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迷子の仔猫ちゃん(7) 迷子の仔猫ちゃん(7) 美姉妹といっしょ♡ 
 
「あたしは猫があんなに凶暴だとは思いもしなかった。そして猫が憎くなった。ヒロの想いを踏み躙られた様な気がしたから」

 晶は右手に微かに残る傷跡を擦(さす)りながら昔起きた公園での出来事を語って聞かせ、猫が怖い事を誤魔化す為に今まで猫嫌いを演じ、みんなに不快感や心配を掛けた自分を許して欲しいと頭を下げた。
 プライドの高い晶が今回の件で素直になる大切さを知り、自ら神妙に頭を垂れる姿に一同驚くものの、一皮剥けた晶を見て眩しそうに眼を細める。
 今まで所々で見られた角がすっかり取れ、性格的に丸くなった晶に心から賛辞を送った。

(ただでさえ才色兼備の女性なのに、より魅力的になっちゃって……。敵わないわ~)

 真奈美は仔猫の頭を撫でながら心の中で呟き、晶を尊敬の眼差しで見つめる。
 優は姉の秘めた想いに深く頷き、千恵や若菜は晶の意外で新たな一面を見て素直に喜んでいる。
 宏は仕事にかまけて晶のストレスに気付かなかった事を海より深く反省し、晶を始めみんなの為にも残業を減らそうと心に誓った。

「そんな昔から宏とお前は深く繋がってたんだな……」

 ほのかは幼い宏を知る晶に軽い嫉妬を覚えると同時に、その時から今までずっと宏と共に歩んで来たのかと思うと羨ましくなった。
 物心付く頃から仲が好かったと聞いていたとはいえ、ほのかは晶の宏に対する一途な想いやその深さを改めて知らされたのだ。

「ま、好いさ。これからはオレ様の時代だ♪」

 ほのかは重くなりそうな雰囲気を払うかの様に高らかに宣言し、宏の首に片腕を回して自分に引き寄せるとブチュ~ッ、と頬に熱烈なキスをする。

「ニャンニャ~ン♪」

 目を細めた仔猫がほのかに向って「がんばってね~♪」と鳴いた。


     ☆     ☆     ☆


「ねえねえ、みんなみんなっ、あたい見ちゃったっ!」

 晶の衝撃告白から数日後、駅前スーパーへ買出しに行った千恵と真奈美が駆け込む様に屋敷に戻って来た。
 千恵は顔を紅潮させ、真奈美は暗い顔をしている。
 仔猫は二人の気配を嗅ぎ付け、玄関で「ニャン♪」と出迎えると三人掛けソファーの端で再び丸くなる。
 そこはいつも晶が座る席なのだが、今や仔猫が一日の殆どを過ごすお気に入りの場所になっていた。

「どうしたの? えらく対照的な顔してるわね~」

 リビングの一人掛けソファー(宏の席だ)に悠然と座り、ロイヤルミルクティーを優雅に啜りながら午後のワイドショーテレビを見ていた晶が顔を向ける。
 今日は平日だが会社のシフトの関係で休みなのだ。

「あのね、さっきこの仔猫ちゃんと同じ毛並みの三毛猫を見掛けたのっ! 模様は違うけど、こげ茶、白、黒の色は同じなのっ。耳の形もそっくりだし、きっとこの仔の母猫よ!」

 大量の食材の片付けを若菜に問答無用で押し付け、仔猫の向いに座って捲くし立てる千恵の情報にリビングが沸き立つ。

「……その三毛猫、どこで見たの?」

 優が千恵からレシートと買い物用財布を受け取り、パソコンに入れてある家計簿に支出を入力しながらその時の状況を尋ねる。

「ほら、ここから三~四分行った所に雑木林が道に迫っている所があるでしょ? その林の中にいたのっ。餌を探していると言うより、仲間を探しているかの様だったわ。あたい達を見ても逃げなかったし、人間馴れしてる感じね」

「えっ!? そこって……仔猫ちゃんを保護した所よっ」

 千恵の目撃談に若菜が冷蔵庫の前から叫ぶ。
 しっかりと聞き耳を立てていた様だ。
 千恵は首を傾げ、ピンク色の唇に人差し指を宛がいながら発見した時の状況をみんなに詳しく聞かせた。

「……真奈美、覚えてる?」

 話を聞き終えた優が真奈美にそっと声を掛けると、真奈美は切な気に小さく頷く。
 この仔は怪我が完全に治り、親猫が見つかるまでの約束で保護したのだ。
 怪我が完治した以上、親猫が近くにいるのならば、この仔は親元に返さなければならない。
 これまで親身になって世話をして来た真奈美にとって、突然別れを突き付けられた気がして何も考えられない。
 たとえそれが仔猫本来の姿と判っていても、情が移ってしまった今では気持ちの整理が着けられないのだ。

「ともかく、ヒロに報告ね。……真奈美も辛いだろうけど、心積もりは決めておいてね」

 晶は慈愛に満ちた瞳で無言の真奈美を見つめた。


     ☆     ☆     ☆


「そっか。見つかったんだ、親猫」

 今日も残業で遅くなった(それでも毎日二時間で切り上げている)宏がソファーに腰を落ち着けると、晶がお酌をしつつ昼間の出来事を詳しく話してくれた。
 猫好きな宏にとって仔猫と遊ぶ時間をいつも楽しみにしていた事もあり、突然な話に思わず溜息を吐いてしまう。

「ちぇっ、せっかくみんなと慣れ親しんだかと思ったのにな~。つまんねぇの」

 ほのかは手を伸ばすと上を向きながら宏のおかずをつまみ食いし、潤んだ碧眼を見られまいと誤魔化す。
 最初から判っていた事とは言え、仔猫との別れがにわかに現実味を帯び、堪らなく寂しくなったのだ。

「ねぇ、宏ちゃん、このまま猫ちゃん、飼っちゃわない? 元々野良なんだし、一匹なら私達で面倒見るわ。それに、晶姉さんも仔猫にすっかり慣れて来たんだし」

 温め直したおかずをテーブルに置きながら、仔猫に魅入られている若菜がここぞとばかりに提案する。
 若菜の言葉通り、晶は猫恐怖症を暴露したあと、徐々にではあるが仔猫の直ぐ傍まで近付ける様になった。
 それでも怖がっていた期間が長かった為に、仔猫に触れる事はまだ出来ないでいる。
 宏は近々、晶は昔の様に猫と遊べる日がやって来ると読んでいた矢先での親猫発見だった。

「何言ってんのっ、この仔は親の庇護の下で暮らした方がずっと幸せよ! あたい達は怪我を治してあげただけ。役目は終わったわ」

「……ボクもそう思う。元々は野生の猫。ボク達の我が侭でここに縛り付けるのは好くない」

 千恵が若菜の頭を小突きながら、それでも寂しそうに口を挟むと優も真奈美を見つめつつ千恵を支持し、晶も同時に頷く。
 最後に宏から意見を求められた真奈美は膝の上で丸くなっている仔猫を見つめ、長い時間を掛けてようやく声を絞り出した。

「元気になったこの仔を……親元に返す事が私達の……最後の役目なんですよね」

 真奈美の想いの篭った声にリビングは静まり返り、真奈美を除く全員の視線が宏に集まる。
 どの視線も真剣で、仔猫に対する想いの深さを示していた。
 宏はビールを一気に呷ると夫として、そして家長として判断を下す。

「仔猫の為に自然へ……親猫の許に返そう。完全に傷は治ったんだし、千恵姉の言う通り、俺達の役目は終わったんだ」

 宏は席を立ち、真奈美の肩に優しく、そしてあやす様に手を置く。
 真奈美は唇をきつく噛み締め、俯いたまま小さく頷く。
 その横顔は長い髪に隠され、誰からも窺う事は出来無かった。

「……ニャ~」

 仔猫は真奈美の膝の上で恩人を見上げ、頭に置かれた手を舐めてから語り掛ける様に小さく鳴いた。
 それはまるで「今までありがとう」と言っているかの様だった。


                                            (つづく)

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