! こ、これよ! これが欲しかったのぉ! ヒロの……ヒロのオチンチンがずっと欲しかったのよぉ!」

 股間から次々と湧き上がる快楽に理性が弾け、無意識に本音が口を衝いて出てしまう。
 愛しき男性(ひと)から与えられる甘美な刺激に、晶は身を任せるだけになった。

「ヒロッ♥ ヒロォ♥」

 膣奥(おく)を突かれ、強烈な性電気を与えてくれる度に愛する男性(ひと)の名前を連呼する晶。

「晶姉♥ 晶姉っ♥」

 落ちてくる腰に合わせて突き上げ、言葉と肉体で応える宏。
 宏が腰を打ち付ける度に晶は愛液を噴き零し、晶が腰を退く度に宏が膣内(なか)の白蜜を掻き出してゆく。
 二人の結合部は白く泡立った蜜で覆われ、まるでメレンゲを塗しているような状態となっていた。

「お、膣奥(おく)まで届いてる! ヒロが膣奥(おく)まで来てくれてるぅ!」

 長大で熱を孕んだ鉄棒によって子宮を突き抜けるのではないかと思われる程に何度も突(つつ)かれ、抽挿の度に己の膣が為す術無く蹂躙されてゆく。
 実際、晶はひと突き毎に軽いアクメを迎えていたのだ。

「ひぎぃっ!? そ、そこはダメ! そ、そんなしたら長く持たない――いぃっ!?」

 宏の片手が弾む胸を捉え、小指の先程に硬く屹立した乳首を指先で摘まみ上げた。
 しかも、焦らされて肥大化した淫核がこれでもかと夫の恥丘で磨り潰されたから堪らない。

「ひぁあああっ!? そ、そんな乳首強く摘まれたらっ……潰れるぅ! あ、あたしのお豆、陵辱されてるぅ!」

 トップスピードで下から腰を打ち付けられ、胸を鷲掴みにされた女体は汗で濡れ光り、暖炉の炎を妖しく映し出す。
 口の端から涎が垂れてしまうが、それ以上に股間の洪水は止(とど)まる所を知らなかった。

(あぁ……淫靡な水音立ててる! グチョグチョ、ビチャビチャ、あたしの蜜とヒロのガマン汁が交じったラブジュースの音、みんなに聞かれちゃってるうぅっ♥)

 こちらがリードしてご奉仕(?)する筈が、いつの間にか形勢逆転しているのが悔しい――けれど、気持ち好過ぎて反撃する気持ちすら起こらない。

(あぁ~~~~♥ ヒロのオチンチン、最高~~~~♥ こ、このまま――)

 身体が熱く火照り、ウェーブの掛かった長い髪が汗で背中に張り付いているのが判る。
 このまま快楽に身を任せて昇天してしまえと、頭の片隅で天使(悪魔?)が囁いてもいる。

「あ、あ、あ、あ、あ、ヒロが膨らんでる! 膣内(なか)で太くなってるっ! ヒロもイクのね!? イッて! あたしの膣内(なか)にいっぱい熱いの注いでっ! あたしもイクからっ! もうらめっ……い、イクッ……」

 そんな蕩け切った女体に、いよいよ夫の灼けたマグマがたっぷり注ぎ込まれると期待に胸を躍らせた矢先。

「そんじゃ、次は多恵子さん、夏穂先生、飛鳥ちゃん、美優樹ちゃんを同時に抱くよ。仰向けと四つん這いに合わさって股間をくっつけてね♪ 俺達のエッチ見てて、充分に潤って準備整ったみたいだし~♪」

 灼けた肉棒が、いともあっさりと離れてゆくではないか。
 ポッカリと男根の太さに空いた膣孔とその寒々とした喪失感たるや、まるで宏が自分達を捨て見ず知らずの女に心移りしたと想像した時以上に甚だしかった。

「――って、ちょっとヒロ! なんてコトしてくれてんのよっ! さっさと膣内に戻ってあたしに射精(だ)してよっ!」

「ごめんねー、晶姉。ここはひとつ、多恵子さん達の『ご奉仕』とやらに与(あずか)ろうと思ってさー♪」

 涙目で猛抗議するも、軽い口調であっさりと拒否られてしまった。
 おまけに、初海外組四人でのご奉仕云々をしっかり聞いていたらしい。
 当然、ご指名に与った四人からは黄色い歓声が上がり、いそいそ、わらわらと集まって取り囲まれてしまった。

(くっ! こ、このまま駄々を捏ねたら、あたしひとりが悪者になっちゃうじゃないっ! こ、こんちきしょ~~~~っ!)

 しかし、抜かれた直後にフル勃起状態の肉棒の上に素股状態で跨ってしまったので、その熱さと硬さ、太さと長さ、そしてビクビクと脈動する刺激がダイレクトに女陰に伝わるので余計に怨めしく、離れがたい。

「た、た、た、多恵子さん達を抱いたら、あ、あ、あ、あたしから再開よっ! 絶対だからねっ!!」

 このまま女の悦びを享受し続けたい想いと筆頭妻としての意地とプライドの板挟みとなった晶は泣く泣く膝に力を籠め、滾る男根から渋々離れてゆく。
 腰を浮かせるにつれ、二人の股間を繋ぐ銀とも白とも取れる何本もの糸が粘っこく引き伸ばされるも次第に細くなり、やがて全て引き戻されるようにプツリと切り離されてしまった。

「ヒロ~~~~、この恨み、忘れないわよ~~~~。食べ物とエッチの恨みは四代後まで祟るんだからね~~~~」

 最後に女の意地で捨て台詞(怨み節?)を吐くものの、周囲の嬌声や歓声に阻まれ誰も聞いてはいなかった。
 晶はシーツに女の子座りしたまま、幼く見えるも多恵子の完熟した淫裂に反り返った男根――しかも自身の白蜜が塗されたままだ――がゆっくり挿(はい)ってゆくシーンを怒りと羨望が入り混じった気分で眺めるしか無かった。

「……ひ、ヒロクンにベッドヤクザが降臨した。クリスマス当日、『性』なる夜だけにお姉ちゃん、ご愁傷様」

 冷や汗を垂らす優の、慰め(?)にもならないひと言。

「「「「……………………」」」」

 そして、見るからに打ちひしがれている晶にどう声を掛けて好いものか思い悩む(でも苦笑いしている)千恵、若菜、ほのか、真奈美の四人だった――。


                                            (つづく)


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| コメント(6) |                                ( テーマ : ライトHノベル  ジャンル : アダルト

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【 お寄せ戴いた御意見・御感想 】

[ 感想 ]
感想が遅くなり申し訳ありません。

私事でいろいろありまして・・・・
(最近、失恋した影響で精神的ダメージが・・・・)  

話は変わりますが、千恵と多恵子さんって、本気で怒るとどっちが怖いですかね???

二人がいっぺんに怒ってるシーンってのも見てみたいですが(怒られる相手は・・・・やっぱ若菜とかですかね??)


発情期って、夏穂のイメージが強いですが、実際は晶のほうが発情したネコって感じですかね????



昔、地方とかに出張で行くと必ず地ビールを飲んでた記憶があります。 (出張の唯一の楽しみ)
近所にも地ビールの醸造所があって、そこで作ってるビールが【梨・柿・桃】などが多々あるのですが、飲んだ事はありません。

いつもなら、なんともないのですが失恋後に、この小説ってさすがにきついですね。
(時間が解決してくれると思いますが・・・・    たぶん)

[ 毎度お越し戴きありがとうございます♪ ]
アムロ・レイさん
 コメントありがとうございます♪

 千恵と多恵子では、人生経験が豊富な分、多恵子が恐いかと思われます(たぶん)。
 わたくしも地ビール片手に、多恵子さんに罵られて叱られてみたいような……みたくないような。(^o^)

 いつも応援ありがとうございます♪ m(_ _)m
 

[ 人気投票が地道に復活!? ]
お久しぶりです。

↑のアムロ・レイさんの意見が皆には反映されているのかなと思って、
こちらも久しぶりですが『人気投票』のサイトを見に行ったら・・・・・・

あら、いつの間にか多恵子が若菜を抜いて僅差とは言え堂々の1位に!
(*^^)//。・:*:・°’★,。Viva!p( ̄^ ̄)q Bravo・:*:♪・°’☆


私自身が『人気投票』の存在を忘れていたくらいですから、
私以外のどなたかがせっせと投票を続けて下さっていたのですね。

多恵子ブッチギリと云うのも想像つきませんが、若菜共々大横綱(!?)目指して頑張ってほしいものです。
目指せ、優勝34回・・・・違うって(; ̄(エ) ̄)ノ☆(*_ _)ばしぃ!!




[ 毎度ご贔屓ありがとうございます♪ ]
ぺんぎんさん
 コメントありがとうございます♪

 わたくしも忘れていた(オイッ!)人気投票に動きがあったようで、いつの間にか多恵子さんが筆頭妻に……。(^o^)v
 多恵子さんは地道に(?)ファンを増やしているようで。(笑)

 毎度ご愛顧ありがとうございます♪ m(_ _)m
 

[ 管理人のみ閲覧できます ]
このコメントは管理人のみ閲覧できます

[ 毎度ご愛顧ありがとうございます♪ ]
↑ 匿名さん
 コメントありがとうございます♪

 面白いご提案ありがとうございます♪
 若菜や夏穂、真奈美辺りは率先してやりそうですが、千恵や晶、美優樹の真面目組はノルのか甚だ疑問ではありますが。(笑)
 宏も、ひとつでも正解するのか……極めて疑問ですし。(^_^;)
 
 いつもご贔屓ありがとうございます♪ m(_ _)m
 

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