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 ライトHノベルの部屋  ライトHノベルの部屋  ライトHノベルの部屋
     ~ラブラブハーレムの世界へようこそ♪~


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ほのかと真奈美(10) ほのかと真奈美(10) 美姉妹といっしょ♡ 
 
「ふ、深いっ! 宏が……奥にっ! い、いやぁ! そっ、そこ、擦するなぁ! 感じ過ぎてっ……はうっ!」

 熱を帯びた亀頭が子宮口を何度も柔らかくノックし、宏の陰毛が肥大化してズル剥けになったクリトリスを刷く様に擦り上げると、ほのかは堪らずに女性らしい鳴き声を上げ、身体を震わせながら四つん這いになっている真奈美の二の腕にしがみ付く。

「クリっ、感じ過ぎるからっ……はぁんっ! あぅっ! あぁっ! ひぃっ! うぁあっ!」

 強制的に電流を流されているかの様な刺激を受け続けたほのかは、仰向けのまま何とか逃れ様とするが腰の下に枕があり、真奈美が上に被さっているので思う様に身動き出来ず、甘い声を上げる事しか出来なかった。

「んあぁっ♪ なっ、膣内(なか)も宏が擦ってっ! はぅんっ♥ あんっ♥ ああ~~~♥」

 ほのかの喘ぎ声に気を好くした宏は真奈美を間に挟んだまま腰を突いては捻り、回しては抉(えぐ)る動きを執拗に繰り返す。
 ブチュッ、グチョッ、とペニスを挿し込む度に膣内に溜まった愛液が鋼棒と柔壷の隙間から溢れ出し、腰を引くと膣壁から染み出した愛液を大きく張ったカリ首が外へと掻き出す。
 二人の結合部からはおびただしい量の蜜が溢れ、破瓜の血を殆ど洗い流してシーツに大きなピンク色の染みを作り上げてしまう。

「ほのかさんの膣(なか)、凄く気持ち好い♪ 根元から先っちょまで満遍無く扱かれて、チンポが蕩けそうだ♪」

 掌で強く握られている様な処女特有の締め付けが心地好く、宏の腰の動きが更に大きく、激しくなる。

「あひぃっ! ひっ、宏がっ、宏が膣内(なか)でっ! 膣内で暴れてっ! はっ、激しいっ! あはぁんっ♥」

 宏の荒々しいまでの抽送にほのかの処女壷は急速に女としての機能が目覚め、竿に吸い付くと同時に奥へ奥へと細かく煽動し始めた。
 宏は膣肉の蠢く快感に溺れそうになりつつも理性を搾り出してほのかから離れ、薄ピンク色に塗られた竿を待ち焦がれて愛液をダラダラ垂らしている真奈美の膣内へと沈める。

「あう゛っ……。やっと、宏君が……挿って……来たぁ♪」

 処女喪失の時よりもひと回り大きく膨れたペニスが容赦無く入り込むと、真奈美は口から内臓が押し出される様な強い圧迫感を受けるが、それ以上に身体の空いた部分を宏で満たされる充実感を覚えた。

(うぅ……、宏君がいっぱい……私の膣内(なか)に。……本当に宏君が……)

 今まで遠く離れた土地で想うだけだった相手が、今や自分の膣内にいるのだ。
 鋭い痛みと共に処女膜の残滓が幾つも裂け、再び出血して竿や内腿を赤く染めても、それは真奈美にとっては勲章以外の何物でも無く、宏と繋がった事で心の空白を満たす結果となった。

「ああ……宏君と……ひとつに……結ばれてる! 夢じゃ……無いのね。私……嬉しいっ!」

 四年間の切なかった想いと、今こうして結ばれている嬉しさとが胸の中で大きく渦巻き、感極まった真奈美は大きな瞳からポロポロと涙を零してむせび泣いてしまう。

「ま、真奈美……」

 俯く真奈美から滴る光真珠を受け取ったほのかは突然の涙に一瞬戸惑ったものの、目の前で子供の様に泣いているひとつ年下の女の子の気持ちが手に取る様に判った。
 真奈美が今流した涙は、自分の想いそのものでもあったからだ。

(宏を想う気持ちはオレも真奈美も一緒……。先輩後輩なんて関係無い、って事だな)

 ほのかは真奈美の頬に手を添え、親指で零れ落ちる温かい涙を何度も拭う。

(真奈美も一人の女だったんだな)

 宏の妻という同じ立場に真奈美と一緒に就いたものの、ほのかにとって真奈美は「仲の好い後輩」という枠の中から抜け切れていなかった。
 しかしこの涙を受け、ほのかは真奈美を後輩としてでは無く、一人の女として初めて見る事が出来たのだった。

「真奈美さん、ほのかさん、一生一緒だよ♥ いつ、どんな時もね♪ 約束する!」

 宏は真奈美の嗚咽とほのかの優しさに満ちた表情から二人の想いを十二分に汲み取り、心に深く刻んだ。
 二人の新妻も生涯のパートナーとなった夫の言葉を胸の奥底に焼付けた。

「あっ、当たり前だろ、そんなの! オレ達、ふっ、夫婦なんだからっ! それより早くオレの所に来いよっ。宏の想い、たっぷりと注いでくれよっ♥」

 ほのかが零れ出る嬉しさを隠しつつ顔を真っ赤に染めて催促すれば、宏との交わりに快感を覚え始めた真奈美が今度は歓喜の涙を浮かべる。

「うっ、嬉しいっ! 一生、あなたに付いていくわっ! ああっ♪ 宏君の、太くて、硬い~~~っ♥」

 三位一体となった宏、ほのか、真奈美は純粋に快楽だけを追い求め始めた。
 襞の一本一本が纏わり付く様なほのかの膣肉、ビロードの様に柔らかく包み込む真奈美の膣肉。
 宏は二人の処女壷を交互に渡り歩き、その違いを存分に味わった。

「「はぅうっ♥ なっ、膣内(なか)で熱い塊が動いてるっ!!」」

 妻達も膣口の痛みはとっくに消え去り、夫が与えてくれる男の力強さ、激しさに翻弄され、狂喜した。

「うぅっ、は、激しいっ! ひ、宏っ、もっと、もっとゆっくりっ! こっ、壊れるぅっ!」

「ああん♪ 宏君が擦れてっ。凄いぃ~~~っ。自分でするのと全然違うぅ~~~♥」

 自分でペースや強さを調節出来るオナニーとは違い、血の通ったペニスから一方的に与えられる快感に二人は全身に汗を浮かべ、白い肌を鮮やかな朱色に染めて嬌声を上げ続けた。

「二人共、凄く綺麗だ♥」

 ほのかの長く、煌く金髪の上に真奈美の背中から流れ落ちた艶のある漆黒の髪が重なり、ひとつになって白いシーツに拡がる様子に宏は見蕩れ、抽挿のペースが上がる。
 結合部から溢れた蜜は白く泡立ち、糸を引く様な粘っこい水音を部屋中に満たした。

「ほのかさんっ、真奈美さんっ、好きだよっ♪ 愛してるっ♥」

「はぅっ! あ、あ、あ、あぁ~~~♪ 宏ぃ、宏ぃっ♥」

「あんっ! あん、あん、あん、あぅんっ♪ 宏君、宏君っ♥」

 お腹を突き破る様な力強い宏のストロークにほのかは喘ぎつつも慄き、焦らす様にゆっくりカリ首で膣壁を抉る動きに真奈美は我を忘れて腰を振る。
 宏は処女の新妻相手に鶯の谷渡りを演じていた。


                                            (つづく)

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ほのかと真奈美(11) ほのかと真奈美(11) 美姉妹といっしょ♡ 
 
((ああっ……切ないっ! 早く……来てぇっ!))

 愛する男性(ひと)と交わる快感に魅入られたほのかと真奈美は挿入を待つ間の時間が宏と会えなかった時間よりも長く感じ、このまま置き去りにされてしまうのではないか、と言う焦燥感に囚われてしまう。

((早く、早く満たしてっ))

 仰向けになっているほのかと四つん這いになって覆い被さっている真奈美の二人は無意識に股間を突き出していた。
 光り輝く肉芽はプックリと膨れて宏からの刺激を求めて打ち震え、充血して紅く染まった秘唇は内側から大きく捲り上がって肉溝の全容を晒している。
 灯りに照らされた膣口からは大量の白蜜が泉の様に湧き出して内腿やシーツへと流れ落ち、宏の太い栓を求めて蠢いている。
 本気汁に塗れた秘裂は勿論、尻の谷間にある薄茶色の窄まりまでさらけ出して挿入を待つその姿は、まるで餌をねだる雛鳥の様だ。

「宏ぃ、いつまで待たせるんだよぉ。早く戻って来いよぉ……」

「ああ……宏君、何とかしてぇっ。宏君がいないと、あそこが切ないのぉっ!」

 そんな女達はいつしか胸を合わせ、無意識に硬く尖った乳首同士を擦り合わせて快感を取り込んでいた。
 宏も片手を空いている秘裂に伸ばし、目にも鮮やかな紅真珠を捏ね回しては妻達を慰める。

「はぅあっ! そっ、そこ摘むなぁっ! しっ、痺れてっ!! はぁんっ、あぁっ♥」

「いっ、いやんっ! ひっ、引っ張っちゃいやぁ~っ! 戻らなくなっちゃうぅ~っっ!! んふんっ、ああっ♥」

 宏と交わっている者は膣と乳首を同時に攻められ、待たされている者は秘核と乳首を同時に攻められて早々に絶頂を極める結果となった。

「イッ、イクッ! イクイクッ! 宏でイク~~~ッ!!」

「だめぇっ! 初めてなのにイっちゃうぅっ! 処女なのにイっちゃうぅ~~~っ!!」

 オナニーでイク時よりも何倍も強いエクスタシーに意識が朦朧とし、浮遊感を感じ始めるほのかと真奈美。
 自分が今どんな格好をしているのかさえ判らなくなる。
 二人を交互に貫いていた宏は膣肉が一段と蠢き、きつく締めつける動きに合わせて我慢して来た射精のスイッチを悦んで押す。
 するとたちどころにペニス全体が大きく膨らみ、熱いマグマが竿の中を出口目掛けて爆発的に駆け昇ってゆく。
 宏は力を入れて真奈美の丸い腰を掴むと背中を反らし、ほのかの子宮に二人の純潔の証が残るペニスを叩き付けた。

「いっ、いくよっ! 受け止めてっ!!」

「ああっ♪ 出せっ! オレの膣(なか)に出せぇっ♥」

「ちょっ、頂戴っ! 宏君を頂戴っ♥」

 夫の膣内射精宣言に打てば響く早さで妻達が嬉々として応える。
 限界まで昇り詰めた宏は、ほのかの処女膣に煮えたぎったスペルマを水鉄砲の如く噴射させる。

「うぁあっ!? あっ、あっ、あっ、あああっ~~~~~~~~~~~っっっ!!」

 子宮口に濃厚なザーメンを勢い好く浴びたほのかは背中を仰け反らせ、掴んだ真奈美の二の腕に爪を立てながら絶頂の鳴き声を奏でる。
 宏は精を吹き出すタイミングに合わせてペニスを素早く抜き去り、真奈美の膣奥で第二弾を噴水の如く発射する。

「はぁんっ! あっ、熱いっ!! イッ、イック~~~~~~~~~~~~っっっ!!」

 子宮にたっぷりと白濁液を注がれ、その余りの熱さに真奈美は両手でシーツを強く握り締め、顔をほのかの首筋に埋めたまま四肢を強張らせて連続したアクメを迎える。
 宏は新妻の処女壷へ交互に挿入と射精を繰り返し、たっぷりと精を分け与えた。

「ああ♪ 宏が膣内(なか)で射精(だ)してる……♥」

「はぁん♪ 宏君に注がれてるのが判るぅ……♥」

 膣内(なか)でペニスが細かく痙攣し、射精する感触に二人の新妻は熱い吐息を洩らし、女に生まれて好かったと心から思った。
 愛する男性(ひと)から与えられる破瓜の痛みや子宮で熱い精を受ける幸せは、女でしか判り得ない。
 ほのかと真奈美は宏から与えられた痛みと温もりを一生忘れまいと誓った。

「うっ、うぅっ……ほのかさん、真奈美さん。ぜ、全部、射精(だ)したよ♥」

 文字通り全精力を使って二人を絶頂に導いた宏は真奈美の膣内(なか)で最後の一滴を注ぎ終える。
 愛しい男性(ひと)からの熱い贈り物に、ほのかと真奈美はすっかり膣内射精の虜となってしまう。

「ああ……♪ 宏のザーメンがオレのヴァギナに満ちてる……♥」

「んふん……♪ 宏君の赤ちゃんの素が私の膣内(なか)にたっぷりと……♥」

 男の熱い精に生まれて初めて子宮を灼かれた二人は息も絶え絶えに脱力し、汗で光る胸を密着させたまま上体を重ねる。
 真奈美の下半身は宏がまだ挿っているので高く掲げたままだ。
 二人は息も荒いまま互いに火照った顔を見つめ合う。
 そこには愛する男性(ひと)に処女を捧げ、胎内に命の源を与えて貰った満足感に満ち溢れていた。

「真奈美、可愛い♪」

「ほのか……先輩♪」

 どの位余韻に浸っていただろうか、ほのかはゆっくりと顔をもたげると真奈美の背中に両手を回して優しく抱き締め、そっと唇を重ねる。
 真奈美も目を瞑ってほのかを受け入れ、女同士ならではの柔らかいキスに二人は思わず夢中になってしまう。
 身体の芯がまだ火照っていたのだ。

 あむっ、むちゅっ、ぴちゃっ、ずずっ……。

 互いに唇を貪り合う音を合図に、今まで自分で自分を慰めていた若菜、晶、千恵、優が重なったままの宏達三人を取り囲む。
 四人は新妻の神聖な初夜を最後まで見届け、出番到来とばかりに次々と自分の蜜で濡れた手を伸ばし始めた。

「あら♪ ほのかのバスト、見た目と違って意外と柔らかいのね~♪ ムフ♪ 揉み応えあるわぁ~♪ ……これは洩らしたら勿体無いわよ? この世に二つと無い貴重品なんだから♥」

 そう言いながら宏の右隣に座り、片手で弾力のある丘を揉みつつ尖った乳首を捏ね、もう片手でほのかの膣口から洩れ出す精液を指で掬って美味しそうに舐め取る晶。

「真奈美さんのおっぱいって、すんごく柔らかいのね~♪ なのにプルンプルンと張りがあって……まるでプリンみたい~♪ ……私も貰おうっと。処女膣内射精(なかだし)の超レア物精子~♪」

 そう言いつつ晶の正面にすわると片手で有り余るバストを掌で遊ばせて指を沈め、もう片手でほのかの秘裂をなぞり、破瓜の血が微かに混じる白濁液を掬い取るとゆっくり噛み締める様に味わう若菜。

「宏の顔、真っ赤っか♪ そんなに二人の膣内(なか)、気持ち好かったの? ……あたいと比べてどうだった?」

 三人の頭上に陣取ると宏の頭を汗ばんだ胸の谷間に抱きかかえ、嫉妬少々からかい多々で激しく唇を奪う千恵。

「二人共、こんなに溢して……。いらないならボクが貰う♪ ……ヒロクンもまだまだ硬いし♥」

 三人の腰元に陣取り、ほのかと真奈美の秘裂に手を伸ばして溢れ出た精液を指で掬い取っては舐めしゃぶり、膣内に納まったままの竿の根元にまで指を這わせる優。
 四人共ピンク色に染まった肢体を艶かしくくねらせ、瞳は妖しくぎらついて、すっかり発情しきっている。
 失禁したかの様に濡れた股間から漂う芳醇な香りが、より一層強くなる。
 宏、ほのか、真奈美の三人は互いに顔を見合わせ、破顔一笑した。

「みんなっ! 今夜は寝かさないよっ♥」

 宏の雄叫びと同時に黄色い歓喜の声が屋敷中に轟き渡る。
 六人の妻が宏の許で真にひとつに纏まった瞬間だった。
 この夜、漆黒の夜空が瑠璃色に色付き始め、小鳥達が活動を始めても宏の部屋から灯りが消える事は無かった。


                                            (つづく)

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迷子の仔猫ちゃん(1) 迷子の仔猫ちゃん(1) 美姉妹といっしょ♡ 
  
「え~っと、これで最後かな?」

「ええ、それで全部揃ったわ♪」

 若菜が干し椎茸の詰まった大袋をカートに放り込むと、真奈美は買い物リストとショッピングカートの中身を交互に見比べて大きく頷く。
 ショッピングカートには肉、魚、野菜を始めフルーツ、卵に牛乳パックといった食材が大量に積まれ、今にも零れ落ちそうになっている。
 なにせ七人分の食料なのだ。
 魚や生野菜、豆腐などの冷凍保存が利かない食品は毎日の様に仕入れないと、三日と持たずに冷蔵庫の中身が空になってしまう。
 そこで手の空いている妻達二人が荷物運搬用カート(元々は旅行用キャリーカートだ)を二台持参し、駅前に建つ大手スーパーまで足りない食材を買出しに来ているのだ。

「それじゃ、帰りましょ♪」

「うんっ♪」

 レジで支払いを済ませた真奈美が若菜に声を掛け、二人は肩を並べておしゃべりしながら商店街を通り抜ける。
 長い髪をなびかせ、片手でカートを牽きつつ優雅に微笑みながら歩く二人の姿に擦れ違う者達は男女問わず振り返り、反対側の歩道にいる者でさえ美のオーラを纏った二人に羨望の眼差しを向けて来る。
 二人が通り過ぎた場所には身に着けた香水(柑橘系とフローラル系だ)の残り香と、人々の感嘆の溜息だけが残される。

「あのね、真奈美さん。宏ちゃんはね~」

 今日の若菜は腰まで届く漆黒ストレートの髪を首の後ろでひとつに束ねて白い大きなリボンで縛り、薄いブルーのTシャツとスリムジーンズにスニーカーという飾らないスタイルで自分自身の好さを引き立てている。
 百七十五センチの長身と雪の様に白い肌、少し控えめな胸の双丘(七十八センチのCカップだ)がTシャツを柔らかく押し上げている様はまるで広告から抜け出したモデルの様だ。
 涼しげな切れ長の瞳と目鼻立ちの整った顔や背中を真っ直ぐ伸ばして歩く姿が若菜の凛とした美しさにより一層拍車を掛け、道行く者達全ての注目を集めている。

「ねえ? 宏君は……」

 真奈美は身長こそ若菜より十センチ低いものの、綺麗に整った顔立ちと少し垂れ気味の大きな瞳を持つ癒し系美人で、擦れ違う男達は皆、一様に相好を崩す。
 背中の半分まで真っ直ぐに伸びた艶のある黒髪や白のブラウスを中から丸く大きく盛り上げている二つの丘(八十六センチのDカップだ)、くびれたウェストに膝上までのフレアスカートから覗く肌理の細かい白い肌が滲み出る色気となって見る者全てを魅了する。

「……と言う訳なの~♪」

「成る程♪」

 この二人に限らず、ほぼ毎日違う組み合わせで現れる絶世の美女(晶、優、ほのか、真奈美、千恵、若菜の事だ)二人組の噂は商店街でも噂になっていた。
 曰く、ここ最近えらく別嬪(べっぴん)な外人さん(ほのかの事だ)を見掛ける様になった、曰く、どうやらこの街に住んでいるらしい、曰く、恋人はいるのだろうか、と。
 しかし二人で話している内容に必ず同じ男の名前が出て来る事や、カートに積まれた大量の荷物からはみ出している長ネギや大根、ごぼうといった食材を目にする事から彼女達は所帯を持っている事が推測され、羨望の眼差しが一転、落胆の溜息に取って替わるのも常だった。
 よもや自分達が噂のネタになっているとは露とは知らず、若菜と真奈美は歓呼と絶望の空気が入り混じる商店街のど真ん中を今日も悠々と歩くのだった。

「いくら特売だからって牛乳パックを六本も買うとズッシリ重いわ~。流石にコレが無いと運べないわね~」

 若菜がカートを牽く腕を軽く上下させると、真奈美も食材で丸く膨らんだカートに視線を向ける。

「ほんとね。これならただ持つより倍以上は積めるし、力の余り無い私でも軽く牽けるから助かるわ。宏君のアドバイスのお陰だわ♪」

 二人は顔を見合わせると微笑み、愛する男性(ひと)に想いを馳せる。
 宏からは「重い荷物を両手で持ったまま歩くと大変だし転ぶと危険だから、食料買出しの時はカートを持って行く様に」、と厳重に言われているのだ。
 確かにカートを使えば両手が塞がる事も無いし、雨の日でも傘を差しながら片手で楽々と野菜や牛乳の詰まった重い袋を運べるので妻達は宏のアイデアに喜び、熱烈なキスの嵐と濃密な御奉仕Hで応えたのだった。
 やがて二人は商店街を抜け、屋敷へと続く一本道に差し掛かる。
 宏の借りた家は駅から徒歩十五分の距離にあり、スーパーを出て七、八分も歩けば周りは畑と雑木林、点在する民家だけとなる。

「ん? あれは……何かしら」

 家まであと五分と掛からない所で、真奈美は視線を道端に固定したままふと立ち止まる。
 若菜は真奈美の目線を追って草叢の上で蠢いている小さな毛皮の固まり様な物に恐る恐る近付いた。

「あっ、猫ちゃんっ! 怪我して動けないでいるぅ!」

「ええっ!? それは大変っ! 見せてっ」

 そこには焦げ茶色の毛と白や黒の毛が混じった三毛猫が蹲(うずくま)っていた。
 見ると右後ろ足から真っ赤な鮮血が滴り、草や地面にも紅い染みが点々と付いている。
 おそらく別の場所で怪我をし、この場所まで逃げて来た様だ。

「まだ傷口が新しいわ。……きっと、猫同士の喧嘩で咬まれたのね」

「喧嘩!? だって、まだ仔猫ちゃんだよ?」

 目を大きく見開き、仰け反って驚きを表す若菜に真奈美は素早く状況を分析し、ある意味当然とも思える提案を投げ掛ける。

「知らないうちに、他の猫の縄張りに入り込んじゃったのよ。……可哀想に。若菜ちゃん、家(うち)に連れ帰って手当てしてあげましょう」

 真奈美は手にしていたカートを若菜に押し付けると、白い服が血で染まるのも構わずにぐったりと横たわる仔猫を優しく抱きかかえた。
 仔猫は嫌がる素振りも見せずに虚ろな瞳で真奈美を見上げ、荒くて早い呼吸を繰り返すだけだ。

「野良猫なのに人が触っても抵抗しないし、鳴きもしない。弱ってる証拠だわ。早く帰りましょ!」

 若菜は食材の詰まったカートを思わず受け取ったものの、真奈美の提案に賛同しかねていた。
 自分は仔猫を助けたい。
 しかし近くにまだ親猫がいるかもしれないし、何より猫を連れて帰ると晶の怒りを買う事が容易に想像出来るので逡巡していたのだ。

「親猫とはぐれたからここまで逃げて来たのよ。若菜ちゃん、どうしたの? 早く帰りましょう!」

 真奈美は若菜の葛藤を知る由もなく、仔猫の保護に熱くなっている。
 若菜は真奈美の強く促す声に眉を八の字に下げ、心底申し訳なさそうに告げた。

「あのね、真奈美さん。晶姉さんは強烈な猫嫌いなの。だから家(うち)で猫ちゃんの面倒は見られないわ」

「えぇっ!? そ、そんな。……でっ、でもっ、今はこの仔の傷を治す事が最優先よ!」

 真奈美は晶の顔を思い浮かべ、仔猫を連れ帰るかどうか一瞬迷ったものの、怪我をして動けないでいる小さな命を見捨てる事など到底出来なかった。
 この辺りは東京の外れとは言え野良猫を始めカラスやトンビが多いし、夜には稀に野犬も出ると聞いている。
 保護せずにこのまま放っておけば確実にそれらに狙われ、命を落としてしまうだろう。

(助けられる命は救いたい!)

 真奈美は両手にすっぽり収まる小さな仔猫を慈愛に満ちた瞳で見つめる。
 若菜は真奈美の強い意思を宿す瞳に何も言えなくなり、元々猫好きな事もあって直ぐに頷いた。

「判った! それじゃ急いで帰りましょっ」

 若菜は両手でカートを牽くと先頭に立って歩き出し、真奈美は腕の中の仔猫に振動を与えない様にして早足で屋敷へと戻った。


                                            (つづく)

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迷子の仔猫ちゃん(2) 迷子の仔猫ちゃん(2) 美姉妹といっしょ♡ 
 
 若菜と真奈美が血相を変えて玄関に飛び込むと、留守番をしていた千恵と優が何事かと駆け寄って来た。

「姉さんっ、救急箱っ! それとタオルもっ!」

 若菜の切羽詰った声に千恵は反射的にUターンし、すぐに救急箱とタオルを抱えて戻って来た。
 双子だけあって息もピッタリだ。
 真奈美は畳まれたタオルの上にそっと仔猫を降ろすと首を巡らす。

「優先輩っ、空いた段ボール箱はありませんか? この仔の寝床にして手当てをしたいんですっ!」

 優は頷きかけたものの直ぐに動きを止め、仔猫を見据えたまま静かに真奈美に問い質した。

「……この猫、どうしたの? 首輪は……してないから野良ね。それに怪我してるけど、車にでも轢かれてた?」

 普段とは違う、優の素っ気無い仕草に若菜はおや? と首を捻る。
 動物にも優しい優とは思えない態度なのだ。
 一方、真奈美はまるで他人事の様に話す優に唖然としてしまう。
 それと同時に冷たい態度の優に身体中の血液が見る間に沸騰するのが自分でも判った。

「こっ、この仔は猫同士の喧嘩で怪我をしたみたいなんですっ! 早く手当てしないと、このままじゃ……」

「……猫同士の喧嘩? ……だったら人間が手出ししては駄目。この猫がいた場所に戻して来て」

 真奈美の言葉を遮り、優は冷淡な声で容赦無い言葉を返す。
 これにはその場にいた全員が目を丸くし、耳を疑ってしまう。
 いつも慈愛に満ちた優の言葉とは思えなかったからだ。

「な゛っ! 何故ですかっ! 怪我をしている動物を保護しちゃいけないんですかっ!?」

 真奈美がいち早くフリーズから解け、ひとつ年上の先輩に一歩詰め寄って噛み付いた。
 白い肌は怒りの興奮で紅く染まり、両手は硬く握り締められている。
 優は真奈美の熱い瞳を見据えたまま、いつも通りの静かな口調のまま諭す様に言葉を紡ぐ。

「……真奈美の優しい気持ちは判る。でも、希少動物でない限り、自然界の出来事に人間が手を出しては駄目。出しても好いのは人間に責任がある場合だけ。車やバイクで轢かれたなら手厚く保護するけど、猫同士の喧嘩で負った傷はこの仔自身で治さないと意味が無い」

 何故だか判る? と見渡した視線に、聡明な千恵がすぐに頷き、若菜も唸りながらぎこちなく頷く。
 優の言わんとする事も判るが、助けたい、と言う気持ちが若菜の中で既に大勢を占めているのだ。
 しかし目の前の弱った仔猫に情が移っている真奈美には通じなかった。

「それでも、ですっ! 原因は猫同士でも、怪我した仔猫を放っては置けませんっ! 可哀想じゃないですかっ!」

「……可哀想? 野良猫なら自分で傷を治し、自分で餌を捕らないと生きてはいけない。ここで傷の手当をするという事は、自然界で生き抜く能力を奪うと言う事。この家(うち)で猫が飼えない以上、その方が野良猫として余程可哀想だとは思わない?」

 優の冷徹とも思える言葉に一同は言葉を無くす。
 確かに優の言う事は至極当たり前の事で頭では理解は出来るが、熱くなった真奈美にとっては到底納得出来る物では無かった。

「でもっ! 怪我して弱っているこの仔を見捨てる事は、私が殺す事と一緒ですっ! そんな事、私には出来ませんっ!! 」

 真奈美は優を見つめ返すが、その瞳の奥に言葉とは裏腹にとても優しい光が満ちている事に気付く。
 それはいつもの優が持つ優しく、慈愛に満ちた温かい光だった。

「でも……このままでは……」

 その光に魅せられた真奈美は自分の中で燃え盛っていた優への怒りの炎が急速に消えるのが判った。
 言葉にも力無く、呟く様な声にしかならない。

(どうして優先輩はこんな冷たい言葉を……)

 真奈美がそんな想いに囚われていると、千恵が優と真奈美、そして仔猫を見てから執り成す様に口を開いた。

「あたいも、基本的に優さんの意見に賛成。今ここであたい達が関わると、この仔猫、きっとあたい達を当てにしてしまうと思う。餌とか、怪我した時とか。そうなると野良猫として生きるのは難しくなる。それに、親猫だってこの仔を探しているかもしれないし。第一、猫嫌いの晶さんがこの家(うち)にいる以上、世話は出来無いと思う。だから……」

 気持ち的には真奈美や若菜と一緒だが、優の意見ももっともだし、晶の事がある。
 すると若菜が頬を膨らませ、不満気に言葉を遮る。
 味方だと思っていた姉の造反に、いたくご立腹だ。

「え~~~っ!? 姉さんの裏切り者~~~っ! 姉さんだって猫、好きなくせに~~~っ!」

「そっ、それはっ、そうだけど……、猫好きと今保護するかどうかとは、また別問題よ。だからそれより先に、宏の意見を聞こう、って言ってるのっ! それからこの仔をどうするか決めても遅くは無いと思う」

「宏ちゃんはお仕事でまだ帰って来ないよ~。帰るの待ってたら猫ちゃん、もっと弱っちゃうよ~。だから今は治療だけでもして上げようよ~」

「う゛っ! そ、それは……そうだけど……」

 千恵は思わず天を仰ぎ、肝心な時に肝心な人がいないこの状況を恨んでしまう。
 誰が悪い訳でも無く、それぞれが正しい事を言っている。

『この場を収められるのは宏だけ』

 みんなが心の中で思ったその時。

「ニャ~」

 今までずっと大人しかった仔猫が身じろぎし、か細い声で鳴いた。
 その余りにも弱々しく、寂しげな声にその場にいた全員が一瞬で凍り付く。
 まさかっ、と最悪の事態が頭を過(よ)ぎったのだ。
 仔猫は首をもたげ、弱々しくもう一度鳴いた。
 まるで「自分の事は放っておいて好いから喧嘩はしないで」と言わんばかりに。

「!!」

 仔猫の視線を真正面から受けた真奈美は射竦められ、身動き出来無くなった。
 真奈美だけでは無く、千恵と若菜も瞳を潤ませ、立ち竦んで仔猫を見下ろしている。

(……時間切れ、ね)

 このまま揉めていても時間の無駄だし、仔猫も弱っている。
 優はひとつ小さく息を吐くと、固まった真奈美の肩に優しく手を置く。

「ヒロクンが帰って来るまで、貴女が責任持って面倒見て。その後はヒロクンの裁量に従う。約束出来る?」

 一瞬の間の後、屋敷の玄関で大きな華が咲いた。


         ☆     ☆     ☆


「あ、あんたらは~~~っ!」

 握り締めた拳をワナワナと震わせ、怒気をたっぷり孕んだ晶の声も仔猫を取り囲んではしゃぐ若菜と真奈美、ほのかの声に掻き消される。

「あたしが猫嫌いだって事、知ってるでしょうがっ! いったい、どーゆーつもりよっ!」

 ほのかと共に帰宅した晶がリビングで見た物は世にも恐ろしく、世にもおぞましい生物だった。
 空いたみかん箱に柔らかいタオルがふんだんに敷き詰められ、温かそうに丸まっている焦げ茶色と白と黒の毛が混じったモノ。
 右後ろ足に真新しい包帯が巻かれ、小さな丸顔にピンッ、と凛々しく立った三角形の大きな耳、ピンク色の鼻に愛らしいつぶらな大きな瞳、毛糸玉みたいなフワフワの毛並みに長い尻尾。
 時折首を伸ばして物珍しそうに辺りを見回し、真奈美や若菜の掌に顔を擦り付けては「ニャー♪」と甘え、その大きな口から覗かせる尖った牙と、指の先からにょっきりと飛び出る長く鋭い爪を持つ生物。
 最初目にした瞬間、晶は目が点になり、秒針が一回りする間、たっぷりと息を詰めたまま固まっていただろうか。

「あ、あの~、晶さん? これには事情が……」

 形の好い眉を下げ、千恵の申し訳なさそうな声が晶の意識を呼び覚ました。
 直後、屋敷中に轟く晶の悲鳴、絶叫、そして怒号。
 何とか暴れる晶をなだめた千恵から事の経緯を聞かされ、晶は怒気を孕んだ声を放ちながら一同を見渡していたのだ。

「あの、事後報告になって悪いとは思うんですけど、怪我したまま放っておけなかったものですから、その……この仔の面倒は私が……」

 外資系企業でやり手のキャリアウーマンとして手腕を発揮している晶の鋭い視線(今は特に血走っている)に、蛇に睨まれたカエルの如く、真奈美の言葉が尻つぼみになる。
 こんなに青筋立てて怒りを露にしている晶は大学(がっこう)でも見た事が無かった。

(晶先輩、超美人なだけに怒ると迫力あるわ~。流石年の功)

 仔猫の世話で浮かれている真奈美は晶が聞いたら確実に昇天間違い無しの感想を持ってしまう。
 そこへ真奈美と一緒に仔猫を構っていた若菜が怒れる大魔神(晶の事だ)に臆する事無く口を出す。
 宏の許へ仕事を放って来た時は自分にも非があったので何も言えなかったが、今回は何もやましい事が無いので強気なのだ。
 それに、晶とは宏を通じてもう二十年近い付き合いだし、怒る理由も充分承知しているので、この位の怒りは何て事は無い。

「ごめんね~、晶姉さん。でも、宏ちゃんが帰るまでは見逃して? ね♪」

 晶は済まなそうにウィンクする若菜には答えず、留守番の責任者である優に視線をギロリと向ける。
 その瞳は「あんたが付いてて何でこうなるのよっ!」と言った非難がたっぷりと籠められていた。
 双子の妹でもある優は姉の視線に小さく「ごめん」と謝る。
 この姉妹は千恵、若菜の双子姉妹以上にアイコンタクトで会話が出来るのだ。

「……勿論、最初は反対した。自然は自然に、って。かなりきつく言ったけど、みんな保護する意欲満々。だからヒロクンの裁量が出るまで怪我の治療は許したの。もっとも、あれだけ厳しく言ったから、これから先は無責任なコトは出来無い筈♪」

 優は敢えて厳しい事を言い、仔猫に情が深入りし過ぎない様に釘を刺すと同時に、保護する責任感をみんなに植え付けたのだ。

「な~んだ、そうだったんだ~。だから最初は冷たかったんだね~。でも大丈夫だよ~、私が付いてるし~♪」

 若菜が今初めて気付いたとばかり大きく頷き、優にVサインを送る。
 千恵はこの能天気な妹にうな垂れ、小さな溜息を吐いた。

(あんたの大丈夫ほど、心配なモノは無いんだけどね~)

 苦笑する千恵を他所に、晶は優の判断に片手を額に当てて、やれやれ、早まったマネを、と大きな溜息を吐く。
 と、ここまで黙って仔猫の頭を撫でていたほのかが初めて口を開いた。

「なぁ、晶。せめて怪我が治るまでは、ここに居させてやろうぜ? 流石に傷付いた仔猫を梅雨空に放り出す勇気、オレは持ってないぜ」

 長い金髪を片手で背中に払い、何やらしたり顔で晶を見上げる。
 その顔は一家の騒動を楽しんでいる様にも、自分が仔猫と居たいが為に言っている様にも見える。
 そんなほのかの言葉に、力強い援軍を得たとばかりに真奈美と若菜が手を取り合って声高に歓声を上げる。

「ちょっと、ほのかまでそんな事をっ! んもうっ、みんな猫には甘いんだからっ!」

 晶は最後の一人に視線を向けると無言のまま意見を求めるが、答えは聞かなくても顔に書いてあった。

「あ、あたいは晶さんが猫駄目なの知ってるから、この家(うち)に猫を入れるのは反対……だわ。でも仔猫が……傷を負ってるし……親猫も見当たらなくて……あの、もうここに入っちゃってるし……その~……」

 晶の暴風雨に巻き込まれない様、晶の視界から外れていた(つもりの)千恵はとうとう捉まってしまい、しどろもどろながら自分の考えを述べるが、晶のジト目に言葉を失ってしまう。
 千恵は詳しい原因までは判らないが、晶の猫嫌いを小学生の頃から知っていた。
 一緒に遊んでいる時、百メートル先にいる猫を見つけただけで道を迂回する程だった。
 千恵自身は猫を助けたいが、晶の事を思うと猫の世話は出来無い、と言うのが千恵のスタンスだった。

「なるほど、あたし以外は猫の保護に賛成、と。やれやれ、四面楚歌だわ」

 半ば拗ねた様に表情を曇らせ、壁に掛かった時計を見上げて裁量権を持つ肝心要な人物の帰宅を待つ。

「で、ヒロはまだ帰らないの? 今日も残業? ここ最近ずっと遅いじゃない」

「それが……夕方電話があって、今夜も最後まで仕事するから、夕食は先にみんなで済ませてくれ、って」

 千恵が残念そうに告げると、リビングの華やか(?)だった空気が一転曇り空に変わる。
 猫騒動で意見が分かれても、宏の事となると途端に全員が一体化するのだ。

「宏、今日も帰りは二十四時過ぎ……か。……なぁ? 宏の仕事って、この時期そんなに忙しいのか?」

 日本の企業実態を殆ど知らないほのかが寂しそうに誰とも無く問うと、優が憂いを帯びた顔を横に振る。

「……今はお中元シーズンだけど、ヒロクンの所は関係無い筈。ヒロクン、何だか必死になって稼いでいる気がする」

「あの、もしかして私達が来た所為で財政赤字なんですか? だったら私働きますっ!」

 勢い込む真奈美に晶が苦笑して押し留める。

「違う違う。赤字ってのは有り得ないから安心して。赤字どころか、毎月黒字よ♪」

「黒字? そう言えばオレ、宏に給料まだ渡してないぜ? それでも七人分養うだけの稼ぎがあるのか?」

「……ヒロクンは今や利息生活者。ホントは働かなくても充分みんなを養っていける。お小遣いだって出る程♪」

 優の言葉にほのかと真奈美が目を丸くし、物言いたげに晶と優を交互に見つめる。
 幾ら夫の金とは言え、表だって「金、幾ら持ってるんだ?」などと聞けやしない。

「そう言えば二人にはまだ教えて無かったっけ? ヒロの財布の中身」

「宏ちゃんって、すんごいお金持ちなんだよ~♪」

 晶が今初めて気付いたとばかりほのかを見、若菜が真奈美に自慢げに胸を張る。

「あんただけのお金じゃないでしょっ!」

 千恵が素早く突っ込む。
 ほのかと真奈美は夫の財産というものを初めて意識したが、今はそれ所では無い事に気付く。

「まぁ、その話は後で、な。今は宏の帰宅が毎日遅い、って事だ。え~と、それで、何で遅いんだ?」

 ほのかの話題修正に千恵が首を捻りながら応える。

「たぶん、だけど、宏、何か早急(さっきゅう)にお金が必要なんじゃないかと思う。だから毎日残業してるんだと思う」

 姉の推測に若菜が異議を唱える。

「だったら、なんで貯金に手を出さないの? そんな毎日無理しなくても、このお屋敷を土地付きで買える位のお金持ってるんだし」

 若菜の言葉を皮切りに、それぞれが最もらしい意見を述べるが、何れも推測の域を抜け切れていなかった。

「ともあれ、今はヒロの帰りを待って、それから猫の処遇を決めましょ。それまでは言いつけ通り夕食にしましょ♪」

 晶の言葉に全員が頷き、ダイニングのテーブルに向う。
 リビングの真ん中では、みかん箱に入れられた仔猫が「私にもミルク頂戴♪」と鳴いた。


                                            (つづく)

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迷子の仔猫ちゃん(3) 迷子の仔猫ちゃん(3) 美姉妹といっしょ♡ 
 
「う~、疲れたぁ~。流石に十四時間勤務は堪えるわ。でも、ここからはシャンとしないと……」

 宏は疲れた身体に鞭打ち、無理矢理背筋を伸ばして屋敷の門を潜る。
 背中を丸めて顔を俯け、身体全体で疲れを表したまま門を潜るとそれがそっくりモニターテレビに映し出され、妻達に要らぬ心配を掛けてしまうのだ。

「男としてみっともない姿は見せたく無いしね~」

 この家にはうら若き女性(と言わないと晶が怒る)が六人住んでいるので、宏が自己防衛用にと、様々な防犯設備を整えた。
 そのひとつが門に設置した赤外線センサーだ。
 これは門柱の上下四箇所(膝と胸の高さ)にセンサーを設け、人が入ると屋敷中にチャイムが鳴り、同時に玄関に設置した監視カメラ(暗視機能付)が門から玄関まで歩く姿を各部屋とリビング、台所に設置した液晶カラーモニターテレビ(小型の五インチだ)に映し出すのだ。
 これなら屋敷の何処にいても誰が来たのか直ぐに判るので妻達に大好評だった。
 勿論、玄関には来客用のカメラ付きドアホン(これもモニターテレビと繋がっている)がちゃんと設置されている。

(今日のおかずは何かな~♪)

 空腹状態の宏が夕食を思い描いていると、センサーが正常に作動している証拠に玄関の灯が点り、ドアのガラス越しに鍵を開けてくれている人影が写る。
 ところが宏が玄関に辿り着く前に、晶と真奈美が先を争う様にして転がり出て来た。

「ヒロ、お帰り♪ 疲れてる所悪いんだけど話があるの。来てっ」

「宏君、夜遅くまでお仕事お疲れ様♪ ちょっと相談があるの。お願い出来る?」

 驚く宏を尻目に開口一番切り出した晶は宏の右腕を、真奈美は左腕をそれぞれ自分の胸に抱えると宏を屋敷へと連れ込んだ。


     ☆     ☆     ☆


「なるほど~、そんな事があったんだ~」

 宏は先に風呂で一日の汗を流し、それから晩酌を傾けながらリビング(宏一人だけの夕食なのでダイニングから移った)で事の次第を詳しく聴いた。
 晶は宏の左手にある三人掛けのソファーに、真奈美が右手のソファーに座り、優が晶の隣に、ほのかが真奈美の隣に座ってそれぞれを弁護(擁護?)する。
 千恵は宏の座っている一人掛ソファーのすぐ左に座ってビールを注ぎ、若菜は宏の食べるスピードに合わせておかずを温め直してくれている。

「ったく、みんな、何で猫に甘いのよ。怪我したって、ンなモン、人が手を出さなくても舐めれば治るわよっ」

 動物の事は動物に任せなさいよ、と晶の非難する視線が真奈美、ほのか、若菜に注がれる。

「仔猫一匹位、大目に見ろよ~。好い女はその位の器量持ってるぜ~♪」

 真奈美に代わってほのかが傷付いた仔猫を保護して何処が悪いとばかり、晶の視線を撥ね返す。

「宏……」

 千恵の疲れ切った声に振り向くと、宏が帰って来るまで、ず~~~っとこの調子だったの、と諦め顔で訴える。

「で、どっち付かずになって俺にお鉢が回ってきた、と」

 宏は笑いを堪えつつ、グラスのビールを呑み干すとみんなの顔を見回した。
 最初は何事かと思ったが、仔猫の保護で意見が分かれていると聞き、余りのほのぼのぶりに可笑しくなったのだ。
 しかしどの顔もすがる様な目になっていて、自分一人笑ってばかりもいられない雰囲気だ。

「まぁ、どちらも間違ってはいないよね~。真奈美さんの想いも、晶姉の想いも。優姉の判断も仔猫の命を救ったんだから、この場合ベストだったと思う」

 真奈美は自分が困り果てている所を宏に助けられたと言う経験から仔猫と自分を重ね合わせている部分があり、晶も猫にまつわる忌まわしい(と本人が思っている)記憶があるのでどちらも譲れないのだ。
 優の判断も、真奈美が仔猫を見つけた時点で人の手に掛かったと見れば、怪我の治療だけでも認めた事は正解だと言える。
 ところが宏の余りに中立的な言葉に一同拍子抜けし、ぎこちなく頷く。
 仕事での疲労が窺える宏に「だから困ってるんじゃないっ!」とは流石に突っ込めない。

「今結論を出さないと明日以降影響しそうだし……少し寝るのが遅くなるけど、いい?」

 若菜が宏の右隣に座り、宏が確認すると全員が一斉に頷く。
 その顔は「宏の方が身体に影響するから無理はしないでっ!」と訴えているのだが、自分の事にはとことんニブチンな宏にはそこまで判らない。
 宏は疲れとビールの酔いで回転の鈍くなった頭を必死になって稼動させ、お裁きを言い渡す。

「仔猫は怪我が治るまで、もしくは親猫が現れるまで真奈美さんが中心になって世話をしてあげて。優姉と千恵姉は出来る範囲で好いから協力してあげて。晶姉は……」

 晶の悲しみに揺らぐ視線が宏の心を射抜く。

「ノータッチで好いからさ。真奈美さんも、仔猫が晶姉に近付かない様に気を付けて欲しい」

 半ば予想通りの判決に真奈美以下、仔猫保護賛成派は盛り上がるが、晶だけは渋い顔だ。
 宏が自分の猫嫌いを知っているからこそ反対してくれると思っていただけに、落胆、悔しさ、悲しさで心が一杯になる。

「……お姉ちゃん」

 優の切なげな視線を外した晶は一人静に立ち上がり、宏をリビングに残したまま自分の部屋へと足を向ける。

「明日も早いから寝るわね。おやすみ……」

 力無く告げ、リビングから逃げる様に立ち去る晶の背中を見たほのかが、頬を掻きつつバツが悪そうに呟く。

「ありゃ、相当参っているな。……ちょっと調子に乗り過ぎたかな」

 宏はほのかには応えず、千恵の注いでくれたビールを一気に呷ると箸を置いた。

「若姉、千恵姉、ご馳走様♪ 今日も美味しかったよ♥」

「宏ちゃん、もういいの? あんまり御飯食べてないよ~? そんなんじゃ体力持たないよ~」

 若菜が心配気に形好い眉を寄せ、宏の肩に手を置くと妻達も口々に同調し、周りに集まって来る。

「大丈夫。その分、朝と昼御飯でカバーしてるし。それと……」

 心配を掛けまいと微笑んだ宏は一同を見渡し、ひとつ提案をする。

「今夜から俺、晶姉と一緒にいてやろうと思う。この件が落ち着くまでは傍にいてやりたいんだ」

「そうしてあげて。あんなにしょげた晶さん見たの、初めて」

「……お願い。お姉ちゃんを慰める事が出来るの、ヒロクンしかいない」

 宏は心配そうに顔をしかめる千恵と縋(すが)る様な視線を向ける優を順に抱き締め、頬にキスして「任せて」と頷くが、今夜が夜のローテーションに当たっていた若菜は大いに焦ってしまう。
 今夜は朝まで宏と二人っきりの時間を楽しもうと思っていたのに、このままでは自分がお預けを食ってしまうではないか。

「ちょっと、宏ちゃ……あ゛う゛っ」

 頬を膨らませて宏に文句を言おうとした瞬間、真奈美に左足を踏まれ、ほのかからエルボー(肘打ち)を右脇腹に食らって息を詰まらせ黙り込む。
 頼むからこれ以上話をややこしくするな、宏をこれ以上疲れさせるな、と言う事らしい。

「あの、私が言う事じゃ無いですけど、晶先輩をお願いします」

「まぁ、頼むよ、宏。晶にへそを曲げられたままだと、みんなの気分が好くないし」

 真奈美は自分が熱くなってみんなを巻き込み、挙句の果てに晶一人を悪者にしてしまったかの様な状況に罪悪感を受けてしまう。
 ほのかも頭ごなしに反対する晶に思わず反発し、対抗してしまった事に反省し、小さく頭を下げる。

「うん、判ってる♪」

 反省しきりの二人に「大丈夫だよ♪」と唇に軽くキスをし、宏がリビングから出ようとした時、お腹を抱えて蹲っていた若菜が復活し、お気楽な声で呼び掛けた。

「宏ちゃ~ん、私も後で行くからね~♥ だから私の分の精液、たっぷり残しておいて€×♭γ#$……きゅぅ~」

 髪を逆立てた千恵のラリアットをまともに食らった若菜は翌朝まで目覚める事は無かった。


                                            (つづく)

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