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彦星と六人の織姫たち ~後編 彦星と六人の織姫たち ~後編 美姉妹といっしょ♥~番外編
 
 そんなこんなで宴会が始まってから時計の長針が三周し、窓の外では夜の帳がすっかりと下りた頃。
 リビングでは料理の並んだテーブルを壁側に寄せ(ソファーは廊下に出した)、七人はフローリングの床に座布団を敷き、トレイに料理を置いて車座になっていた。
 宴が盛り上がるとソファーに座っているよりこちらの方が話しやすく、何となく落ち着くのだ。

「それでね、ヒロったら小学生なのに……」

「宏ちゃんってね~、中学生の時には既に……♥」

 晶と若菜が中心となって宏の幼少時代のネタで延々と盛り上がっていると、終始聞き役のほのかと真奈美が時折、寂しげな表情を浮かべる事に宏が気付いた。

「ほのかさん? 真奈美さん?」

 僅かに首を傾げて心配そうに見つめる宏に、二人は小さく肩を竦めて「見つかっちゃったか」と苦笑いする。

「なんか、オレ達だけ宏との繋がりが短かくて……チョッと淋しいな、と思ってさ。まぁ、オレが宏の小さい頃の話を聞きたいと言ったから文句言う筋合いじゃないのは判っているんだけどな」

「ほら、私達って宏君と出逢ったのが遅かったでしょ? だから想い出として語れるエピソードがほとんど無い事くらい、充分判ってはいるんだけど、ね……。ちょっとみんなが羨ましかっただけなの」

 こればかりは誰にもどうしようもない事なのだが、疎外感に包まれたほのかと真奈美は一瞬だが視線を下げてしまう。
 宏が生まれてから二十一年間、ずっと幼馴染と従姉弟の関係だった四人と比べると、真奈美は宏と出逢ってから僅か四年弱、ほのかに至っては海外に二年以上いたので実質二年分も経っていないのだ。
 二組の双子姉妹から語られる宏との繋がりの深さに、自分達ではどうやっても太刀打ち出来無い状況を改めて突き付けられ、気分的に消沈してしまったのだ。

「あ……ごめんなさい」

 二人の言葉にそれぞれの置かれた状況を瞬時に理解し、頭を小さく下げたのは千恵だ。
 宏と七夕をするのはみんな同じ三年振りだと判っていたのに、つい昔馴染みの自分達だけで盛り上がってしまった。
 しかも、ほのかと真奈美が自分達の輪に加わる以前の話で長々と。
 いくら最初にネタを振ったのがほのかだったとは言え、これではある意味、二人の存在を無視したかのように取られても仕方無いと思ったのだ。
 同時に、どうして二人の気持ちに気付かなかったのかと自責の念に囚われる。

「……ん、ちょっと浮かれ過ぎた。他意は無い」

 千恵の言葉を咄嗟に汲み取ったのは優だ。
 頭こそ下げなかったものの、真っ直ぐな瞳で謝意を表す。
 千恵と優が見せた真摯な態度に、いつも強気な態度の晶も珍しく反省の色を示す。

「あ……あははは……、いや、別にあんた達を忘れてた訳じゃないのよ、ホントにっ! ただ、まぁ、話の流れで……つい、期間限定の内輪話になっちゃった………………ごめん」

 手にしたグラスを床に置き、しおらしく頭を下げる晶。
 筆頭妻(あくまで自称だが)である晶の滅多に見られない潔い態度に、場の空気がそれまでの華やかなものから静かなものへと変化する。
 そんな、ともすると湿りがちになりそうな空気を払拭したのが宏だった。

「あのさ、ほのかさん。真奈美さん」

 宏はすぐに腰を上げると隣り合う二人の真ん中にしゃがみ込み、左手で真奈美の左肩を、右手でほのかの右肩を掴んで抱き寄せる。
 そして、二人に向かって交互に語り掛けた。

「確かに、ほのかさんや真奈美さんと出逢ってまだ四年も経ってない。だから俺の小さかった頃を知らなくても当然だと思う。だったら、これからどんどん知っていけば好いんだよ。昔を淋しがったり羨んだりする必要は無いんだ」

 噛み締めるように聞き入る二人に、宏の熱い言葉が続く。

「それに、ほのかさんや真奈美さんが子供の頃の俺を知らないのと同じように、俺もほのかさんや真奈美さんの幼い頃の事はまだまだ知らない事だらけなんだ。だからお互い様、だと思うよ♪」

 乾いた砂漠に潤いの水が染み込むように、ほのかと真奈美の心に宏の言葉が、想いが深く染みてゆく。

「いつか機会があったら……ほのかさんや真奈美さんのご家族からも子供の頃の話が聞きたいな♪」

 ニコリと笑ってそれぞれの頬に唇を寄せる宏の温かさに、ほのかと真奈美の涙腺がどんどん緩んでいく。
 と同時に、それまで俯き加減だった顔が上を向き、大輪の花が咲くかのように晴れやかになる。
 それは固唾を呑んで見守る晶達にもハッキリと判る程の大きな変化だった。

「宏……ありがとな。そう言ってくれて、嬉しいぜっ」

「宏君……ありがとう……」

 感謝と感激の涙を浮かべた泣き笑いの二人に、照れたように顔を赤らめた宏が続ける。

「俺の人生の中で、俺の幸せがより一層膨らんだ時があるんだ。それは取りも直さず、ほのかさんと真奈美さんが俺達の輪に加わってくれた時だよ♥」

 そっと抱き締められるほのかと真奈美。
 その温かさと優しさに、とうとう涙を零してしまう。

「だからさ、これから俺と一緒に、楽しい想い出をたくさん作って行こうよ……おわぁっ!」

 最後にウィンクして微笑む宏に、ほのかと真奈美が身体の向きを変えると同時に強く抱き付く。

「宏を好きになって、本当に好かった♥」

「宏君と出逢えて、本当に幸せよ♥」

 縋り付く二人の美女を片手でそれぞれ抱き締める宏に、千恵や晶、優がそれぞれウィンクしたり頷いたりして「よくやったっ! えらいっ! それでこそ我等が夫だっ♪」と盛んにエールを送っている。
 ただ一人、それまでみんなの様子を黙って見ていた若菜は、料理の大皿片手に(青椒肉絲をつまんでいた)ひと言曰った。

「宏ちゃんの昔話で不公平感が出るより~、姉さんが小学校上がってからも『おねしょ』していたコトをバラした方が不公平感が出なくて好かったかしらん~?」

 一瞬の静寂の後、千恵の屋敷をも揺るがす猛烈な怒号(涙ながらの悲鳴も混じっていた)と若菜の悲鳴(ほとんど笑っていた)、そして宏達の大爆笑する声が轟いた。


     ☆     ☆     ☆


「それじゃ~、そろそろ頃合だし、短冊に願い事を書こうか」

 千恵と若菜の追いかけっこ――宏達はドジなネコと利口なネズミの追いかけっこを描いたアメリカのアニメと重ねて見ていた――がひと段落着いた(お互いにアルコールが回って走られなくなった)所で、晶が待ちかねたようにグラスを置き、替わりに短冊が詰まった箱をいそいそと手にする。
 普段からクールさを装っていても、久々に宏と過ごす七夕はみんなと同じく嬉しいらしい。
 その証拠に頬は緩み、瞳が少女の如くキラキラと煌いている。

「おっ、待ってましたぁ~♪」

「いよいよメインイベントの登場ね♪」

 ほのかと真奈美も瞳を輝かせて晶の傍へ寄る。
 少し前に見せた陰のある表情は既に消え、元の明るい表情に戻っている。
 宏の過去へのわだかまりもすっかり解消したようだ。

「へ~、いろんな色を揃えたんだね」

 宏が感心しつつ晶の差し出す箱に手を伸ばし、五色の短冊を色ごとに床に並べる。
 白、赤、緑、青、黄の鮮やかな色彩がみんなの視線を一気に集め、場の雰囲気も一気に宴会モードから七夕モードへ切替ってゆく。
 箱の中にはいろいろな色のマジックも用意され、他にも余った折り紙で作られた紙チェーンや金銀の星、装飾用の短冊なども揃えられていた。

「うん、なるたけ見栄えの好い色を選んだつもりだけど、どうかしら?」

「いやいや、これだけでも十分華やかで綺麗だよ。ありかとう」

 宏が微笑むと、照れて頬を染めた千恵は慌てて顔の前で手を振る。

「あたいだけじゃなく、優さんや真奈美さんと一緒に揃えたの。家事が済めば、結構時間が空いてるからね」

「そっか。優姉、真奈美さん、ありがとう」

「……ヒロクンとの七夕、楽しみにしてたから、どうと言う事は無い」

「いいのよ、宏君。こういうのも楽しいから」

 感謝の気持ちを篭めて頭を小さく下げた宏に、優と真奈美は嬉しそうに目尻を下げる。
 宏と何気ない会話をするだけで心弾むので、七夕に限らず宏と過ごすイベントが楽しくて仕方無いのだ。

「それじゃ、みんな自由に手に取って……って、もう書いてるか」

 千恵が声を掛けるより先に、我先にと短冊に腕を伸ばし、書き始めている面々に宏も思わず微笑む。

「だって~、宏ちゃんと一緒に七夕するの、久し振りなんだもん」

「オレなんか、三年振りの七夕だぜ? アメリカにはこんな風習無かったからな」

「あら、私だって宏君と一緒に七夕するの、三年振りよ? だから嬉しくって」

 若菜とほのか、真奈美が変な所で意地を張り合う。
 三年振りなのは全員一緒なのだが、そこまで頭が回ってないのだ。

「まぁ、みんな楽しみにしてたからね~。自分の事で頭が一杯なのよ」

 そんな三人の子供っぽい部分に苦笑いした千恵が短冊を手に宏に補足するも、宏には千恵の言葉は耳に入っていなかった。
 なぜなら……。

(うわっ! 正座した若姉のお尻がっ)

 ミニスカートなのに床へ置いた短冊に覆い被さる格好でマジックを走らせているので、青白のストライプ柄ショーツが柔らかそうな尻の半分に皮膚の如く貼り付いている様子が丸見えなのだ。

(って、ほのかさんっ! ミニスカなのにその格好はマズイって)

 ほのかは宏に向かって胡坐を掻き、そのままお辞儀する格好で書いている。
 腰まで捲れ上がったミニスカートの奥には白いショーツがぴっちりと股間に貼り付き、その下の造形物を余す所無く浮かび上がらせているのだ。

(きゃ~☆ 真奈美さんまでっ! しかもアダルトなショーツがっ)

 真奈美は宏の方へ向いて膝を崩した横座りなのだが、黒のオーバーニーソックスの上には白い太腿。
 その絶対領域と真っ赤なミニスカートが合わさる三角地点には黒のショーツ。
 黒のショーツをよくよく見れば、クロッチ部分の縫い代が柔らかそうに弧を描き、プックリと盛り上がっているのが丸判りなのだ。

「ふふっ♪ ヒロもやっぱり男ね~。『女』そのものに目が行っちゃってるし」

「……ヒロクン、男として正常。これでつまらなそうに視線を逸らされたら、ボク達は女として自信を失くす」

 大きくテントを張った股間をさりげなく隠し、鼻の下がゴムの如く長く伸びた年下の男の子を晶と優が目線で会話しながら可笑しそうに眺めている。
 勿論、短冊片手に太腿とハイレグホットパンツの隙間から紫と赤のショーツが宏から覗けるよう、さりげなく足を崩す事も忘れない。
 そんな五人のお色気サービスを悦ばない宏ではない。

(みんな無防備になってからに♪ ……ん? まさか……千恵姉までは……って、おいおいっ♪)

 いつもはきちんとしている千恵だが、ミニスカートなのに尻を床に直接着けるペタン座りになっている。
 しかも、両膝の間隔は宏の頭が楽々入る位にまで拡げられているではないか。
 当然、太腿に挟まれ、柔らかく膨らんだピンク色の布切れ――しかも一本の深い縦筋付き――が宏の目に飛び込んで来る。
 一見、無邪気に座っている風を装ってはいるが、首から上が真っ赤に色付き、時おり宏を伺う視線を向けるので意識して足を開いているのは明白だ。
 どうやら、みんなに触発され、変な対抗意識が芽生えたらしい。

(く~~~、さっきから刺激的なお色気満々だったのに……たまらね~♥)

 宴会中は青白のストライプと白と黒の布切れがチラチラ(と言うよりもず~っと)宏の目を掠めていたのだが、今では紫と赤、ピンクが加わって丸見えの見放題だ。
 お陰で、さっきから元気な息子さんがパンツの中で早く解放しろと大暴れしまくっている。

(う~、もしかしたらパンツに大きなシミが浮いているかも)

 先っちょが何となくヌルついて冷たいのだ。
 さらに。

(うわ~、乳首がより浮き出て……勃ってるし♪ オッパイもプルンプルン揺れてっ♪)

 今までは意識しないように努めて来たが、みんなのお色気満点なセクシーショーツをまともに見てしまうと、燃え(萌え?)上がったエロ心に歯止めが利かない。
 ほのかと晶の双丘の頂にポッチリと浮き出ている部分を凝視し、千恵と真奈美の豊かな膨らみと、その柔らかそうな揺れ具合を無遠慮に拝んでしまう。
 しかも、ほのかが屈むとタンクトップの襟元が下に垂れ、桃色に尖った実が目に飛び込んで来るのだ。
 これはもうチャンスとばかり、宏は北欧産美女の頂をさり気無く、しかし舐めるように視姦する。

(何気ない生活の場面でのチラリズムって、好いよなぁ~♪)

 ベッドの上で肌を重ねる時とは違うエロチシズムにひとり酔いしれ、悦に浸る宏。
 とは言え、堂々と顔を寄せて見る訳にもいかない。
 短冊を掲げて書く振りをしつつ、みんなの痴態に目を凝らす。
 そんな宏が短冊とマジックを手にしたまま美女軍団のお色気に魅入っていると、その熱視線を誰よりもいち早く嗅ぎ取った(千恵に言わせると待っていた)若菜が行動を起こした。

「宏ちゃん~、遠慮しないで好いんだよ~♥」

 鼻の下をこれ以上無い位に伸ばした宏の目の前で、若菜がクスクスと笑いながら向きを変え、宏に桃尻を突き出したのだ。
 すると、これまで遠慮がち(?)に見せていた股間部分が丸見えになる。
 しかも、そこには薄っすらと縦筋の中身が浮き彫りになっている。

「宏ちゃんが一番見たかったのは~、ココ、だよね~♪」

(うわっ、若姉ってば……大胆~♪)

 などと若菜と宏で淫靡な世界を作っていたら。

「おいおい、ここにも甘~い蜜があるぜ♪」

 期待通りに反応してくれた宏にニヤリと笑ったほのかは、ショーツのクロッチ部分に指を引っ掛けるや否や横へ徐々にずらし、禁断のデルタゾーンを直接見せ付けようとする。

「ああっ、宏の熱い視線がパンツを通り越してっ……見られる快感にハマリそうだぜ♪」

 宏との触れ合いに心から喜び、酔いも加わって理性を麻痺させたほのかは、普段の恥じらいを忘れたかのように淫乱モードへ突入しつつあった。
 そんな加熱する二人のストリップショーに待ったを掛けたのは、この家で唯一の良心である千恵だった。
 流石に、二人に対抗してショーツの中身まで見せるつもりは(今は)無いらしい。

「って、コラッ――! そこの二人っ、それはやり過ぎ――――っ!」

 ほのかと若菜に向かって右手に持った赤い短冊をブンブンと振り回し、レッドカードの如く突き付ける。

「今は短冊に願い事を書く時間っ! そーゆー事は後にしてっ! 宏もエッチな目で見ないっ!」

 腰まで届くポニーテールが怒りで揺れ動き、吊り目がちな瞳が更に吊り上っている。

「まったく、あたいだってそれなりにアピールしたいわよっ!」

 匂い立つ女の色気、と言う点で若菜とほのかには遠く及ばないと思っている千恵が、若干の嫉妬を滲ませて二人を睨む。
 と、ひとりの女として凹んでいる千恵に、裏事情を知る若菜が手にしたマジックで指しながらツッ込んだ。

「姉さんも勝負下着の紐パン穿いてるんだから~、遠慮しないでもっと宏ちゃんに見せれば好いのに~♪ さっきまで見せ付けるようにお股広げてたのは、どこの誰~?」

 妹の暴露に一瞬で顔を真っ赤に染め、慌てて膝を閉じるとミニスカートを上から押さえる千恵。

「べっ、別にこの後を期待してた訳じゃっ……あっ!」

 勝負下着着用をバラされた上に思わず口が滑り、千恵は恥かしさの余り言葉を無くして俯いてしまう。
 そんな千恵に笑みを浮かべた晶がマジックの色を変え、二枚目の短冊に手を伸ばしながら助け舟を出す。

「まぁまぁ。千恵ちゃんは後でヒロからじっくり見てもらえば好いのよ♪」

「……ヒロクンの、今日の『一番搾り』は千恵ちゃんに決定」

 微笑んだ優も二枚目の短冊を手に宏に頷く。
 どうやら晶と優の中では、この後の予定も抱かれる順番も全て決まっているらしい。

「え~~~、今夜は私が最初にしてもらおうかと思ってたのに~」

 こちらも二枚目の短冊を書き終えた若菜が突き出したままの尻を振って不満たらたらに抗議するが、素直に姿勢を正した金髪碧眼の美女によって却下される。
 流石に悪ノリだったと反省したらしい。

「それは宏が決める事だよ。な、宏♪」

 突然、話を振られた宏は短冊片手に固まってしまう。
 晶と優に続いて今なお挑発する若菜といい、ウィンクしたほのかといい、先走った考えに付いて行けないのだ。

「あ、まぁ、その……、それは後で、ね。今は短冊を書いちゃおうよ。せっかくみんなが用意してくれたんだし」

 リビングに漂い出した妖気に中(あ)てられ無いうちに、慌てて場を収める宏だった。
 そして暫し、マジックの滑る音がリビングに響いた後。

「出来たぁ~♪ 短冊の完成だよ~」

「こっちも出来たぜ。……うん、我ながら好い出来だぜ♪」

「久し振りに書くと、なんだか恥ずかしいわ」

 若菜、ほのか、真奈美が書き終えた短冊を手に、嬉々としてみんなに見せ付ける。

「あたしも……出来たわ。でも、この歳で七夕なんて、ちょっと照れるわね」

「……お姉ちゃん、願い事に歳は関係無い。気持ちが大事」

 アダルト二人組もはにかみつつ、書き終えた短冊を床に並べる。
 そして五人の顔が最後まで残った千恵と宏に向けられる。
 その視線は「早く見せろ~、宏の願い事ってなんだ~」と好奇心満々だ。

「う゛っ! あ……いや、今、見せるから……」

「いっ、いやぁ! 恥ずかしいから声に出して読まないでぇ~!」

 みんなに気圧された宏がおずおずと差し出した短冊は、あっと言う間に妻達の目に晒される。
 最後まで公開を渋っていた千恵も、手にした短冊を若菜に奪われ、ほのかから羽交い絞めにされて涙目になってもがいていた。

「どれどれ……?」

「なになに?」

 宏の短冊が真っ先に読まれる。

『みんなが一生、無病息災で過ごせるように』

『みんながずっとずっと、幸せに暮らせるように』

 他にも、妻達ひとりひとりの名前の後に同じ言葉が続いている短冊が床に並べられる。
 興味津々に瞳を光らせて短冊を読む面々だったが、次第に穏やかで優しい顔になる。
 三年前までの七夕と同じく、相手の幸せだけを想う宏の気持ちに心を揺さぶられたのだ。

「ヒロったら、相変わらず自分の事は願わないわね。……まぁ、そこがヒロの好い所なんだけど♥」

 瞳を潤ませた晶が宏の腕を取り、静かに引き寄せると頬にキスをする。
 いつまでも変わらない、人を思い遣る温かい心が嬉しいのだ。

「……ヒロクン、少しは自分の事を願ってもバチは中らない」

 優も宏の背中に覆い被さると両手を首に回して抱き締め、首筋に顔を埋(うず)めて頬摺りする。
 昔と同じ、優しい心が泣きたいほど嬉しいのだ。
 そんな甘い雰囲気をぶち壊すかのように、若菜の裏返った声がリビングに響いた。

「いや~ん♪ 姉さんったら、こんなの書いてあるぅ~♪」

 そう言いつつ、千恵から奪った短冊を宏の短冊の上に重ねて並べる。
 そこには……。

『宏がいつまでも健康で長生きしますように』

『神様へ。宏と結ばれた事を感謝します。ありがとう』

 などなど、千恵の素直で真摯な想いが書き込まれた短冊に、みんな思わず笑い出す。

「なんだ、オレと同じ事を書いてるんだな」

 ほのかが照れながらも自分の短冊を重ねると、そこには『宏が永遠に長生きするように』『宏と一緒にいられる事に感謝!』と書かれてあった。
 真奈美や晶、優の短冊も宏の健康長寿を願い、共に過ごせる感謝の言葉で占められていた。

「あははっ! これだけ人数がいて願う事は一緒かぁ。オレ達って……」

「似た者同士、ですね♪」

 少し恥ずかしげに頬を紅らめたほのかと、こちらも照れたように目元を朱くした真奈美がみんなを見回して笑う。
 そして優が宏の首筋に顔を埋(うず)めたまま、さらに両手に力を篭める。

「……みんな、自分の事よりも相手の身を第一に考え、願う。だからボク達はヒロクンに惹かれ、結ばれた。いわば当然の結果」

 六人の妻達の視線は自ずと宏に向けられ、生活を共に出来る幸せを改めて噛み締めた。

「そ、それじゃ、短冊も揃ったし、さっそく飾ろうかっ」

 十二の熱い瞳に見つめられて鼓動が早くなり、胸が温かくなった宏が照れ隠しもあってわざと大きな声を掛ける。
 すぐに明るく弾んだ六つの声がリビングに響き、床に置かれた短冊を丁寧に集めると笹竹の前に集まった。

「短冊の他にも折り紙チェーンや金銀の星も余ってるから、みんな好きなように飾ってね♪」

「なぁ、もうチョイ、そっち……枝の根元の方に詰めてくれないか? ……オッケー、サンキュ♪」

「ん~~~、この隙間に銀色のお星様が欲しいわね。……っと、これで好いわ♪」

 各自、それぞれが想いを篭めた短冊を一枚ずつ丁寧に飾り付けるが、口と手は軽やかに動いている。
 今年は宏がいるので、みんな元気一杯、嬉しさ満杯なのだ。

「高い枝に飾る時は若菜に任せれば良いわ。『無駄に』背が高いんだから、こーゆー時に役立って貰わないと」

「あ~ん、無駄、ってなによう~。『無意味に』背の低い姉さんに言われたくない~」

「あ、大丈夫だよ。俺が脚立に昇るから、若姉は真ん中辺をお願い」

「あ~ん♪ 宏ちゃん、優しい~~~♥ だから好きぃ~~~♥」

「余計なお世話よっ! ……って、変わり身、早っ!」

 皮肉る千恵と拗ねる若菜の漫才も舌好調だ。

「……どうせなら、いろんな色のLEDチューブも買ってくれば良かった。そうすれば、もっと煌びやかになるのに」

「あ、いや、優姉。クリスマスツリーじゃ無いんだから」

「……当たり前だよ、ヒロクン。ちょっとボケただけ♪」

「………………」

 この時ばかりは笹の葉が擦れ合う乾いた音も、織姫と彦星の賑やかな笑い声に掻き消されてゆく。
 やがて、リビングの一角は華やかな色彩に包まれた。
 すべての枝には五色の短冊や金銀の星、折り紙チェーンが所狭しと飾られ、笹の葉の緑色と溶け合って重たそうに揺れている。

「……綺麗ね。ここまで綺麗な七夕飾りは久し振り……ううん、初めてだわ」

 晶がポツリと漏らした言葉に、他の妻達も瞳を潤ませて大きく頷く。
 去年までの七夕は宏に想いを届けたい、届いて欲しいと願っていたが、今年からは違う。
 想い人である宏と結ばれ、妻となって初めての七夕なのだ。
 願いが叶ったお礼と、更なる願い事が笹の枝を大きくしならせている。

「俺、みんなが大好きだっ。いつまでも一緒だよ♥」

 想いを篭めた宏の言葉に、全員が宏の肩に手を置き、腕を掴み、手を握りつつ取り囲む。
 笹の葉に飾られた五色の短冊が風に揺れ、開け放たれた窓から見える満天の星空には彦星と織姫が天の川を挟んで向き合い、煌いていた。
 そして地上では、彦星の周りに六人の織姫がいつまでもいつまでも仲睦まじく寄り添い、どんな時でも決して離れる事は無かった。
 そして……。



「それじゃぁ……宏♥」

「メインイベントは終わったし……宏君♥」

「あとは……ヒロ? 判ってるわねっ♥」

「あの……宏。無理しなくていいから……可愛がってね♥」

「……ヒロクン、ここは天帝としてガンバルべき。ボクも織姫として頑張ってご奉仕するから♥」

 ほのか、真奈美、晶、千恵、優が瞳に妖艶な光を宿して一歩迫る。
 しかも全員服に手を掛け、見せ付けるようにゆっくりと脱ぎ始める。

「え……、えっ? えぇ!? え~~~~っ!」

 それまでのホンワカとくつろいだ空気が突如として一変、妖しげな雰囲気に取って代わる。
 宏は本能的に身の危険を感じて一歩後退するも、待ち伏せていた若菜にあっさり捉まってしまう。

「宏ちゃん~、観念して私達に『特濃・天の川ジュース』を溢れるまでに注いで欲しいなぁ~♥」

 潤んだ瞳のまま宏を羽交い絞めにし、そのままリビングの床に仰向けになる若菜。
 それを合図に六人の織姫達が彦星を生まれたままの姿に変え、自ら白い裸体を晒してゆく。

「ええいっ! 判ったっ、ど~んと来いっ♥」

 柔らかい肌、張りのある肌、すべすべの肌、吸い付く肌など、温かくて好い匂いのする織姫六人の肉布団に包まれた宏は歓喜の雄叫びを上げる。

「宏ちゃん、大好き♥ ずっと……一生愛し続けるからね。いつまでも一緒だよ♥」

 短冊に書き綴った文言をそのまま宏へ捧げる若菜。
 火照った身体を絡ませる若菜の囁きが、笹の葉と短冊が擦れ合う音に交じって宏の耳朶を心地好く掠めた。



                                  (彦星と六人の織姫たち・了)

 
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| 本編 | 新婚編 | 番外編 | 総目次 |

【 お寄せ戴いた御意見・御感想 】

[  あとがき ]
 
 二回に亘り、時期(七夕)に合わせた番外編をお送り致しました。

 この物語の時間は本編での 『迷子の子猫ちゃん』 から 『疑惑』 までの間となります。
 (そのため、前編に子猫親子をチラッとゲスト出演(?)させております)
 七人のラブラブっぷりをお楽しみ戴けたら幸いです♪ m(_ _)m

 いろいろとツッ込みどころ満載の物語ではありますが、少しでも七夕気分を味わって戴けたら、と存じます。

 次回の番外編は今のところ未定ですが、ネタやその他タイミング等合えば、何かしら掲載して参りたいと思います。
 
 これからも 「ライトHノベルの部屋」 を
 お引き立て・ご愛顧下さいますよう、宜しくお願い致します。 m(_ _)m
 

[ お疲れ様です ]
早速、読まさせていただきました。
私が住んでいるところは田舎なので、夜になれば星など綺麗ですが、いかんせん毎年七夕に晴れた記憶がありません。週間天気でも正直微妙……しかし、若菜(暴走)パワー(オーバードライブ?)によって晴れることを期待しましょうww
流石にこの歳になりますと、さらに独り身、短冊はおろか、七夕すらも気にかけることがなくなり、少し寂しい感が否めないです。
ということで、ここで短冊を書いてしまいます。
『管理人さんが無病息災で頑張れますように……ついでに給料あがりますようにww

[ いつもご愛読ありがとうございます♪ ]
 
 きのさん
  コメントありがとうございます♪

  今年は空梅雨気味――地域にもよりますが――なので七夕は晴れるやもしれませんね。
  (晴れたら、若菜の神力でしょう(^o^))

  わたくしも、もう何十年と七夕とは無縁な生活を送っております。
  せめて物語の中で六人の美女達との七夕を楽しみたいと思います。
  そこで短冊を一枚。

  『きのさんに素敵な――若菜のような(?)――女性(ひと)と巡り逢えますように』

  これからも宜しくご贔屓に願います♪ m(_ _)m
 
  

[ 星見えず……orz ]
やはり、見れず終い……orz
若菜の神なる力を持ってしても無理であったか……千恵姉の力も借りておくべきだったか……(え?逆効果?
とりあえず、残念です。
というか、若菜のような彼女ですかww自分はさほど、身長が高いわけではないので少し目線上げないと……orz
しかし、どの子もいい子で、若菜だけというのもすごく嬉しいのですが、やはり……
これ以上は訳の分からないこと言いそうなので、控えさせていただきます。(手遅れ?
しかし、あんな彼女できたらなぁ~~~


[ コメントありがとうございます♪ ]
 きのさん
  いつもお越し戴き、ありがとうございます♪

  わたくしの住んでいる地域も雨でした。
  来年に期待しましょう♪

  わたくしも……千恵や若菜のような凸凹双子姉妹と懇ろな間柄になりたいものです♪
 

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