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     ~ラブラブハーレムの世界へようこそ♪~


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メヌエット(3) メヌエット(3) 美姉妹といっしょ♪~新婚編
 
 東京は羽田国際空港を飛び立つこと十時間半。
 宏達一行十一人を乗せた飛行機は定刻通りに、ストックホルムのアーランダ国際空港に舞い降りた。

「や、やっと着いた! 長かった……長かったよぅ~」

 着陸の瞬間、今回の旅をプロデュースし、引率責任者でもある宏は人目を憚る事無く滂沱と涙した。
 なにせ、二時間程度の睡眠を取っただけで、それ以外は久々の遠出に浮かれ捲った妻達の後始末――周囲への陳謝に終始していたのだから(若菜からの襲撃もあったし……)。

「ふふ♪ 宏、お疲れ♥ そして、ようこそ我が故郷へ!」

 そんな宏をいたわるよう肩に手を載せ、しかし満面の笑顔を向けたのは隣の席に座っていたほのかだ。
 ここスェーデンは彼女の出身国であり、首都であるストックホルムは母方の一族が暮らしている街でもあるのだ。
 だからだろうか、長旅の疲れは一切見えず、腰まで届く波打つ金髪はより煌めき、どこまでも澄み切った碧眼も爛々と輝いている。
 心なしか――頬も紅潮しているように見えるのは気の所為では無いのかも知れない。
 宏も、そんな金髪碧眼ハーフ美女の笑顔に心癒され、これまでの疲れが全てすっ飛んだような気分になった。

「うん。今回もお世話になるね」

「あはは! そんな堅苦しく考えなくて好いぞ! 何たって、今やここは宏の第二の故郷でもあるんだ。遠慮無く過ごしてくれ♪」

「そうだね。俺も久し振りにほのかさんのお祖母ちゃん達に逢えるの、楽しみにしてたんだ」

「宏ぃ♥」

 ボーディングブリッジからターミナルビルへの道すがら、目元を朱(あか)く染めたほのかに先導されるよう左腕を引っ張られる宏。
 故郷の空気に触れた所為だろう、先陣を切って進むほのかの足取りは誰よりも軽く、そして早い。

「ほのかさん! そんなに急がなくても……みんなとはぐれちゃうって!」

 放って置くとどこまでも突進しそうなほのかに、宏は慌てて声を上げる。
 何しろ、今回の旅には初海外の四人がいるので、そちらを優先して援助しなければならないからだ。
 と、そんな宏の思いを汲み取ったのか、素早く歩み寄った筆頭妻の晶が宏の右肩に手を載せ笑い掛けた。

「ヒロは浮かれたほのかの相手してて好いわよ。どうせ、家(うち)に着くまで腕を離さないだろうし。多恵子さん達四人は、あたしがフォローするわ」

「晶姉!」

 肩を押さえられたお陰で宏の歩みが鈍り、腕を組むほのかも自動的に歩調が遅くなった。
 どうやら先走るほのかを牽制する意味もあったらしい。

「助かるよ。それじゃ、そっちをお願いね」

 夫からの頼みにウィンクで応え、晶は物珍しそうに周囲に視線を走らせている多恵子、夏穂、飛鳥、美優樹の初海外組に寄り添うと二言三言、身振り手振りを交えながら引率してゆく。
 そんな初々しい四人の後ろを、千恵や優、真奈美に若菜がニコニコしながら付いて来る。

(晶姉は入国手順のおさらい、してくれてるんだろうな。あれは何度やっても緊張するからなぁ)

 国内旅行と違い、海外旅行には必ず出入国審査と税関手続きが付き纏うだけに、段取りに慣れていないと右往左往しかねない状況に陥ってしまうし、何より言葉の壁がある。

(晶姉なら英語ペラペラだし、いざとなったらアシストしてくれるだろうから安心だな)

 この四人には出発前日に、晶主動による空港での出入国の流れや入国審査時の英語による会話シミュレーションをやってはいるが、みんな前夜祭と称した宴会の真っ最中で酒が入っていたし、今日も今日とて機内で大騒ぎ&深酒しただけに、果たしてちゃんと覚えているかまでは判らない(特に夏穂が)。

(何たって、入国審査は基本的に一対一(マンツーマン)の会話になるからなぁ。英語の聞き取りが出来無いと本気(マジ)で焦るし)

 宏は前回のハネム~ンでパリに降り立った時に、入国審査官の余りな早口英語に頭の中が真っ白になった事を思い出したのだ。

(あの時は結局、晶姉に審査官の英語を訳して貰ったっけ。俺から話す分にはカタコト英語で何とかなったけど)

 英会話能力に関しては、晶は外資系企業の日本支社で会長付秘書を務めただけあって日常英会話は勿論、ビジネス英会話のスキルも持っている。
 この能力について宏が以前、晶に尋ねたところ、

『高校二年の時に英検一級受かったし、昨年受けたIELTSのジェネラルモジュールでのバンドスコアは九点満点だったわ♪ もっとも、同時期に試しで受けたTOEICは九百八十点だったけど、IELTS以外は日本の内弁慶な物差しで世界には通用しないから計る意味無いわね。ま、英会話なんて物心付く頃から興味持って見聞きしていれば誰だってペラペラ喋れるようになるわよ。要は慣れよ、慣れ』

 だそうだ。

(晶姉らしいけど、元々の基本スペックが高いからこそ言える意見だよなぁ。俺なんかずっと英語の成績悪かったし)

 中学からABCを習い始めた宏にとって、英語が話せる従姉は羨ましいのひと言なのだ。

(ほのかさんも、当たり前のように三ヶ国語、話すし。しかも、それを全く鼻に掛けないし)

 ほのかが生まれ育ったスェーデンは幼い頃から英語が義務教育化されているし、ほのか自身も日本の大学を卒業した後にパイロットを生業としているので晶以上に英会話能力に秀でている。
 加えて、父親が日本人なので日本語も(そこそこ?)堪能だし、何より高校卒業までストックホルムで過ごしたのでお国言葉であるスェーデン語は言うまでもない。

(ホント、二人して凄いよなぁ。この二人がいれば、地球上のどこにでも暮らせる気がするわ)

 才色兼備とは晶やほのかの為にあるような言葉かもしれない。

(意外と言っちゃ失礼だけど、優姉も海外の株取引やFXしてる関係で英語に強いみたいなんだよなぁ。まぁ元々晶姉と匹敵する頭脳の持ち主なんだから当然と言っちゃ当然なんだろうけど。問題は残りの奥さん達、なんだよなぁ)

 自身を含めて普段から英語、ましてや英会話に接する機会が皆無なだけに、入国審査官の話す生きた英語――日本の義務教育や高校で教わる、形だけで役に立たない英語とはまるで次元の違う本物の英語――に接した途端、泡を食う様子が容易に想像出来てしまう。
 ましてや、今回は海外初心者が四人もいるのだ。

(多恵子さん達には、『斉藤寝具(sightseeing)、ツー・ウィーク・ステイ(two week stay)』と言えば大丈夫、って教えたけど……まぁ、いざとなったら晶姉に通訳して貰うか)

 そんな事を思いつつ到着順路に沿ってエスカレーターを降りると、目の前に入国審査場の広い空間が現れた。

「どこの国の入国審査場も単色で味気無いなぁ。もっと暖色系と寒色系を織り交ぜて飾れば好いのに。今の時期ならサンタクロース、とか」

「あはは! オレもそう思うぜ。もっとお国の特色出せば空港も儲かるのにな!」

 蛍光灯に皎々と照らされた壁と天井は淡いクリーム色、床は薄い灰色なのでつい、独りごちてしまった。
 しかも、腕を組んでいるほのかにしっかりと聞かれていたので大笑いされてしまった。

「さて、ゲートは……」

 改めて見渡すと、一番右側の帰国者ゲート二つと、その左隣のEU内到着ゲート二つはすんなり人が捌けているが、中央に並ぶEU外到着ゲートのうち、開いている三つのゲートには先に着いた別便の乗客達だろう、長い列が伸びていた(因みに、一番左端はパイロットやフライトアテンダントが使うクルー専用ゲートだ)。

「そんじゃ宏。オレだけ別ゲートだから、この先で待ってるぜ。宏も早く来いよな♪」

 パスポート片手に、あっという間に帰国者ゲートを通過するほのか。

(あ、そうだった。ほのかさんはこっちの国籍だから俺達とはゲート、違うんだった)

 スェーデン国籍を持つほのかが日本国籍の宏と結婚しても、国籍は変わらないのだ。
 当然、日本に入国する時は立場が逆になる。

「それじゃ、みんな。適当に分かれて並ぼうか。ほのかさん待たせるの悪いし」

「あ、うん。そ、そうね……」

 振り向いた宏がそう声を掛けると、晶以外の妻達は歯切れも悪く、歩みもピタリと止まる。
 眉を僅かに寄せた表情を見ると、どうやら頑固そうな顔で一様に居並ぶ入国審査官に恐れ慄いたらしい。

「ほ、ホラ! さっさと行きなさいって!」

「え~~~!? ヤダよ~、姉さんが先に行って~」

「ちょっ! 押すんじゃ無い! アンタこそ先に行きなさいよ!」

 千恵と若菜が互いに背中を押し合い、

「こ、ここは優先輩に道を譲りますっ」

「……真奈美。ボクの真似しようとしてるね? けど、ボクは最後で好い」

 一歩下がった真奈美と一歩も引かない優が目線で火花を散らしている。

「みんな……出入国審査は何度か経験してるでしょうに」

 渡航経験者ですらこうなのだから、今回が初・入国審査となる多恵子、夏穂、飛鳥、美優樹の四人となれば尚更だろう。
 果たして。

「やっぱ、ここは年長者を優先して通さないとね! と言う訳で姉さん。お先にどうぞ!」

「夏穂ちゃん? どうしてこんな時だけ年長者を立てるのかしら? ここは歳下が露払いするのではなくて?」

 明らかに及び腰な現役国語教師の夏穂と、歳を強調された所為か目くじら立てるお屋敷最年長の多恵子。

「えっと……私よか美優樹が先に行けば?」

 その隣では叔母同様、少しずつ後退りし始めた飛鳥が妹である美優樹に声を掛けてもいる。

「ププッ! うっくっくっ!」

 そんな狼狽える女性陣を、晶は明らかに面白がってプルプル震えながら笑いを噛み殺している。
 どうやらこの筆頭妻も久々の遠出に浮かれているらしい。
 普段なら、真っ先に誰かの(主に若菜だが)尻を蹴飛ばし、スケジュールの消化に努めるのだから。

(みんな尻込みしちゃって可愛いなぁ♥ ま、成るようにしか成らないか)

 宏が引率責任者として相応しく無い、ある意味、放置プレイ(?)とも取れる思いを抱いていたら、自分達が乗ってきた飛行機のエコノミークラスの乗客達二百人近くが大挙して入国審査場に押し寄せて来た。

(そっか。俺達が利用したプレミアムクラスは優先降機だったんだ。ぐずぐずしてたら大混雑に巻き込まれてどんどん時間が遅くなっちまう。仕方無い、みんなの背中押してさっさと並ぶ――ん?)

 この時、宏の視界の隅に、どこから現れたのか紺色の制服を纏った人が数名、入国審査のゲートに入るのが映った。
 長蛇の列に並んでいた人達も気付いたらしく、開いたゲートに向かって三々五々歩き出している。

(そっか、羽田からの便が着いてEU外からの乗客で溢れそうになったから開けたのか――んんっ!?)

 しかも、新たに開いたゲートのうち一番左側に座った審査官がこちらに向かって頷き、大きく手招きしているではないか。
 どうやら、こちらの十人が一塊になっているのを見て、団体(グループ)旅行の一団と思ったらしい。

(ありゃりゃ、しっかり目が合っちゃった。こりゃ、俺がみんなの先頭切って行くしかないか)

「そんじゃ、みんな。俺に付いて来て――!?」

 これ幸いとばかり、宏が妻達に振り向いた瞬間。

「それでは宏さん。先に参りますね」

 栗色に煌めくツインテールをなびかせた長身の美少女が颯爽と躍り出たではないか。

「――って、美優樹ちゃん!?」

 無機的な空間と全身黒尽くめの衣装にあって、右手に持った臙脂色のパスポートだけがやけに目を惹いている。
 追い抜かれた際にチラリと覘いた横顔は、心なしか笑っているようにも見えた。

(い、意外だな。入国審査のゲートに真っ先に飛び込んで行ったぞっ!?)

 宏は元より他の面々も目を丸くし、お屋敷最年少妻に導かれるようゾロゾロ付いて行く。
 宏が待機位置のラインで立ち止まり、高く結い上げたツインテール娘の後ろ姿を見つめていると、いかつい顔付きの入国審査官と美優樹の、英語でのやり取りが辛うじて聞こえて来た。

「み、美優樹ちゃん、英語、話せるんだ!? す、すげぇ!」

 美優樹が現役女子大生である事をすっかり忘れ、感心しきりの宏。
 しかし、二人の流暢な会話は殆ど理解出来無かった。
 後に、宏が晶から聞いた話によると――。

『こんにちは。スェーデンに来た目的は?』

『こんにちは。観光です』

『おひとりですか?』

『いいえ。私の夫と、その妻九人と一緒です。すぐ後ろに並んでいる一団がそうです』

『そうですか……ん? ひとり足りないようですが?』

『妻のひとりは、こちらの出身者なので帰国者ゲートより先に行きました』

『そうですか。それでは何日間、滞在しますか?』

『二週間です』

『宿泊先のホテルはお決まりですか?』

『いいえ。今の所、ホテルに泊まる予定はありません。妻のひとりがストックホルム出身なので、そちらの家に泊まる事になっています』

『帰りの航空券はお持ちですか?』

『はい。こちらに』

『……………………ようこそスェーデン王国へ! 好い旅を♪』

『ありがとうございます。ごきげんよう♪』

 ――大概するとかようになり、晶も手放しで感心する程に、実に見事な受け答えだったそうだ。
 美優樹がパスポートを差し出し、簡単な(?)問答の後、入国印を捺されるまで時間にして僅か数十秒。
 その間の宏達と言えば。

「「「「「「「「「「……………………」」」」」」」」」」

 あんぐりと口を開け、目玉が飛び出るのではないかと思う程に見開いていたのだった(美優樹の姉である飛鳥は飛び出た目玉を手の平で押し戻していた……)。

「俺、美優樹ちゃんが飛び級した秀才だって、今の今まですっかり忘れてたわ……」

「「「「「「「「…………(コクコク)」」」」」」」」

 宏の上げる感嘆の声に、こちらも無言で何度も頷く妻八人。
 こうして、宏達の海外休暇は美優樹の才女たる片鱗をまざまざと見せ付けられた一幕で本格的な始まりを告げたのだった――。


                                            (つづく)

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