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 ライトHノベルの部屋  ライトHノベルの部屋  ライトHノベルの部屋
     ~ラブラブハーレムの世界へようこそ♪~


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ノクターン(1) ノクターン(1) 美姉妹といっしょ♪~新婚編
 
「多恵子さん。折り入って頼みたい事があるんですが宜しいでしょうか?」

 宏が多恵子に相談を持ち掛けたのは、梅雨真っ直中だのに奇跡的に晴れた週末の――七夕の夜だった。
 盛りに盛り上がっている七夕宴会をトイレに行く振りをして抜け出し、賄い中の多恵子(今宵は和装に割烹着姿だった)にそっと目配せし廊下に誘い出しての言葉だった。

「はい♥ なんなりと♪」

 夫からの、しかも筆頭妻の晶に先んじての頼み事が余程嬉しかったのか、内容も聞かず打てば響くよう快諾する多恵子に、宏は頬が軽く触れ合うまで顔を寄せ、そっと耳打ちした。
 頬を紅(あか)く染めた多恵子は夫の長い話を聞くうちに目を見張るものの、聞き終えた時には瞳を煌めかせ、満面の笑みを浮かべると胸を叩いて言い切った。

「判りました。仰せのままに致しましょう。あとの事はわたくしに万事、お任せ下さいまし♪」

「ありがとうございます。助かります」

「いえいえ、夫を影ながら助け、如何なる時をも全力で尽くすのが妻たる役目。その件もわたくしにとっては造作も無い事。おほほほほっ♪」

 力強い援軍を得た宏の視線の先には、七夕飾りに願い事を記した短冊を飾っては黄色い歓声を上げる浴衣姿の妻達がいた――。


     ☆     ☆     ☆


「お♪ みんな揃ってるね」

 宏が多恵子に耳打ちしてから二度目の週末を迎えた、とある日の宵。
 手提げ紙袋を携えた宏がリビングに入ると、今回主役に据えた妻達がダイニングテーブルやソファーに腰掛けて宏を待っていた。
 ある者はにこやかに談笑しているが、またある者は宏に招集された理由が全く判らないらしく困惑気味な表情を浮かべている。
 実際、宏が現われた瞬間に、

「ヒロ。あたしを差し置いてみんなを直々に集めた理由(わけ)、キッチリ説明して貰うわよ」

 と、三人掛けソファーの中央で長い足を組み、瞳を細めて薄い笑み(まるで氷の微笑だ)を浮かべた筆頭妻の晶が真っ先に眼光鋭く睨みを利かせて来た。

「ちょっと宏! 多恵子さんや夏穂先生達と一緒に自ら料理やデザートを作ってくれたのはありがたいとして……何を始める気?」

 そしてもうひとり、眉根を寄せた千恵がダイニングテーブルに座ったまま一歩、詰め寄った。
 二人共、疑問や当惑と言った心情がありありと瞳に浮き出ている。

「晶姉、それはこれから言うから。千恵姉にもね」

 ニコリと笑う宏に、ごもっともと思ったのか、それ以上の言葉を呑み込む晶と千恵。
 それでも晶の長い髪や千恵の腰まで届くポニーテールが小刻みに揺れ、瞳があちこち動き、手も所在無さ気に身体中に這わせているので、心中穏やかならぬらしい。
 片や。

「晶も千恵ちゃんも、そんなに身構えなくても好いだろ? 宏がオレ達を悪く扱った事、あったか? 大人しく黙ってりゃ好いんだよ♪」

「宏ちゃん~。今夜はなんの宴会するの~? すっごく愉しみ~♪」

「宏君、今日はどうしたの? いつもと違って何て言うか……雰囲気? 纏うオーラが全然違うわ」

「……ヒロクン、ボク達に内緒で何かする気だね? まぁ、何をするにしても無理は禁物」

 この先の展開に期待しているらしく、ほのかと若菜は喜色満面に手放しで悦び、小さく微笑む真奈美は夫から何か感じ取ったのか鋭い指摘をかまし、優は微笑みつつ真剣な眼差しで気を遣ってくれる。
 そんな多種多様な反応を示し迫る奥方に宏は笑みを浮かべたまま片手で制し、六人に向き合う形でリビング中央に進むと立ったまま口上を切った。

「みんな、週末の夜に集まってくれてありがとう」

 先ずは軽く一礼する宏。
 そんな、普段とはまるで違う殊勝な態度のご当主に、六人の美女は泡を食って居住まいを正し、畏まる。
 その慌て振りは尋常では無く、ダイニングテーブルの椅子の上で胡座を掻いていたほのかは危うく転げ落ちそうになり、晶は組んでいた上の足を慌てて解いた(膝に載せていた仔猫の三毛も短い悲鳴を上げて逃げた)のでソファー正面に置かれているガラステーブルを大きな音と共に勢い好く蹴り上げてしまった程だ(暫く蹲ったまま脛をせわしなくさすっていた)。

「今夜、こうして揃って貰ったのは他でもないんだ。俺が、みんなに感謝の気持ちを伝えたかったからなんだ」

「? 感謝の……気持ち?」

「……ボク達がヒロクンに感謝する事はあっても、ヒロクンから?」

「お、おい、宏!? 大丈夫か? 頭、打ってないか? き、救急車、呼ぶかっ!?」

「ほのか先輩、落ち着いて座って下さい。救急車が必要なのは、むしろ、ほのか先輩の脳ミソです」

 晶と優の双子美女姉妹(ふたごしまい)が同じタイミングで首を同じ角度で傾げ、腰を浮かせ何故か焦り気味のほのかを真奈美が苦笑しタンクトップの裾を引いて座らせる。

「宏ちゃん~、私はいっつも宏ちゃんに感謝してるよ~。だから改まったお返しはいらないよ~」

「若菜の言う通りね。で、宏? 急にどうしたの? 自らも作ったこのたくさんの御馳走は、その証なの? まぁ、宏は二年以上ひとり暮らししてたから料理の腕は心配無いけどね」

 若菜は終始笑顔で手を振り、千恵はダイニングテーブルから溢れんばかりに並んだ様々な宴会料理に視線を走らせる。
 そして宴会となれば当然(?)、ソファーの前に置かれたガラステーブルにも各国の様々なアルコールとソフトドリンクが零れ落ちんばかりに林立している。

「うん。千恵姉の言う通り、俺は多恵子さんや夏穂先生、飛鳥ちゃんと美優樹ちゃんに手伝って貰いながらみんなの為に宴会料理を作った。だけどその前に……みんな、何か忘れて無い? そこまで訝かしまれると、俺としてはチョッと寂しいんだけど?」

 妻達の普段通りに素直で相変わらずな反応に、宏は思わず苦笑してしまう。
 本来ならば、家庭内イベントは奥さん達が率先して管理し熱中(執着?)するものだと思っていたし、七夕やクリスマスなどの季節ネタや誕生日宴会は奥さん主導で欠かさず行なっていたからだ。
 殊に、今日のような年に一度の特別な日は尚更な筈、なのだが……。

「何か……ってナニ? なんかあったっけ? カレンダーには何の印も付いて無いし土用の丑の日……は来週だし」

「「「「「……さぁ?」」」」」

 千恵の言葉に同調し、一斉に首を目一杯、傾げる妻達。
 それぞれの長い髪が華奢な肩をサラリと滑り、仄かにシャンプーの香りがリビングに拡がって宏の鼻もくすぐる。

(あ、みんなから好い匂いがする♪ あぁ~、うなじに顔を埋(うず)めてスンスンしてぇ~♥ ――って言ってる場合じゃねぇし!)

 いつもの宏ならば、それだけで奥方達の色気を感じ取って要らぬ妄想にまで発展するが、今回ばかりは風向きが怪しくなっているので、それどころでは無い。

(おいおい、マジで忘れてる!? うっわー、流石にここまで綺麗さっぱり忘れられると寂しいを通り越して哀しいぞっ!?)

 思いの外、妻達の冷淡な反応に冷や汗をドバドバ流す宏。
 鏡で自分の顔を見たら涙目で真っ青になっている事、請け合いだ。

(でも、見方を変えれば俺のサプライズが成功したも同然なんだけどね♪ そんじゃ、ぼちぼちネタバラし、しますか)

 ネガティブな方向から一転、頭を振ってポジティブシンキングに切り替えた宏は内心、ほくそ笑む。
 鏡で見たら、きっとニヤケた三枚目(?)、そのものの顔をしている事、請け合いだ。

「それでは、レディー・アンド・ジェントルマン!」

「宏ちゃん~、ジェントルマンなんて、どこにもいないよ~」

「オマエは黙っとれっ!」

 宏の両腕を拡げての高々とした口上に、終始笑顔の若菜が茶々を入れ、目を三角にした千恵がそれを瞬殺する。
 晶、優、ほのか、真奈美はご当主の突然の変わり様に瞳を見開きポカンと口も開けている。

「晶姉、優姉、ほのかさん、真奈美さん、千恵姉、若姉。今日は俺達の結婚記念日だよ! 去年の今日、ほのかさんの仕事場である羽田のハンガーで人前結婚式を挙げた日だよ! そしてこの一年、若輩の俺を常に支えてくれてありがとう! だから今夜は結婚一周年を祝し、俺からみんなへ感謝の気持ちを示す宴会を催したんだ」

 宏は本題――サプライズを六人に得意げに打ち明けた……ものの。

「「「「「「!!」」」」」」

 夫からの言葉を耳にした瞬間、六人の美女は目を見開くと大きく息を呑んだ。
 頭から血の気が音を立てて一気に下がっているのだろう、見る間に顔が真っ青になってゆく。
 各々血の気の失せた唇をわなわなと震わせ、引き攣った目尻が目に見えて吊り上がってもゆく。
 その様子からして、どうやら『結婚記念日』と言う概念がすっかりと抜け落ちていたようだ。

「やっぱり。みんな、綺麗さっぱり忘れてたね? まぁ誰ひとりとして、どのカレンダーにも印、付けてなかったし。でも、だからこそ俺のサプライズが成功したんだけどね♪」

「「「「「「――っ!!」」」」」」

 サムズアップし胸を張って大笑いしていると六人の妻達は同時に我に返り、慌てて立ち上がると鬼気迫る形相のまま髪を振り乱して一斉に詰め寄って来た。
 しかも、六人揃って引き攣った青い顔が更に強張り、デスラー総統やチャイコフスキーも裸足で逃げ出す程の悲愴な顔付きになっている。
 そんなド迫力に、宏も思わず一歩、後退ってしまった。

「ひ、宏ちゃんっ! そ、そんな大切な日を忘れててゴメンね~っ!!」

 細い眉を八の字に大きく下げた若菜が涙目で左腕に縋り付き、

「ひ、宏! な、ななななんでそーゆー大事な記念日を黙ってたのよっ! お、おおお夫に御馳走作らせちゃって、そ、そそそそれじゃ、あたいらが、まるっきりあ、ああああ悪妻みたいじゃないっ!!」

 完全にパニクった千恵がしどろもどろになって(目も回していた)右手を強く握る。

「宏君、ごめんなさい! 私、完全に忘れて…………」

 真正面で腰を直角に折る真奈美の言葉尻が見る間に涙声で掻き消され、

「あ、いや、ほらっ! そのっ、オレは……オレだって……オレも……つまりっ、その……………………とにかくスマン!! オレも完っっっ璧に忘れてたっ。本気(マジ)で謝る! すまん! 申し訳無いっ! この通りっ!!」

 あたふたと両手を振り回し、最後はその場に勢い好く土下座すると額を床に何度も擦り付ける、金髪碧眼ハーフ美女のほのか。

「……ヒロクンも人が悪い。そんな大切なイベントをボク達に内緒でコーディネイトするなんて……。でも、ボクも完全に意識して無かった。謝って済む問題じゃ無いけど……本当にごめん」

 手が真っ白になる程、拳を強く握り締め、潤む瞳を哀しげに伏せる優に、

「くっ! ……………………ヒロ、ごめん。あたしもすっかり忘れてた。言い訳はしない。けど……毎日が充実してて、ヒロといられる幸せに浸り過ぎて完全に舞い上がって浮かれていた……のも事実だわ」

 絶句し、血が滲む程に唇を噛み締め固まっていた筆頭妻の晶。
 どうやら筆頭妻としての責務が自分のケアレスミスを責め立て赦さないらしい。
 フリーズが解けると深々と頭を下げ、真奈美の隣で詫びを告げるのだった。
 そして妻達の日頃の一心同体の賜物か、誰も音頭を取らないのに深々と頭(こうべ)を垂れたまま、六人のユニゾンがリビングに響いた。

「「「「「「ごめんなさい」」」」」」

 そんな、ややもすると暗く重い雰囲気になろうかと言う寸前。

「あははははっ! サプライズパーティー大成功!! ナイス俺っ! 好くやった俺様っ!!」

 夫の――宏の明るく弾んだ声と笑顔が場の空気を払拭させ、伏せる晶や妻達は何事かと顔を上げる。

「みんな、ビックリしたみたいだね。それに俺のサプライズが成功したんだから全く気にして無いよ♪ ともかく、結婚一周年ありがとう! つつが無く順調に過ごせたのは、みんな、ひとりひとりのお陰だよ。本当にありがとう♥」

 メモリアルデーが危うく反故になりかけたのに殊勝な態度で接するどころか、広大な心で妻の不祥事をお咎め無しで赦すご当主に、感じ入らない女達では無かった。
 それこそ一斉に縋り付き、涙声になって謝罪と感謝の言葉を次々に浴びせるのだった。
 もっとも、それを宏の側から見ると……。

(――って、これじゃ俺が悪者じゃね!? まるで俺が人妻を泣かせてる悪代官みたいじゃんっ!)

 このままでは埒が明かないので、宏は押し付けられる女体から何とか引き出した両腕を掲げてパンパンッと手を打ち鳴らし、殊更大きく明るい声で寄せられる言葉を覆い隠した。

「頭を上げてっ! でないと綺麗で可愛い顔が見られないじゃん! みんなに泣き顔は似合わないよ♥」

「ひ、宏ぃ~っ♥」

「宏ちゃん~っ♥」

「宏っ……アンタってばっ♥」

 ほのかと若菜&千恵の双子美姉妹(ふたごしまい)は頬に涙の跡がクッキリと残って完全に泣き笑いの顔だ。

「赦してくれてありがとう、宏君♥」

「ヒロったら……身も心もひと皮剥けた立派な大人になっちゃって♪ おねいちゃん、嬉しいわぁ♥」

「……ヒロクンの背後から後光が射して……眩しくてヒロクンが奈良の大仏様に見える♥」

 宏から逆に癒される形となった真奈美は瞳をハート型に煌めかせ、晶と優の双子美女姉妹は普段の威風堂々とした態度や凛としたクールさが嘘のように少々怪しい(妖しい?)台詞を口にし、拝んでも来る。
 殊に晶と優は感情が昂ぶり自分の理性や言動がコントロール出来無い域に達しているらしい。

「ホラホラ! そんなに泣くと宝石のような瞳が溶けて無くなっちゃうゾー。みんなの笑顔が俺の太陽なんだからさ♪」

 もっとも、歯の浮く台詞を躊躇い無くポンポン言える宏も相当、アレなのだが、それはさておき。
 そんな賑やかな(?)七人の様子をキッチンの片隅でずっと控え、佇み眺めていた瞳が八つ。

「宏さんったら、本当にサプライズがお好き、且つお上手なんですね。美優樹達の結婚式もそうだったし♥」

「前々から準備して今朝からキッチンに陣取り、そして女心を手玉に取る――。流石、ウチの教え子だけあるわ♪」

「おほほほほっ♪ 宏さんが如何にわたくし達を愛して下さっているか、大切に想って下さっているか、ですわね♥」

 祈るようなポーズで胸の前で手を組む美優樹がうっとりと頬を染めて呟き、夏穂も片手を腰に当てたまま笑みを浮かべて頷き、多恵子が瞳を細めて夫を眩しそうに見つめる。
 しかし、そんな三人に懐疑的な視線を向け、自分の姿をも見下ろした飛鳥が溜息混じりにポツリと呟いた。

「なんで私達四人の衣装が……メイド服?」


                                            (つづく)


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