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恋模様(4) 恋模様(4) 美姉妹といっしょ♪~新婚編
 
「暇だ」

「……暇、だね」

「ホント、暇」

「……どうして暇に?」

「暇になったからです」

 五月晴れの、とある平日の午後。
 千恵はリビングのソファーに半ばぼんやりとしたまま腰掛け、対面に座る優と禅問答のようなやりとりをしていた。
 いつもは株価をチェックしている優も、今は千恵同様に何をするでも無く時間を持て余していた。

「……だったら、ミケクンと遊んでようかな。で、ミケクンは?」

「ニャンコですか? 午前中は真奈美さんの後に付いてウロウロしてたようですが……そう言えばどこ行ったんだろ? リビングには……いませんね」

「……お昼ご飯上げた時はいたよね」

「はい、みんなと一緒に食べてました。それからは……あたいも見てません。家(うち)の中にいなければ、たぶん外で遊んでるかと」

「……そっか。縁側に座って日向ぼっこしながらミケクンを膝に載せてまったりしたかったのに」

「それじゃ、まるでリタイアしたご老体のようですが……。でも、確かにニャンコはいつも晶さんか真奈美さん、時々、宏の膝の上で丸くなってるか、それ以外はソファーで寝てるかですもんね」

 温かく穏やかな風が開け放たれた窓からリビングを駆け抜けると二人の黒髪を優しく撫で、垣根を軽く揺らす音と小鳥のさえずりが千恵と優の耳に心地好く届いても来る。

「……ミケクンにも選ぶ自由がある、ってコトだね。どうやらミケクンは、ボク達は眼中に無いらしい」

「そ、そう言う風に聞くと、あたいらでは不満なように聞こえますが?」

「……ま、仕方無い。ミケクンにとって真奈美は命の恩人。他の人間が無理矢理構うのは、好く無い」

「そうですね。こちらが何だかんだ構ったり遊んだりしても、ニャンコにとって居心地が好い方を好むし膝に乗るんでしょうから」

「……うむ。ま、今やすっかりとこのお屋敷を根城にしているし、ボク達と遊んでもくれるだけでも儲け物」

「あ、あははは……何だか、あたいらでは力不足、って感じですね」

 可愛がっているのに相手にされず、思いっ切り脱力する千恵。
 眉が八の字に下がり、がっくりと頭(こうべ)を垂れると腰まで届くポニーテールがサラリと背中を滑り落ちてゆく。

「……気にしない気にしない。ミケクンにはミケクンの意思がある。そもそも、猫は人では無く屋敷に懐くと言う」

「あ、それ、田舎(むこう)にいる時にも聞いた事あります。引っ越しする時に飼い猫を連れて行っても、元の家に戻ってしまう、って」

「……ミケクンは猫にしておくのが惜しい程、頭が好くて賢い。ちょっとやそっとじゃこのお屋敷は勿論、真奈美やボク達から離れる事は無いだろうから、自然な流れのまま接すれば、そのうち膝に乗ってくれるようになる」

「ですね~。あの可愛らしい姿を見てるだけでも癒されますし♪」

「……そう言う事。……………………それにしても暇だね」

 諦めたように優がソファーの背もたれに深く沈むと、千恵は苦笑いを浮かべた。

「い、いきなり現実に戻りましたね。まぁ、実際、する事無くなっちゃいましたし」

「……お風呂掃除は?」

「飛鳥ちゃんと美優樹ちゃんが、『今日は二コマ目からなので』と、大学(がっこう)行く前に手伝ってくれたので、タイルの目地から天井の隅のカビとかすっかり落ちて新品同様、ピッカピカになってます」

「……トイレ掃除は?」

「お風呂掃除の間に、多恵子さんがあっという間に四箇所全部、仕上げちゃいました」

 千恵は感嘆の息を漏らし、ひょいと肩を竦めた。

「流石と言うか何と言うか、飛鳥ちゃんと美優樹ちゃんを立派に育て上げ、長らく主婦をこなしていたからこその手際好さ、なんでしょうね。無駄な動きが一切無くて参考になります」

「……なるほど、ボクも主婦の端くれとして大いに見習わなきゃ。じゃぁ、キッチンの掃除とメンテは?」

「こっちも午前中に若菜がやり終えてます」

「……備品の点検や補充はどうなって――」

「あたいが昨日のうちに済ませてあります。今日の昼前に補充品も届けられたので既に仕舞ってあります」

「……リビングや廊下の掃除――」

「優さんと真奈美さんが二階で洗濯物を干している間に、多恵子さんとあたいとでやっておきました」

「……そうだった。……………………あ、それじゃ生鮮品の買い出し――」

「若菜と真奈美さんと多恵子さんが行ってるので、あと小一時間は帰らないと思います。夕飯の仕込みやお風呂の準備は三人が帰ってからになります。ついでに言うと、社会人組の帰宅予定は十八時過ぎ、飛鳥ちゃんと美優樹ちゃんの学生コンビは十八時半ですっ」

 ふんっ、と少々勢い込んだら、眉を八の字に下げた優がポツリと零した。

「……千恵さんの、いじわる。ボクに最後まで言わせないなんて、まるで小姑みたい」

「――って、なんで泣くんですか! あたいは聞かれるままに応えただけですっ! しかも小姑って――」

 優の豹変振りに慌てて腰を浮かせると、表情をコロリと戻した優が瞳を細めてニコリと笑う。

「……判ってる。ホンの冗談♪」

「ゆ、優さん~。泣き顔で冗談言うの、勘弁して下さい~。心臓に悪いですからっ」

「……うふふ♪ 少しは時間、潰れたかな?」

「へ? あ……。ったくぅ、優さんってばお茶目さんなんだから~」

 深い溜息と同時に脱力し、苦笑する千恵。
 時々炸裂する優のバイタリティー溢れる言動に振り回されるものの、決して嫌では無い。
 むしろ後味がスッキリと感じるのは、心の奥底で言葉のキャッチボールを楽しんでいる所為かもしれない。

「……でも、暇なのは確か」

「まぁ、そうですね。でも、家事で手持ち無沙汰の時間、確かに増えましたよね? ……そう、春先辺りから」

「……多恵子さんを始め、手伝ってくれる飛鳥ちゃんや美優樹ちゃん達も家事にだいぶ慣れて来たからね」

 優も新規参入組の奥さん達を想い浮かべているようで、満足気に何度も頷いている。

「人手が足りてる、って、こーゆー状態を言うんでしょうね。最初の頃とは大違いだわ」

「……そうだね。みんなヒロクンを中心に集い、助け合って生きてる。これぞ大家族の醍醐味♪」

「あはは! ホント、十一人家族ですもんね! こんな大きなお屋敷でも、普通の家(うち)と同じ労力で維持管理出来るから凄いです」

「……ヒロクン様々。ボクもこの暮らしが楽しくて仕方無い。ネットトレードは順調だし、奥さん達へ利益を分け合ってるから各自の貯金も潤沢♪」

 自慢気に胸を張る優に、千恵はその無邪気さに小さく笑う。
 普段はクールな表情が多い優だが、時々可愛らしい笑顔を見せるのが、優の魅力のひとつなのだ。

「それには感謝してます。あたい達は何もしてないのに貯金を増やして貰って」

「……ううん、気にしなくて好い。ボクが勝手にしてるだけだから、期待せず買った宝くじが当たったと思って貰えれば好い。まぁ、ヒロクンに言われた通りにしてるだけだけどね」

「それにしては、いつだったか、ひと月で一千万近く、増えた事がありましたよね。ホラ、経済新聞にも載った、株価上昇の企業……とかの時に」

「あぁ、あの時か。それはたまたま、偶然の産物、だよ。年に何回も無い株価花丸急上昇だったからね。面白半分で買った株だけど、売却したタイミングが巧い事、最高値とかち合っただけ。まぁ、だからこそヒット作を生む新興(ベンチャー)企業は面白いし、株取引も止められない♪」

「でも、半分は期待してた、ってコトじゃないですか。それに株価っていつも上昇してるばかりじゃ無いんですよね?」

 千恵としては当たり前の事を言ったつもりだったが、優の表情が見る間に曇って来た。
 笑みが消え、眉が八の字に下がってしまった事から、どうやら無意識に地雷原へ踏み込んでしまったらしい。

「……………………うん。時に数千万単位で損をしてヒロクンに顔向け出来無くなる。こんな時は滅茶苦茶落ち込むけど、無条件で赦してくれるヒロクンがいるからボクは救われる。まぁ、山あり谷ありが株価だし、それを見極め売買し利益を出すのがボクの腕の見せ所だし、ボクを信頼してお金を任せてくれるヒロクンへの恩返しにもなってる」

「あ、いえ、損失を責める気は無くって! あの、あたい達は資産運用に関してはからっきしだから優さんにお任せします! これからもお願いします! で、話は戻って今後の予定なんですが、どうせ暇なら、いっそ――」

 年上を泣かせて(?)しまった罪悪感に苛まれた千恵は慌てて腰を浮かせ、話題を切り替える。
 この美女に暗い顔は似合わない。

「……なるほど。ボクも賛成♪」

 ソファーから身を乗り出した千恵の提案に、優は驚きつつもニコリと笑って即・快諾した。


     ☆     ☆     ☆


「……これは盲点だった」

「でしょ~♪ 一度、これをやりたかったんですよねー」

「……その気持ちは好く判る。でも、何で下着姿に?」

「エヘヘ♪ この方が、より宏と触れ合ってる気がして♥」

「……確かに、ヒロクンの香りに素肌が包まれて……イイかも♥」

 優は千恵と一緒にブラとショーツだけの姿になり、宏のベッドで昼寝を決め込んでいた。
 俯せになっている千恵は枕に顔を埋(うず)めて何度も深呼吸しているし、補助枕を抱き枕の如く股の間に挟み込んでもいる。
 しかもよくよく見ると、小刻みに股間を揺らしているが……これは武士の情けで見なかった事にする。

(千恵さんったら、枕濡らしたら湿気や移り香でバレちゃうのに……ま、いっか。ボクも同じ事、するだろうし)

 なにせ、自分もシーツに身をくるんで恍惚然としたまま千恵と同じくスーハーしているのだから。

「……ヒロクンの……春の陽射しのような温もりと切なくなる香りが……どこか安心する。ね、千恵さん」

「……………………」

「……? 千恵さん、どうした……って、ふふ♪」

 首を巡らせると、そこには枕を抱いて安らかな寝息を立てている千恵がいた。
 しかもよくよく見ると、ショーツのクロッチと枕に少なからず濡れた染みまで……。

「……ふふ♪ 千恵さん、夢見心地。その気持ち、痛い程判る。ボクもこのままマットに身を沈めたい程だし」

 シーツにくるまりながら、優は胸の前で手を合わせて祈るようなポーズを取る。

(……ヒロクンの香りに包まれて……ボクも濡れて来ちゃった。ヒロクンの香りは……常習性があって甚だ危険♥)

 思いつつ、何度も深呼吸する優。
 自分でも鼓動が早まり、顔や耳が熱く火照って来るのが判る。
 鏡を見たら、きっと首から上が真っ赤に染まっている事だろう。

「……それに、このマリッジリングがボクを安心させてくれる」

 左手の薬指で煌めくプラチナリングに、優は唇を寄せ、そっとキス。

「……ヒロクンとの、夫婦の証。このリングが、ボクの心を支えてくれてる」

 宏の顔を想い浮かべつつ、優は微睡(まどろ)みの海に心地好く漂い始めた――。


     ☆     ☆     ☆


「あれ? 布団から好い匂いがする。……フンフン、これは……」

 就寝前、ロングTシャツにトランクス姿となった宏は自室のベッドの上で嗅ぎ慣れた匂いに気付いた。
 屈んで鼻を近付けると優しい香りが肺一杯に拡がり、それはいつも傍にいて頼り甲斐のある従姉と幼馴染の御姐様の姿を浮かび上がらせた。

「これは優姉と千恵姉だな。布団を干してくれた時に匂いが移ったのかな? って、枕からも強い匂いがするな」

 今日のように朝から好天だと、いつも千恵が布団を干してくれるのだ。

「だけど、お日様に当てたフカフカ感や温もりは無いな。今日は干さなかったのかな? じゃ、何で匂いが? まぁ、ベッドメイクの時にでも移ったのかもしれないな」

 ベッド中央で胡座を掻いて思い巡らせていると。

「宏、入るわよ♪」

「……ヒロクン、お邪魔するね♪」

 薄っすらと寝化粧を施した千恵と優が目元を赤らめてやって来た。
 後ろ手にドアを閉めると腰を左右に振り、妙に身体をくねらせ流し目をくれながら近付いて来る。
 その様子からすると、二人共ヤル気満々、気合充分らしい。
 千恵などは意識的なのか無意識なのか不明だが、赤いルージュの塗られた唇を盛んに滑(ぬめ)った舌先で舐め回してもいる。
 今日はこの二人が朝までのお相手なのだ。

「千恵姉、優姉、その格好は……」

 しかも、夜の衣装までバッチリと決めているのだから、今夜に掛ける期待と意気込みがビシバシ伝わって来る。

「千恵姉、そのピンクのベビードール、どこで仕入れたの? すっげ~可愛い♥ しかもセクシーだし千恵姉に凄く似合ってる……ってか、似合い過ぎてる♪」

 宏の熱視線が御姐様の頭の先から順に下りてゆく。

「ポニーテールを結うリボンとベビードール、そしてショーツがピンク色に統一されてて可愛らしさが引き立ってる♪ ブラをしてないから淡い桜色の乳輪と既に勃起してる乳首が透けて見えて……しかも、ヒラヒラしてる裾が紐ショーツのデルタ地帯をチラ見せするから……堪らんっ♥」

 腰まで届く、やや紫掛かった黒髪と身に纏うピンク色の対比が照度を落として電球色に変えたシーリングライトに映え、それが露わになった肩や腕、むっちりとした太腿の白い肌と相まって宏の股間を盛んに疼かせるのだ。

「千恵姉の艶姿、何度見ても興奮するよ! 透けた衣装に浮かび上がるボディラインが、これまた綺麗だし♪」

「宏ったら目が血走って……えっちなんだから♥」

 鼻息荒いご当主に、頬を紅(あか)く染めた千恵はモジモジと内腿を摺り合わせる。
 もしかしたら、既に蜜を溢れさせているのかもしれない。

「でも、褒めてくれてありがと♥ その……若菜がナニやら買う、ってんで一緒に通販カタログ見てたら、『これ~、絶対に似合うよ~♪』、ってんであの娘(こ)が勝手に決め付けて囃し立てたの! あたいは似合わないって思ってたんだけど、買ってしまった以上、着ないと勿体無い……し、宏に見て欲しいなぁ、なんて思ったり……思わなかったり」

 横を向いて、しどろもどろになりつつ一気に喋る千恵。
 どうやら妹である若菜を出しにして自分からオーダーしたようだ。
 その証拠に両手を後ろで組み、胸を張ったモデル立ちで見せ付けるように佇んでいる。

「千恵姉が胸を張ると……オッパイが強調されるね。流石、Dカップは伊達じゃ無いね。ベビードールが押し上げられて……丸く押し上げられた突起が透けてて、すっげ~色っぽいよ♪」

 涎を垂らさんばかりの宏からの賛辞に、千恵は一瞬目を見張り、すぐに破顔した。
 片や、屋敷でのスレンダー美人の代名詞となっている優は。

「優姉……♥ その全身黒のボディストッキング、どこで見付けたの? メチャ色っぺ~し……視る程にセクシーで、ずっと見ていたい程にそそられるよ♥」

 宏の熱視線が従姉の足下から徐々に上がってゆく。

「締まった美脚に丸い腰から括れたウェスト、そしてお碗型のオッパイを平らに包む黒のストッキングが……男の性欲を刺激するわ~。しかも! 乳首のポッチが浮き出て股間の縦筋が食い込んで……これぞボディストッキングの醍醐味! これぞセクシー衣装の極み!」

 シャギーにしたショートヘアとスレンダーな肢体にマッチする黒のボディストッキング姿は、宏のカウパー汁を噴出させるには充分だった。
 実際、大きくテントを張った頂点にはプックリとカウパー汁が浮き出て大きな染みを作っている。

「それって、黒パンストと同じ生地で出来てるんでしょ? こうしてマジマジと見ると、黒パンストを穿いて同じ素材のハイレグ競泳水着を着た感じに似てるね♪ 広く開いた胸元の肌の白さがストッキングの黒に映えて、すっげ~エロいよ!」

 瞳をギラ付かせて前のめりになって食い付く夫に、優も僅かに頬を赤く染める。
 どうやら、ここまで穴が開く程に凝視されるとは思わなかったらしい。
 それでも、両足を軽く交差させて美脚を強調するモデル立ちの姿勢を崩さないのは流石だ。
 閨房術をマスターし、夫の目を愉しませる術に長けている優ならではの演出だ。

「……気に入ってくれた?」

「うん! 優姉の黒ボディスト、最高~っ!! 千恵姉のベビードール、最高~~っ!!」

 ウィンクした宏はサムズアップで妻を褒め称え、照れる優から更なる言葉を引き出した。

「……そう言ってくれて嬉しい♥ ヒロクン、黒ストがマイブームだもんね。だから若菜さんが常時使ってる性活用品専門の通販カタログでこういう衣装を探してた。そしたら、これが似合いそうだって強く勧められた」

「優姉も若姉に勧められたんだ? 流石、若姉はこーゆーアイテムに精通して詳しいわなぁ~。……って、俺の精通は確か小学四年の……って、精通ちゃうわっ!」

 宏がさもありなんと頷き、ひとりボケツッ込みしていたら、クスリと笑った優から予想と違う答えが返って来た。

「……ううん、若菜さんじゃ無くて多恵子さんに勧められた。多恵子さんも若菜さんと一緒に何かしら注文してて、『せっかくだから一緒に♪』、って誘われてボクも頼んだの」

「た、多恵子さん……」

 この屋敷に来るまで最も性生活から遠かった人物の名前が出た事で、それまでの興奮が一気に萎えるような……そんな脱力感に襲われてしまう。

(俺、何やら聞いてはイケナイ領域に踏み込んでしまったんじゃね?)

 内心、冷や汗をタラリ、流す宏。

(多恵子さん、俺と契るまで二回しかセックスしてなかったのに、この変わり様は……ナニがそうさせたんだろ? やっぱ、若姉の明るいエッチ性活への情熱がみんなをソッチ方面に導いてるんだろうなぁ。ま、多恵子さんも俺と半年近く一緒に暮らしてエッチを繰り返せば、ソッチ方面に明るくなったのかもなー)

 などと眉根を寄せて考え込んでいたら。

「宏ったら、何をひとりで悶々としてんのよ。おっかしいわね~」

 セクシー衣装を目の当たりにして興奮したかと思いきや急に冷めるような素振りを見せた宏の百面相に、千恵がクスリと笑う。
 しかも、妻達の更なる内情(?)が千恵から暴露された。

「カタログ見てたの、多恵子さんだけじゃないわよ。晶さんや真奈美さんを始め、ほのかさん、夏穂先生に飛鳥ちゃんや美優樹ちゃんも性活通販カタログを食い入るように見て、何かしら注文してたわよ。それはもう、みんな頬を染めキャッキャと騒いで楽しそうだったわねー」

「おいおい……」

 宏の脳内に、夜の生活用品――つまりは各種アダルトグッズを嬉々として選ぶ妻達の姿がリアルに浮かんだ。
 それを肯定し慰めるかのように、宏の手を握った優が補足した。

「……若菜さん、カタログ翳してみんなをリビングに集め、それぞれにお薦め品をあれこれ示してた。その堂々たる売り込み姿は第一級の営業ウーマンみたいだった。あの調子なら、テレビのアダルトグッズ通販番組でも充分稼げる」

「わ、若姉……。一体、ナニやってんだか。――ってか優姉。そんな番組、どこにも無いから」

 若菜の性生活に対して全く衰えない情熱とバイタリティー、そして優のボケ(?)に宏は思わず苦笑いしてしまう。

「……若菜さんが言うには、購入代金が一定額を超えると送料や代引き手数料が無料になるからまとめ買いするんだ、って。しかも、購入代金の二割がお得意様ポイントとして付加され、次回の買い物で使うともっと安く仕入れる事が出来る、今回も前回で得たポイントを使うから半額近くになる、ってホクホク顔だった」

「食材だけじゃ無く、コッチでも遣り繰り上手なんだ……。と、とにかく! みんなが何を買ったかは、今は聞かないでおくよ。……聞いたら聞いたで絶対付き合わされそうだし。さて!」

 深みにハマる寸前で話題を切り替えた宏は、早速、二人をベッドに寝かせる。
 これ以上、奥さん達の裏側を知ると抜け出せなくなる――つまりは巻き込まれる可能性が非常に高い。
 否、既に目の前に二人の淫魔が手ぐすね引いて待っているのだから、とうに巻き込まれているのは確実だ。

(でもまぁ、俺もこーゆーの、嫌いじゃ無いし♪ 明日っからの、各自の演出が楽しみだな~♪)

 ここにいない奥さん達の痴態を想い浮かべた宏の肉棒に更に力が籠もり、千恵と優の視線を釘付けにする。

「じゃ、まずはじっくりと鑑賞させて貰おうかな。こんな可愛くてセクシーな奥さん、すぐに脱がすの勿体無いし♥」

 Tシャツとパンツを乱暴に脱ぎ捨て、勃起肉を誇示しながらの賛辞に、千恵と優は全身を真っ赤に染めた。



「千恵姉♥ 可愛くて、だけどやっぱりセクシーだ。メリハリのあるボディーが薄いピンクのベールに包まれて……最高だよ♥」

 胡座を掻いた宏は対面座位で千恵を貫いていた。
 ベビードールの裾から左腕を差し入れ、指の間に乳首を挟んで下から捏ねるように乳房を揉みしだき、同時にベッドのスプリングを利用して千恵の肢体を軽々と突き上げる。

「ひ、宏! 激しいッ……そ、そんなに押し込まないでっ! 膣奥(おく)が……潰れて……感じ過ぎて……息が出来無いっ……あぁあっ!!」

 喉を鳴らし、必死に酸素を取り込もうと喘ぐ千恵。
 両手を宏の首に回し、両足も腰に回してきつく抱き付く千恵に、宏は手加減無しで肉槍を突き刺し、撹拌する。

「こんな可愛い奥さんを……黙って放っておく訳無いでしょ♪ じ~~~くり、た~~~っぷり、ずっこんばっこん、セックスするからねっ♥ ほら! 千恵姉のオマンコが俺のチンポを離すまいとギッチリ食い付いて来てるし♪」

「ひっ!? ……………………っっ!!」

 直接的な言葉に、千恵は息を呑むのと同時に身を震わせた。
 膣(なか)が急速に締まった事から、どうやらアクメを極めたらしい。
 やや吊り目がちな瞳は虚ろに光り、赤く色付き戦慄く唇の端からは唾液がタラリと零れ落ちる。

「千恵姉、イッちゃったね。それじゃ――」

 宏は斜め上を見上げ、潤んだ瞳で見下ろしている優と視線を重ねる。

「優姉も存分に可愛がってあげるからね♥ スレンダーな肢体がボディストッキングで、より締まって見えるよ♪ だけど膨らむ所は膨らみ、括れた所は括れて強調されてるから、より一層色っぽいね♥」

 宏は千恵と交わりつつも、すぐ横に立たせた優の腰を右腕で抱き寄せ、尻の割れ目に沿って指を何度も這わせながら股間に食い付いていた。
 もっとも、優も両手で宏の頭を抱えて股間に押し付けているので、どちらも積極的なのは変わらない。

「ストッキングに包まれた尻って、キュッと締まってて何度触っても飽きないね♪ それに、ここを撫でる度に優姉のオマンコから次々と愛液が溢れて……呑みきれないよ」

 指先が菊座を撫で擦る度に淫裂から本気汁が染み出し、宏の口元を光らせてゆく。

 ――ペチャッ、クチャッ、ジュルルルッ――。

 粘着質な音が部屋に響き、優と宏の性感を高め、千恵の意識を呼び覚ます。

「優姉のお汁(つゆ)、美味しいよ♥」

 舌を伸ばして会陰部から舐め上げ、ストッキングを硬く押し上げている秘核を唇で挟んで吸い上げる。

「……ひ、ヒロクンの熱い舌と荒い鼻息がアソコを焦がして……それが愛液の呼び水になってるぅ。だから、ボクが濡れて乱れるのはヒロクンの所為ぃ~。ひ、ヒロクンが責任もって……ボクの疼きを鎮めないとダメェ……はぁん♥」

「了~解♪ でも、このボディストッキング――」

「……ふうん♥ や、破いても平気ぃ♪ そうして好いように……何着も仕入れてあるぅんっ! も、勿論、形や色を違えて――あひゃぁっ♥」

 従姉の鼻に掛かった甘い喘ぎ声交じりの言葉を最後まで聞かず、宏は口だけでボディストッキングの股間部分を食い破り、翳りの無い濡れた淫裂を露わにする。

「凄いな……。優姉のパイパンマンコ、赤い花が咲くようにプワーって開いてく♪ 充血したラヴィアが割れ目から芽吹くように開き、続いて大陰唇が開くんだね。優姉、知ってた? ほら、割れ目が開いたらクリも一気に勃ち上がって……まさしく花弁みたいだ♪」

 ボディストッキングで押さえられていた反動なのか、縦筋に押し込まれていた女の子の各パーツが一斉に花開いたのだ。

「……あぁ……ヒロクンに女の浅ましい姿、見られちゃった。責任、取ってね♥」

 全身を汗と朱に染めた優からの甘いお言葉に感化され、宏は千恵の膣(なか)に灼けた精を大量に撃ち出すと同時に叫んだ。

「Yes sir!」

「……軍隊(ミリタリー)じゃ無いんだから」

「はひゃぁ――――――――~~~~~っ♥」

 優の、クスリと笑う声と千恵のアクメ声は、興奮しきった宏に届くことは無かった。


     ☆     ☆     ☆


 この後、宏の屋敷ではアダルト衣装を纏ったままのエッチが暫し流行ったと云う――。


                                            (つづく)


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| 本編 | 新婚編 | 番外編 | 総目次 |

【 お寄せ戴いた御意見・御感想 】

[ 性活用品専門って・・・ ]
むむむ
やるなお主・・・
我の壺をいつのまにマスターしたのじゃ?
ミケ君は既に屋敷の守り神的存在ですね
そういえば・・・ミケも女の子・・・宏の吸引力かな?
このまま猫又になってみんなを見守って・・・いやいや乱入か?
千恵ちゃんと優ちゃんは夜は積極的だよね~うらやましい・・・
そして・・・多恵子さんの性活用品に禁じえない興味が・・・
なんかバランスが取れてるハーレムに宏は相変わらずお茶目?
少し唐変朴が味を出してます
次回作が楽しみ~

[ 5月はこの作品に掛りきり!? ]
「暇だ」
「……暇、だね」
「ホント、暇」
「……どうして暇に?」
「暇になったからです」
「……なんで暇になったんだろう」
「暇だからです」
「……暇だ、ね」
「暇です」
「……ホント、暇」
「どうして暇に?・・・・・・

メビウスの輪、完成。


G.W.明けから始めた読み返し、
本編129話番外編22話新婚編77話、トータル228話、ようやく読み終わりました。
3週間以上掛かってしまった。作者さんの力量に感謝です。


長かった~、途中何度か挫折しそうにもなりましたが、
他に読む価値のあるHノベルはなかなか見つからず、
何度も寄り道しながらも結局はここに帰ってきました。
理由はと問われたら、
「♂作家の書くエロノベルはキチクものばかりで
 嫁さんと一緒に読めるような代物じゃない」ことでしょう。
個人的には首捻る展開も多いですが、原則ハッピーエンドな
この作品は♂作家の書くHノベルでは唯一の好きな作品になっています。
連載開始が2006年と云うのですから驚異的とも思える息の長さに脱帽です。
作者さんのセリフを借りれば、
「最初から読み返す度胸ないです」
連載開始時とテイスト変わっていますよね~。



[ 美女品評会!? ]
これはあくまでも私個人の好みですが……

最初の従姉妹&従姉妹のスタート時は優がブッチギリでど真ん中のストライクでした。
クールで理知的で控えめでそのくせ見事に突っ込みボケる彼女は、
中々現世で観ることは出来ません。その控えめな態度とともに控えめな胸も好きでした。
77Cは控えめじゃないと思いますけれど、デカ乳も貧乳も趣味じゃない。
comfortable の一言に尽きます。
強いて言えば昔の彼女が……別れた(振られた)の、勿体無かったな~。
何かと仕切りたがり筆頭妻(こんな言葉この世にあるのか?)をひけらかす昌はタイプじゃないし、
若菜はただのおバカに見えたし、千恵は最初カマトトっぽかったと思います。
ほのかもいいんですがガサツだし、
真奈美はどこが癒しでどこで急に淫乱になるのか(みんな淫乱じゃん!)のか分からなかった。

ところがだんだん若菜のおバカっぷりが良くなってくるんですね~、
新たな3人が絡んで来る辺りから急にレベル値アップ。

巨乳酒乱教師天邪鬼貧乳もゴスロリの登場も、最初はただ作者さんがアイデアに詰まって
登場人物を増やしていったのだと思いました。そうやってどんどん人物ばかり増えていって
纏りが付かなくなり途中で書くのを打ち切った作品、この世には沢山ありますよね。

最初の6人、いや、4人で続けていたらどうなっていたかな、
やっぱり優と若菜がいいな~、と思っていたら、
核兵器登場。

文字通り『遅れてきた新人』、多恵子さん。

作者さん、最初は9人で行く計画だったみたいですね。
『九人の美女達による新婚生活をお楽しみ戴けたら幸いです。(恋慕3 コメント)』
その次の掲載に最後の一行だけ葉書を届ける声があり、
『最後に登場したキャラですが……今は秘密です♪(^o^)丿(同4)』
しかも最初は名前が無かった!@恋情4では『飛鳥の母親』
再登場の飛鳥の破瓜シーンでは涙無し、いや、笑い無しには読めませんでした(事実PCにお茶噴き溢した)。
あとはもうお多恵さんの破壊力は凄まじく、彼女が出るか出ないかでその回の掲載の出来具合を決めてしまうと云う、文字通り目を外せないキャラとなっていました。
一番年上のはずなのに一番初々しい、と同時に今回もいきなり性活用品購入の●~*爆弾投下していく当り、
不思議さに魅かれます。
メルヘンだなぁ。


(あくまでも個人的意見ですのでご理解を)

[ つ◇一票  『人気投票』に参加しましょう  ]
『人気投票』をやっていると気付いたのも実はこの読み返しの最中でした。
入れるとしたら3人しか居ませんから、その日に読んでいるチャプターの順々にその日の一票(24時間制です)を
居れていこうとしたら、その三人は『三国志』の世界だった!
投票結果を見たときは我ながら呆れました、『みんな同化しているよ』と。
そして可笑しな現象も現れました。
私が気付いた時の若菜と多恵さんの差は2票だったはず、私が多恵さんに入れて1票差、
それが翌日には2票差に戻っている。
優に入れて2票差のはずが次の日には3票差になっている、若菜に入れて4票差、
また多恵さんに入れて……何故か差は詰まらない。
作戦変更(!?)で数日連続で多恵さんに入れても、逆にその差は開いていく。
どうも『若菜組織票』を堀り起こしてしまったようです。

若菜と多恵子には全国的ファンがいるようですが、3強のはずの優がやや劣勢に立たされ、
今や2強1弱あとは番外地の世界になりつつあります。
全国の優ファンの皆さ~ん、優にも清き一票を!


閑話休題。
どこかにもコメント投下しておきましたが、読者の皆さんにクイズ。
奥さん10人の平均年齢は幾つでしょうか?

私は意外な答えに驚きました。
作者さんも気付かなかったそうです。

その答えは……最初から読み返しましょう(つらいゾ)ww

[ お越し戴き、誠にありがとうございます♪ ]
草薙さん
 コメントありがとうございます♪

 お屋敷に出入りしている仔猫もすっかりと逞しくなりました。
 そのうち、美女軍団10人をも凌駕するヒロインになる……かどうかは判りませんが。

 今後も弊サイトをご贔屓に願います♪ m(_ _)m



   *******************************************


ペンギンさん
 たくさんのコメントありがとうございます♪

 存分にお褒め戴き、作者冥利に尽きます。
 また、ヒロイン達を愛して戴き、嬉しい限りです。
 これまで書き続けて来た甲斐があったと言うものです。
 ありがとうございます♪ m(_ _)m


 2006年の掲載当初は初執筆&初掲載の為に不勉強な点が多々ありました(今でも!?)。
 文章が稚拙、サイトが使いにくい……等々、様々なご批判を頂戴致しました。

 そして、それらを糧に自己流ながら勉強し執筆を重ねる事で、不細工ながらも何とか現在の形になりました。
 今日(こんにち)まで挫けずに続けられたのは、応援して下さる方々の励ましのコメントに他なりません。

 毎度ご支援下さいましてありがとうございます♪
 今後もご贔屓戴けるよう、そして 『明るく楽しいラブラブハ~レム生活♪』 を皆様にお届けするよう、努めて参ります。 m(_ _)m
 

 因みに。
 多恵子さんですが、新婚編を執筆する前(連載前)から、掲載された形での登場を決めておりました。
 これは作者から読者様への 『サプライズ』 として仕込んだものです。
 その甲斐あって評判は上々……のようで、ひと安心したのを覚えております♪
 
 とまれ。
 今後とも 「ライトHノベルの部屋」&「美姉妹(しまい)といっしょ・シリーズ」 をご贔屓下さいませ♪ m(_ _)m
 

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