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アンサンブル(5) アンサンブル(5) 美姉妹といっしょ♪~新婚編
 
「あぁ……晶姉っ……!」

 夫の絶叫に、それまで淫乱モード全開だった二人から高笑いが起こる。
 愛撫する動きがピタリと止まり、抱き締める双方の腕が緩む。

「ふふっ。ちょっとした、夫婦のスキンシップよ。さすがにこのままじゃ風邪引いちゃうわ。それに、『思ってるみたい』とか、『何かする』の答えをまだ聞いてないしね♪」

「あはは♪ 美人妻ツートップによる素股プレイ、気持ち好かっただろ? 今度はベッドでしてやるからな♥」

 可笑しそうに声を上げて笑う国産美女とハーフ美女。
 そんなお茶目(?)な二人に宏は脱力し、思わず天を仰いだ。

(こ、この二人は散々人を弄ってからに~~~っ。……それにしても、さすが晶姉だな。こんなエロい事しててもちゃんと本題は覚えてるなんて、伊達に管理職張ってないわな)

 股間の昂ぶりを持て余したまま、宏はやや緊張気味に応える。

「晶姉。思ってるみたい、って言うのは、下宿開始を十月下旬にした理由だよ。みんなが『思ってるみたい』にハネム~ンの終了に合わせた、って事」

 宏はあくまで妻達が思っている部分をさり気なく強調する。

「なるほど。じゃ、するとかなんとか言ってたのは、何をするんだ?」

 背中に密着しているほのかがバストと腰を押し付けながら尋ねる。
 両手は依然として前に回り、胸板をさすりつつ肉棒を優しく扱いている。
 しかしそんな態度とは裏腹に、ほのかもエロエロモード全開だった筈なのに疑問点はしっかりと覚えていたようだ。
 二人とも現場の最前線で仕事を任されているだけあって、頭の切れは抜群だ。

「ほのかさん。それは明日からの事さ。ほのかさん、真奈美さん、晶姉……つまり叔父さん家(ち)を経て、最後に隣の千恵姉ん家(ち)と訪ね、俺達にとって新たな義父(おとうさん)や義母(おかあさん)、その親類縁者に挨拶回りする……って事だよ」

 宏は話に矛盾が生じないよう、予め用意――シミュレートしてあった答えを淀みなく口にする。
 ここでミスしようものなら今迄の苦労が全て水泡に帰し、肝心なサプライズプランが崩壊してしまう。
 まさに、ここが本当の正念場だ。
 宏の額に、一粒の汗が流れる。
 しかし、二人からの追求の手は思いのほか深くは無かった。

「なるほどね。うん、判った。ヒロが風呂場でブツブツ言ってたから、どうしたのかな、と思って。細かく聞いてごめんね」

「あ、そっかぁ~。晶や千恵ちゃん達の両親はオレにとっても義理の両親になる訳だ。あはは~。んなコト、すっかり忘れてたぜ」

 納得した顔で頷き、額に浮かんだ汗を拭ってくれる晶と普段と変わらぬ豪快さで笑うほのか。
 ほのかは新たな義父(パパ)や義母(ママ)と会う事に何のプレッシャーも感じていないらしい。

「いや、いいんだ。独り言するなんて、少し酔ってたのかも。……ところで晶姉」

 宏はこれ以上の追求を避ける為に、やや強引に話の向きを変える。

「ホントに夏穂先生達を下宿させても好かったの? 俺、今迄の例からして、てっきり晶姉は反対するものかとばっかり思ってたんだけど」

 宏は掬った湯で晶の肩や腕を撫でながら真意を問う。
 未だに晶が率先して下宿案に賛同した事が不思議に思えるのだ。

「今迄の例……って?」

 ほのかは宏の左肩に顎を載せたまま首を傾げる。
 そして宏の身体が冷えぬよう、手のひらで掬った湯を右肩に掛ける事も忘れない。

「ほら、クリスマスカードや年賀状とか――」

 晶とほのかの追求を機に、今は先程迄のエロチックムードを微塵も感じさせない、まったりとした時間が流れていた。
 あれ程昂ぶっていた宏の性衝動も、サプライズプランの運命を左右する場面に遭遇したお陰ですっかりと収まっている。

「夏穂先生から送られる季節ごとの葉書に対してことごとく辛辣にツッ込んでたじゃない。だから、いくら恩師でも下宿は許さないと思ったんだ」

 宏の説明にほのかは「なるほど」と昔のクリスマスパーティーを思い出して首肯するが、晶は不満気に眉根を寄せる。

「あら、そーだったかしら? ……記憶に無いわ」

 そっぽを向く晶だが、その照れた横顔にはハッキリと記憶してます、と書いてある。

「まぁ、ほら、あれよ、あれ。人道的見地……かしら? 懇意にしてた人が困ってるのを知った以上、そのままには出来無いわ」

 何とも胡散臭い言い回し(しかも棒読みだ)に、ほのかが眉をしかめる。

「嘘くせ~。晶がそっぽ向きながら言う時って、大概、誤魔化しとか嘘なんだよなー。ホレ、全部吐いてスッキリしちまいなっ。楽になろうぜ」

 苦笑するほのかに、晶の弁解(?)が続く。

「な~んにも無いわよ、ホント。好意を持っていた恩師と可愛く成長した後輩を路頭に迷わすなんて……あたしには出来無いわっ」

「オマエが泣くタマかっ!」

 抑揚の無い話し方と、よよよ、と泣き真似をする晶に間髪入れずツッ込むほのか。
 この親友コンビの付き合いも途中二年程のブランクがあるとは言え七年目になるので、ボケツッ込みも完璧だ。

(あ、あははは……。晶姉ったら、昔とちっとも変わらないや)

 晶は他人(ひと)に本心を見せまいとして、ワザと無関心を装う時がある。
 しかし、その時は台詞が棒読みとなり、抑揚の無い話し方になって逆に本心を知らしめている事に本人は気付いて無いのだ。
 宏はそんな晶の優しい心根に触れ、心が温かくなる。

(やっぱり、晶姉は最高だな♥ 何だかんだ言っても、夏穂先生達の事をちゃんと考えてる。 ……でも)

 ここで宏に、ちょっとした悪戯心が湧き上がった。

「晶姉、か弱い女は似合わないよ」

 昼間、際どい所まで追い詰められた恨み(?)を晴らす宏の言葉に、素に戻った晶は頬を大きく膨らませる。

「なんでよっ! あたしだって情も涙もある、か弱い女よっ! ……ったく、あたしを何だと思ってたのよっ」

 それまでのしおらしい(?)態度はどこへやら。
 可愛い女が全く通じなかった晶は瞳を吊り上げて咆える。
 そんな息巻く晶に、ほのかと宏が同時に止(とど)めを刺した。

「「血も涙もない冷徹なお局様」」

 ほのかはともかく、宏からの強烈なしっぺ返しに本気で泣く晶だった。


     ☆     ☆     ☆


「夏穂先生達の下宿開始時期なんだけど、晶姉が最初に言ったように社会人組の寿休暇終了に合わせたんだ。……まぁ、俺自身、ハネム~ンを期間一杯楽しみたい、って思いもあってさ。それに、この間にそれぞれの親類縁者さん達とも親交を持つのも大事だと考えたんだ」

 宏の部屋には人数分の布団が隙間無く敷かれ、寝間着姿の妻達が車座になって主(あるじ)の話に耳を傾けていた。
 宏は十月下旬まで下宿出来無い理由について、浴室で晶とほのかに話した内容をそのまま他の妻達にも伝える。
 風呂場で先に聞いた(探り出した?)晶とほのかも頷き、間違いないと夫を後押しする。

「それに、下宿探しで不安な思いをしている夏穂先生達三人の目の前で俺達の都合をあからさまにするのもどうか……と思ってさ」

 あくまで神妙な顔付きをする宏に、千恵が腕を組みながら何度も頷く。

「なるほど。宏が即決出来無かった理由はそこだったのね。自分達の浮かれた気分は出さずに夏穂先生達の気持ちを慮った――って訳ね」

 千恵が宏の言葉を先読みし、若菜や真奈美、優も「そうだったの……」と宏の想いに感銘を受けている。

(あ……あははは。まぁ、嘘は言ってない……よな。実際、休暇の終了に合わせたんだし、明日からは親戚巡りするんだし)

 宏は若干の罪悪感に囚われるが、ここは心を奮い立たせて押し通す事にする。
 あくまで自分達のハネム~ン休暇を前面に押し出し強調する事で、サプライズプランの完全なる隠蔽を図ったのだ。
 もとより、明日から始まる各実家への顔見せ(家庭訪問?)を前に、下宿案に即断出来無かった理由を問われる危険性を一掃したいと考えていた。
 このままでは、いつ誰が時期的制限の付いた理由を尋ね出すか判らず、帰京するまで息が抜けなくなってしまう。
 そこで妻達の思い込み――休暇の終わる時期と合わせた――を利用させて貰い、今後の憂いを完全に払拭しようと企てていた。
 風呂場で晶とほのかの強襲を受けたのも、そんな胸算用(皮算用?)をしていた時だった。

「それに、それぞれのご両親には俺達が訪ねる事を前もって伝えてあるから、日程の変更も難しくて……ね」

 宏のもっともらしい説明(策略?)に、もはや時期的な疑問を持つ者など誰もいない。
 むしろ自分達の事を最優先に考えてくれている宏に、感謝の瞳を向けている。

「……そうね。夏穂先生達には悪いけど、あたい達だって一生に一度の事だもん。余計な事は考えずに期間一杯、水入らずで過ごしたいわ」

 千恵の言葉に真奈美が頷き、ほのかと晶、優も首肯する。
 みんな恩師や後輩を心配する部分もあるが、心の片隅では自分達の幸せを追い求める気持ちもあるのだ。
 しかも一生に一度の、宏とのハネム~ンの最中なら、その想いはより強くなって当然だろう。

「だから、俺達は十月下旬までの時間を大事にしたい!」

 宏の堂々たる宣言に、妻達は熱い眼差しで応える。
 みんな瞳を潤ませ、盛んに頷いている。

(どうやら、上手く事が運んだみたいだな)

 宏は内心、安堵の息を盛大に漏らす。

(ここまで来れば、もはやサプライズプランは安泰だな。あとは上京後に改築した屋敷を披露すれば、数ヶ月にも及んだ一連のプランの完結だ)

 今後の憂いを全て一掃させた宏は、ものの見事に難局を乗り切ったのだ。

「と言う訳で、明日からはほのかさんの家に二週間、お邪魔するよ。その後、真奈美さん、晶姉の実家、最後に隣の千恵姉の実家と続くからね♪ ……って、うわぁっ!」

 宏の言葉が終わらぬうちに、ショーツだけの姿になった六人の美女が嬌声を上げつつ一斉に躍り掛かって来た。
 前後左右上下から伝わる柔らかい肉布団の感触に宏の巨砲が見る間に勃ち始め、覆い被さる千恵の美尻をノックする。

「あんっ♪ ご指名されちゃった♥ それじゃ、今夜の一番搾りはあたいからねっ♥」

 自ら腰を浮かせ、クロッチを横にずらして割り開いた秘裂に灼けた肉棒を宛がう千恵。
 そこはすっかりと準備が整い、宏の腹に白蜜を垂らす程、潤っていた。

「あぁぁぁあああっ! 今日も元気で……気持ち好いっ♪」

 尻上がりに響く千恵の嬌声が他の妻を牝に変え、宏は牡となって腰を突き出した――。


     ☆     ☆     ☆


 その後、宏達はほのかの家を皮切りにそれぞれの実家で二週間ずつ過ごし、ハネム~ン最後の一週間は千恵と宏の実家(隣同士なので一纏めにした)で過ごした。
 過ごしたのだが……。

「ママ、もう勘弁して~ぇっ! もう呑めない~~~~っ! お願いだから宏と寝かせてぇ~~~~~っ!!」

「ナニ言ってんのかしら? この娘(こ)は。今、呑まないでいつ呑むのよ。あんた達は来月になれば東京に帰るから好いけど地元に残る私達の身にもなってよ。久々に娘と対面した親心が判らないのかしらねぇ、宏さん♪ こんな薄情な娘は放っておいて今夜も新たに娘となったみんなと呑み明かしましょうね、晶さん♪ あ、ご返杯は三倍返しだから覚悟してね、優さん♪ ホラ、こっちの刺し盛り、今朝、河岸に上がったばかりなのよ~。どう? 新鮮で美味しいでしょ。どんどん食べてね、千恵さん♪ あ、若菜さんったら、さっきからジョッキが空じゃない。お酒はた~っぷりあるから遠慮しないで呑み尽くしてね♪ 真奈美さんも部屋の隅に隠れていないで前に出て歌って踊ってね♪ 賑やかなのは大歓迎よ~~~♪」

 どこの家にも現れるほのかの母に、娘は人目をはばからずに泣き声を上げた。
 その声は宏達に加えて、それぞれの両親の同情と涙を誘い、いつまでも耳と記憶に残っていたと言う。


                                            (つづく)

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【 お寄せ戴いた御意見・御感想 】

[ おもしろく読みました ]
今度話もおもしろく読みました. 妻たちの家に家庭訪問ですね. 次のお話は 3人の妻が追加されることでしょうか? 期待します.

PS. 翻訳に関して, 韓国サイトでも反応がとても良いです.

[ ほのかママ、マジぱねぇっすww ]
更新乙です。
難局打破……そう簡単にいくはずないと思っていたのですが、まさか時間を早める戦術にでるとは……wこれでは、バレないかヒヤヒヤする宏を見てニヤニヤできないじゃないですかw(オイコラw)そして、妻達による執拗な尋問(モチロン身体に聞くことも忘れずにw)があって、意気消沈となって自白する展開と予想してたんですが(寧ろその方が妻達といろいろとネチョネチョできますしwww)……しかし、いよいよ次辺りNewホームとご対面ですか。楽しみですね♪
それと、ほのかママまじで強すぎますwチートですwww

[ いつもご愛読戴き 誠にありがとうございます♪ ]
mailuneさん
 コメントありがとうございます♪

 いつも楽しんで戴けているようで何よりです。
 今回描ききれなかった実家訪問編は、いつか番外編にて描きたいと思います。

 次回からは、いよいよ夏穂達の下宿がスタートします。
 どんな生活になるのかは……お楽しみに♪

 韓国では、どんな反応をされているのかが気になりますね~。(笑)
 いつか教えて下さいませ♪

 --------------------------------------------------------------------

きのさん
 いつもコメントありがとうございます♪

 ストーリー展開が予想と違ったようで……すみません。
 これも小説の面白さ……と捉えて戴ければ幸いです。

 次回から、いよいよ9人による生活が始まります。
 果たしてどんな共同生活になるのやら……これから考えます! ヾ(・・;)ォィォィ

 今後をお楽しみに♪
 

[ ]
とうとう3人追加ですか!
前から申していますが美優樹が気になるのでwktkですっw
番外編も楽しみにしてます!!

[ いつもお越し戴き、誠にありがとうございます♪ ]
馬騎さん
 コメントありがとうございます♪

 はい、次回から美優樹や飛鳥、夏穂達が宏達と生活を共に致します。
 どんな下宿生活になるのか……お楽しみに♪

 番外編は期待せずにお待ち下さいませ。m(_ _)m
 なにぶん、スケジュールが……。(^_^;)

 今後とも宜しくご支援下さいませ♪
 

[ 3人追加 ]
拝見致しました。
夏穂&飛鳥&美優樹の下宿先が決まって大変良かったです。
それにしても"ほのかの母"はいろんな場所に現れるんですね(笑)※ある意味最強です

[ 毎回コメントありがとうございます♪ ]
MTさん
 コメントありがとうございます♪

 下宿騒動も収まり、物語も本格始動でしょうか。
 夏穂達はどんな下宿生活を送るのか……お楽しみに♪


【 御意見・御感想の投稿 】



     ご訪問者総数  名様 (2006年 4月~)

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